糖尿病で通院されている方に「体調はどうですか?」と聞くと「なんともないよ。血液検査の数値が高いだけ」といったお返事が返ってくることがあります。「糖尿病=自覚症状がない」と思われている方もいらっしゃいます。実際に、血糖値の上昇の程度が軽いと、自覚症状がないことがあります・・・・続きを読む
健康長寿ナビ〜気になる症状
加齢とともに少し気になる症状はありませんか?専門のドクターがわかりやすく解説します。
“会議前の尿もれ”と“会議後の尿もれ”は、ある紳士のお話です。「大事な会議で発言する大役を任された。緊張するのはあたりまえ、会議前にトイレに行き、おしっこを出し切っていざ会議へ・・・・続きを読む
当院を受診される高齢の患者さんが心配される症状の一つに「もの忘れ」があります。「もの忘れ」が「認知症」の診断に直結する訳ではありませんので、過度な心配は不要ですが、・・・・続きを読む
手の震えを気にされて神経内科を受診される患者様は多数おられます。知人やかかりつけの先生、調剤薬局の薬剤師の先生などから「パーキンソン病」ではないかと心配され受診されるきっかけになることも多いようです。・・・続きを読む
昔から、長く歩けなくなったり、階段を上るのがつらくなったり、ちょっとしたものにつまずいたり滑ったりして転びそうになることに、足腰が弱くなるとか、足腰が衰えるというような表現がよく使われてきました。・・・続きを読む
皮膚はもっとも外側に存在して、われわれの体を護っている大きな臓器です。それ故に様々な原因で病気になりやすく、病気の種類が桁外れに多くなります。その中で、びっくりしやすい皮膚の症状である「水ぶくれ」についてQ&A方式で取り上げてみました。・・・続きを読む
逆流性食道炎とは、胃の内容物(主に胃酸)が食道に逆流することにより、食道に炎症を起こす病気です。健康な人でも胃酸の逆流がみられることはありますが、・・・続きを読む
フレイルとは、もともと「か弱さ」や「こわれやすさ」を意味する言葉です。こわれやすいものは大切に扱う必要があり、通常の対応とは区別しなければ・・・・続きを読む
今回は、「息が苦しい」「息切れがする」「呼吸が苦しい」などの症状について考えてみましょう。「息が苦しい」という症状には、色々な言い方がありますが、「呼吸がしづらい」「息が詰まる感じ」「空気を吸い込めない感じ」などと表現されることが多く、医学用語では、これらの症状・・・・続きを読む
足の腫れ、むくみはよく見られる症状です。その原因はさまざまであり、いくつかの要素が関係していることも多いのです。また中には重大な疾患が隠れている場合もあります。それらの原因を順番にみていきましょう。足の腫れむくみの原因としては全身性の原因と局所的な原因に分けられます。・・・・続きを読む
ヒトの体は、血液・体液などの水分・塩分、筋肉・臓器(内臓・脳)などのタンパク質・脂肪、骨などの無機質(ミネラル)からできています。消化管から体内に取り込まれた水分・塩分・ミネラルは直接、食物中の三大栄養素(炭水化物・タンパク質・脂肪)はそれぞれブドウ糖、アミノ酸、脂肪酸とグリセリンに分解されて体内に吸収されます・・・・続きを読む
患者さんから、「私はよく貧血になる」、「私は貧血はありません」という訴えを時々聞きます。よくよく聞いてみると、立ち上がった時に頭がふわっとする状態を「貧血」ととらえている方がたいへん多いことに気づきます。これは「立ちくらみ」です。「立ちくらみ」は起立性低血圧などに伴うもので、貧血と直接の関連はありません。それでは貧血とはどういった状態のことをいうのでしょうか?・・・・続きを読む
のどの奥は、縦に長い管の様な構造になっています。縦に長い理由は、人間が他の動物と違って声を出す動物であり、この笛の胴に似た部分で音を共鳴させて、様々な種類の声を出すためです。これで話をすることができるようになったのですが、この部分が長いため、飲み込んだ食べ物が通る時に誤って、呼吸をするための管(気管)に入ってしまうことが起こりやすくなります。・・・・続きを読む
歳をとると自分の姿を鏡でじっくり見る機会も減ってくるとは思います。腰に痛みや違和感を感じたら、一度鏡で自分を見てみてください。転んだり、けがをしたわけでもないのに腰の異常を感じたら、それは「いつの間にか骨折」かもしれません。年齢とともに骨や筋肉は弱くなり、骨粗鬆症やサルコペニアといった病気になることがあり、・・・・続きを読む
頭痛はもっともよく見られる症状の一つで、頭痛の患者数は日本で4,000万人とも言われています。その原因はさまざまで、自然におさまる軽症のものから、中には命にかかわる病気が隠れていることもあります。頭痛について、正しい知識を持つことが大切です。頭痛の原因を、発生する場所別にみていきましょう・・・・続きを読む
心に元気がない状態は一般に「うつ」と言われています。うつは気分の障害です。気分とは精神の活動状態の全般的傾向のようなもので、気分が沈滞するといつもくよくよとして、なにもできず、考えも浮かばないような状態となります。これが行き過ぎると仕事も手につかず体はどこも悪くないのに布団から出られないような感じになったりします・・・・続きを読む
最近においを嗅いでいますか?においの感じ方は習慣や環境によって個人差が大きく、よくわかるにおいも人によってバラバラです。においの低下は意外と気がつきにくく、ほかの人がにおっているのに自分がわからなくて、はじめてにおいの低下に気がつく場合や、いつから衰えてきたのか本人でもよく覚えていない場合があります・・・・続きを読む
「食べ物を義歯で噛むことができない」という患者さんの訴えの中でもっとも多いのは痛みによるものです。義歯の痛みで、食事が苦痛になってしまうことは、患者さんにとってとても辛いことです。高齢の義歯使用者では、顎堤(義歯をのせる土手の部分)が退縮し、顎堤粘膜も薄く、弱くなっているうえに、唾液分泌も低下するため、義歯の安定性や維持力の基盤が失われ・・・・続きを読む
全身麻酔を受けられる患者さまから、日頃いろいろな質問をお受けします。「寝ているだけ?」「なんとなく怖い、、目がさめるのかな?」「マスクから何か吸うの?」「注射の麻酔?」「背中からする麻酔?」「どのようにきくのかな?」「眠ったあとはどうなるのかな?」そもそも麻酔とは、手術中の痛みや意識を取り除くだけでなく・・・・続きを読む
皆さんは、認知症の人が、何かつらそうな様子に見えるけど、自分はわかってあげられない、と悩んだことはありませんか?痛みについて書かれた本はたくさんありますが、この記事では、痛みを訴えることが難しい認知症の人の痛みを、どのように気づいてあげればよいか、について解説します・・・・続きを読む
これまでの研究から、腸内細菌は「認知症」と関係することもわかりました。腸内細菌と認知症については、一見接点がなさそうな組み合わせですが、興味深い関係であり、専門家の学会でも大変注目されています。今回は、「腸内細菌」についての話題をご紹介します・・・・続きを読む
てんかんは子どもの病気というイメージがありませんか?実は大人のほうが多いのです。少し前の研究で、65歳をこえると100人に1人以上がてんかんを発症することがわかっています。てんかんは「けいれん」をおこす病気と思われがちです。しかし、実際には、ほとんどの高齢のてんかんの患者さんは、けいれん以外の症状が中心で、一度もけいれんを起こしたことがない方もたくさんいます・・・・続きを読む
『近頃よく転んでしまう』とお悩みの方もおられると思います。患者さんご本人だけでなく、ご家族から相談を受けることもよくあります。ここでは、高齢の方の転倒の原因や、どのようにしたら転倒しにくくできるか、また万一転倒してしまった場合に留意した方がよいことについて、高齢の方が転倒した場合に起きやすい骨折等と合わせて、ご紹介します・・・・続きを読む
「頻尿」とは、「尿の回数が多すぎるという患者さんの愁訴」をいいます。「私は普段から、マメにトイレに行くようにしています」「出かける前、バスや電車に乗る前には、必ずトイレに行きます」「心配だから、あまり尿意(尿が膀胱にたまってきたという感じ)がなくてもトイレを見かけたら行ける時には行っておきます」、といった「頻尿」というお困りごとで受診される方がおられます・・・・続きを読む
心臓は、弁がひらいて血液をとりこみ、心臓の部屋(左室)が縮んで指先まで血液を運ぶという、血液循環のポンプの役割をしています。心臓の収縮機能(縮む力)がよくても、心不全になることはご存じですか?最近、世界中の専門家でも話題になっており、収縮力がよくても高齢者では容易に心不全になるのです。つまり、誰でも心不全になりうるのです・・・・続きを読む
「しびれ」は私たち神経内科医が最もよくであう症状の一つです。「しびれる」という言葉を用いるときには、大きく分けて3つの異なる意味が存在します。1つ目は体が動かない、うまく使えないという動きの悪さを感じたときに使う「しびれる」、2つ目は、熱さを感じないとか、痛みを感じない、あるいはびりびりとした変な感じがするといった感覚がおかしいとき・・・・続きを読む
皮膚は体の最も外側に存在して我々の体を護る、人体でいちばん大きな臓器です。皮膚はいろいろな役割がありますが、中でも足の皮膚は体を支えていて、骨、筋肉以外の運動にかかわる臓器と捉えることができます。靴の中の小石が気になって歩きにくくなるように、足の皮膚におきた障害は歩行に支障をきたします。もちろん、他の部位と同様に、足の皮膚病はいろいろあるのですが・・・・続きを読む
一定の距離や時間歩くと足が痛くなったり、しびれたり、足の筋肉が張ってきて歩けなくなる。休むとまた歩けるようになる。こんな症状でお困りの方はありませんか?このような症状を間欠性跛行(かんけつせいはこう)といいます。その原因には神経の圧迫によるものと血流の障害によるものがあり治療も全く異なります。神経の圧迫によるものの代表が脊柱管狭窄症、血流の障害によるものの代表が閉塞性動脈硬化症・・・・続きを読む
トイレにいったら、「便器の水が真っ赤だった。」とびっくりして外来を受診される患者様を診察することがあります。赤い(鮮血)もしくは暗赤色の血液が肛門からでることを「血便」と言います。「血便」の原因として、痔核や大腸癌がよく知られており、特に大腸癌を見逃さないことは、とても重要なことです。しかし、一般の方にはあまり聞きなれない病気が、高齢者の血便の原因で多いことをご存じでしょうか・・・・続きを読む
あなたは大切なご家族や友人が肺の持病を持っていて、何かつらそうだけどわかってあげられない、と悩んだ経験をお持ちではありませんか?自分の言葉で息苦しさを訴えることが難しい人のつらさを、どのようにキャッチしてあげればよいか、について書かれた解説は多くありません。そこでこの記事では家族や友人に息苦しさを、上手に口で表現できない人がいてもそのつらさに気づいてあげられる視点について解説します・・・・続きを読む
鏡を見て首の腫れに気づいたり、周囲の人に腫れを指摘されたりして、病院を受診する患者さんは少なくありません。一方、甲状腺が腫れていても、症状がない、あるいは特徴的でないことも少なくないため、重大な甲状腺疾患が残念ながら放置されたり、他の病気に間違えられたりすることもあります。ここでは「甲状腺の腫れ(甲状腺腫)」について解説します・・・・続きを読む
健康診断で血液が濃いと言われたことはありませんか? 今回は多血症についてお話しします。血液の濃さを示す指標にヘマトクリット(Ht)とヘモグロビン(Hb)の2つがあります。ヘマトクリットとは血液中に赤血球が占める割合(%)です。ヘモグロビンは赤血球に含まれるタンパク質であり、酸素を運搬する働きがあります・・・・続きを読む
内科の診察室で、「あなたは、〇〇〇〇という病気です」と説明すると、多くの方は、「何が原因でそのような病気になったのですか?」と尋ねられます。その病気になった原因はわからないことが大部分ですので、過去のことは考えないで、次の治療を前向きに考えてください」と患者さんを励ますようにしています・・・・続きを読む
“最近、何となく食欲がないことが続いているな”、“ズボンを絞めるベルトが少しゆるくなったな”と感じたことはありませんか・・・・続きを読む
診察で「歳のせい」と言われたことはありませんか?「歳のせい」には注意が必要です。避けられない徴候と改善可能な徴候を見分ける必要があります。今回は医師から「歳のせい」と言われ仕方ないと考えていた80歳のAさんという女性のケースを紹介します。・・・・続きを読む
新型コロナウイルスに伴う感染の拡大に伴い、心理的ストレス、社会的隔離によるコミュニケーションの問題など精神面への影響も問題になっています。特に高齢者・認知症患者においては、もともと生物学的要因によるうつ状態へのなりやすさが存在し、結果として心理・社会的ストレスの影響をより受けやすいと考えることができます。高齢者・認知症患者の抱える新型コロナウィルス感染症流行下での問題を挙げ、対応について考えてみます・・・・続きを読む
高齢者では食事中にむせることが少なくありません。本人が気づいていることもあれば、本人は自覚がなくても周囲の人が感じていることもあります。食事中にむせるのはなぜでしょうか?・・・・続きを読む
膝関節の痛みは生活に支障を来して外出する意欲をなくしがちです。原因になる疾患としては変形性膝関節症、偽痛風、痛風、関節リウマチが主にあげられます・・・・続きを読む
最近だんだんときこえが悪くなってきた。聞き返しをすることもときどきある。でも高いお金を出して補聴器を買うまでではないかな?そう迷われている方は多いのではないでしょうか。いったい何歳くらいから補聴器が必要になるのでしょうか?・・・・続きを読む
最近、固い物を食べなくなった、むせやすくなった。そんなことはありませんか?また周りの人でそんな方はいませんか?おじいちゃんおばあちゃんにずっと健康で長生きしてほしい。と思うご家族も多いと思います。そのような方は「オーラルフレイル」を意識してみてください・・・・続きを読む
もの忘れ(記憶の障害)があるからと言って必ずしも認知症とは限りません。また、もの忘れ(記憶の障害)がなくても認知症と診断される方もおられます。ここでは認知症の症状について説明します・・・・続きを読む
一般に「肩が痛い」という場合、大きく分けて2つの種類があると思います。一つは、腕の付け根の前側の、肩関節の痛みであり、もう一つは肩甲骨の上あたりの、「肩こり」がおきる付近の痛みです。両方とも高齢の方に多く、はっきりとしたきっかけや原因が思い当たらないことも多いです・・・・続きを読む
パーキンソン病は高齢になるほど頻度が増える病気です。海外のデータをまとめた報告では、人口10万人あたりの患者数は、40才代の40人程度に対し、80才以上ではその50倍近い1900人程度の患者数がいると推定されています。社会の高齢化が進むにつれ、パーキンソン病の患者さんの数はどんどん増えていくと予想されています・・・・続きを読む
心配しているのはあなただけではありません。「尿もれ」はいつ受診したら良いでしょう?どういった治療や対処があるでしょうか?【尿もれ(尿失禁)とは?】自分の意思とは関係なく尿が漏れてしまうことです。【どんな時に受診すべきでしょうか?】尿失禁ためにやりたいことが、あるいはやるべきことが、できなくなった時、あきらめなくてはいけなくなった時が目安です・・・・続きを読む
高齢化の影響と思われますが、心房細動というバラバラな脈拍となる不整脈を検診などで指摘され受診される方が最近増えています。慣れてしまうと気にならないことも多いため、せっかく指摘されても医療機関を受診しないで放置し、ある日突然脳梗塞や心不全を引き起こす方も目立ちます。したがって、この不整脈を指摘されたら、速やかに医療機関を受診してください・・・・続きを読む
皮膚は体を護る人体最大の臓器です。皮膚は外側から表皮、真皮、皮下組織と呼ばれる層を形成しています。中でも皮下組織は脂肪を多く含むため保温やクッションの機能などの重要な役割をしています。今回は皮下脂肪組織の炎症である蜂窩織炎(ほうかしきえん)についてQ and A形式で解説してみます・・・・続きを読む
下肢静脈瘤は10人に1人はかかるともいわれており、非常に多くみられる病気です。これまで気にはなりながらも病院にかかっていない方も多いと思います。さて、放っておいても大丈夫なのでしょうか?静脈瘤は皮膚に細い筋が入ったような小さなものから、ボコボコが大きく目立つものまであります・・・・続きを読む