本文へ移動

病院

文字サイズ

  • 小
  • 中
  • 大

 

外来診療・時間外診療・救急外来 電話:0562-46-2311

ホーム > 病院 > 健康長寿ナビ > 足のタコ・ウオノメ・キズの原因は?

足のタコ・ウオノメ・キズの原因は?

皮膚は体の最も外側に存在して我々の体を護る、人体でいちばん大きな臓器です。皮膚はいろいろな役割がありますが、中でも足の皮膚は体を支えていて、骨、筋肉以外の運動にかかわる臓器と捉えることができます。靴の中の小石が気になって歩きにくくなるように、足の皮膚におきた障害は歩行に支障をきたします。もちろん、他の部位と同様に、足の皮膚病はいろいろあるのですが、そのうち足のタコ・ウオノメ・キズに絞って患者さんからの質問に対してQandA形式で取り上げてみました。ちなみに、この記述はあくまでも一般論であり、症状や対応には患者さんによる差が大きいので、原則として近くの医療機関への受診が必要と考えてください。

Q:タコとウオノメってなんですか?

図1

A:いずれも皮膚の最外層にある角質という部位が盛り上がってきている状態です。断面図に示すように、タコは角質が表面の方向に盛り上がっています。いっぽう、ウオノメは角質が表面方向だけではなく、深部に向かって喰い込んでいます(図1)。故にタコは圧迫しても痛くないことが多いのですが、ウオノメは圧迫時に痛みを感じます。タコとウオノメは外から見ただけでわかる場合が多いのですが、はっきりしない場合は角質を削ると診断ができます。ちなみに、医学用語はでタコは胼胝(べんち)、ウオノメは鶏眼(けいがん)と呼ばれます。

Q:タコに色がついています。どうなのでしょうか?

A:原則としてタコには色がつくことはありません。黒色や青色のタコは、皮膚のできものや外傷の可能性があります。皮膚科受診をお勧めします。

Q:タコやウオノメをとるのは痛くありませんか?

A:基本的に角質だけをとったり、削ったりすることは痛くありません。しかし、処置でつまんだり、押さえたりする時に痛むことがあります。

Q:タコやウオノメを削ってもまた出てきてしまうのですが?

A:タコやウオノメの原因は圧迫に対する生体の防御反応です。原因となる圧迫が続いていると、同じ部位に再発します。馴染みのある例としてペンダコがあります。よって、局所の処置だけではなく、圧迫をやわらげるための履物や歩き方の工夫が重要です。履物の材質は形なども重要な場合があります。状況に応じて対策をしていきましょう。

 

Q:ウオノメだと思ったらイボといわれました。どうしてでしょう?

A:足の裏にもイボができます。よくみるとイボはぷつぷつと小さな出血があります。足の裏のイボは、踏んづけられることで深いところにめり込んでいくようになり、治りづらいです。また、イボとタコの両方が合併していることもあります。イボの治療はタコやウオノメと異なり、長期にわたることもあります。

Q:痛みを和らげるために市販のウオノメパットを使っていますが良いのでしょうか?

A:できるだけ過剰な力を、避けることが必要ですので、使ってみて痛みが軽くなるのであれば良いと思います。

Q:タコの中心部に穴が開いて、そこから汁がでてくるのですが?

図2

A:通常はタコの中に穴があくことや汁(滲出液)がでてくることはありません。もし、タコの中に穴がある場合にはタコの深いところが、崩れて潰瘍化している可能性が高く、速やかな受診をお勧めします(図2)。痛みがない場合は糖尿病性などの神経障害の可能性もあります。糖尿病性の皮膚潰瘍では、深いところの壊死組織を手術的除去、感染の治療、荷重を減らすために入院治療が必要なことがあります。痛みが少ないことが多く、軽度の症状にみえますが、足の切断に至らないためにはタイミングを逃さない初期治療が肝心です。

Q:糖尿病で足がしびれているので、傷が痛くありません。このまま放っておいていいですか?

A:絶対にダメです。神経の障害(足のしびれ)がある時には、【痛い】ことと、【ひどい】ことは別のことになります。痛くないので、重症になるまで放っておかれることも多いのです。糖尿病性神経障害等のあるかたは、痛みだけをあてにせずに、日々の足の観察が大切です。

 

関連リンク