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頻尿の原因は?

頻尿とは

「頻尿」とは、「尿の回数が多すぎるという患者さんの愁訴」をいいます。
一般的には日中8回以上を頻尿とすることが多いです。

習慣性頻尿

「私は普段から、マメにトイレに行くようにしています」「出かける前、バスや電車に乗る前には、必ずトイレに行きます」「心配だから、あまり尿意(尿が膀胱にたまってきたという感じ)がなくてもトイレを見かけたら行ける時には行っておきます」、といった「頻尿」というお困りごとで受診される方がおられます。

膀胱がためることができる最大の容量より早く、十分にためずにトイレに行くことで排尿の回数が増えてしまうのは「習慣性頻尿」です。排尿をがまんすることで「尿がもれそうになる」「膀胱のあたりが痛くなる」といった症状もないのに、尿意がない状態や少し尿意がある状態で排尿してしまうことで、排尿回数が増えるのは病気ではありません。十分にたまっていない状態で排尿するので、1回排尿量が少ないです。

ご自身の排尿回数が多くて困るな、という場合、もし 尿意がない状態や少し尿意がある状態で排尿してしまっているのであれば、もう少し尿意をやりすごしてトイレに行く間隔を延ばしてみませんか?

飲水過多による多尿による頻尿

「尿意があって、少しがまんしてトイレに行きます。1回の排尿量はたっぷりたくさんです。その上、回数も多いです」というような方の中には、「水分の摂取量が多い」ために「腎臓で生成される尿が多量」となり、その結果、排尿回数が多くなっている方がおられます。「美容のため」「血液サラサラを保つため」といった目的のために、水分摂取に励まれる方がおられますが、過剰に水分を摂取しても、「美しさが増す」といった根拠はありません。脱水はよくないですが、過剰な水分摂取が「血液をサラサラにする」根拠はなく、カラダにとって必要ではない水分は、尿となって体外に排出されてしまいます。1日飲水量は体重の2~2.5%とし、24時間尿量はおおよそ体重1kgあたり尿量が20~25mL程度になるようにしましょう。水分量は食事に含まれる水分量以外の、純粋にお茶等で摂取される水分量です。(例 1日飲水量:体重50kgの方であれば1,000~1,250mL、体重60kgの方であれば1,200~1,500mL)。

過活動膀胱

強い尿意がやってきてがまんが難しい、強い尿意がきてがまんしようとするともれてしまう、こういった強い尿意やもれを避けようとして、頻回に排尿するようになってしまう状態は「過活動膀胱」によるものかもしれません。男性であれば「前立腺肥大症」に伴う症状のこともあります。尿路感染症や膀胱結石、膀胱癌などの他の疾患がないことを確認した上で、適正な治療で症状を改善することができます。

不完全尿閉による頻尿

尿意があって排尿するのに、すっきり出し切った感じがせず残尿があり、すぐまたトイレに行きたくなる、という症状は、「不完全尿閉による頻尿」かもしれません。出し切れない尿が膀胱に残り、すぐに膀胱に尿が充満してしまうタイプで、腎臓に影響を及ぼして腎機能が悪くなることがあります。膀胱にたまった尿を出しやすくする薬を内服し、膀胱内に残った尿を体外に排出するために管を尿道から挿入して対処する必要があります。放置すると、生命にかかわるような重篤な状態になることがあり、「たかが尿の回数が多いだけだから」「自分が何回もトイレに行けばいいのだから」とがまんしないでください。受診や治療を受けていただくようおすすめします。

夜間頻尿

昼間は問題ないのに、夜になるとトイレに何回も行かないといけない、という「夜間頻尿」でお困りの方もおられます。「寝よう」と思って床に入り、目覚めて床を出るまでの間の排尿回数が対象となります。夕飯や入浴が終了した後に、何もすることがないので床に入り、ラジオを聴いたりテレビを見てしばらく過ごした後に、入眠、そして目覚めた後も床の中でしばらく新聞を読んだりして過ごした場合の、「床の中にいるの間の排尿回数」を数えるものではありません。70歳以上の20-30%が夜間排尿回数3回以上と報告されています。夜、ご本人や介護者が「夜間頻尿」のため、生活の質が低下し、困っている、治療を希望している場合は受診や精査が必要です。

夜間頻尿の原因は、膀胱に尿が十分ためられない「膀胱蓄尿障害」、1日の尿量が多い「多尿」や夜間の尿量が多い「夜間多尿」、睡眠に問題があることによる「睡眠障害」によるものとされています。原因は重複することもあり、排尿時刻や排尿量を記載する「排尿記録」によって、原因を特定し、それぞれにあわせた対応法が必要になります。

「膀胱蓄尿障害」の場合は、前立腺肥大症や過活動膀胱といった泌尿器科の病気が原因のことが多いですので、これらの治療が必要になります。

「夜間多尿」の場合は、(1)飲水 (2)下肢のむくみ (3)高血圧、について、チェックします。

(1)飲水

1日にどのくらい飲水するかの確認が必要です。1日3回通常のお食事を摂られる以外の水分摂取量を体重の2~2.5%とし、24時間尿量はおおよそ体重1kgあたり尿量が20~25mL程度になるようにしましょう(例 1日飲水量:体重50kgの方であれば1,000~1,250mL、体重60kgの方であれば1,200~1,500mL)。

利尿作用のあるアルコール、コーヒー、紅茶を飲みすぎないようにしましょう。

 

(2)下肢のむくみ

足のむくみ、塩分摂取量を確認しましょう。血管外のスペースに貯留した水分を運動による筋肉ポンプ作用で血管内に戻したり、また汗として体外に排出する作用のため夕方30分以上の運動・散歩、ダンベル運動、スクワットなどが有効とされています。また塩分制限も大事です。

(3)高血圧について

血圧のコントロールが悪い場合は、高血圧をまずは治療しましょう。

「睡眠障害」が原因の場合は、生活習慣の見直しなど、質の良い睡眠をとるための工夫や、専門科への相談、受診が必要になります。

 

最後に

「不完全尿閉による頻尿」以外は、生命の危機に陥るほどの深刻な症状ではないかもしれませんが、「頻尿」によって以前はできていたことをあきらめないといけなくなれば、対処や治療が必要になります。生活習慣の見直しなどご自身でできる工夫もありますが、病気として治療が望ましい場合もありますので、お困りの場合は相談してみてください。