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“会議前の尿もれ”と“会議後の尿もれ” 尿もれの原因は?

“会議前の尿もれ”と“会議後の尿もれ”は、ある紳士のお話です。「大事な会議で発言する大役を任された。緊張するのはあたりまえ、会議前にトイレに行き、おしっこを出し切っていざ会議へ、パンツとズボンをあげた途端に、尿道からジワジワと尿が出てきて、ズボンに尿シミがついてしまった。恥ずかしい、皆に知られないように会議場の自分の席に滑り込んだ。3時間の会議がようやく終わった矢先、急に我慢のできない尿意を催し、我先にトイレへ直行するもドアノブを回そうとした途端、尿をもらしてしまった。」

尿もれは、恥ずかしい、相談しにくい、誰に相談していいかわからないから、“年のせい”だから仕ないと自分を納得させ、ドラックストアの尿もれ用品を見に行ったことはありませんか。尿もれには、色々なタイプがあり、それぞれに原因があります。原因が分かれば尿もれを治すこともできますし、上手く対処することも可能です。それでは、一緒に尿もれのタイプを確認していきましょう。

咳やくしゃみで尿もれ(腹圧性尿失禁)

腹圧性尿失禁の図

60歳代女性のお話です。「孫の面倒を頼まれ張り切って孫を抱っこした時に、ちょろっと尿がもれた。それ以来、尿もれが気になり、孫の抱っこに応えてあげられない。」

運動した時、くしゃみ、咳、笑った時などおなかに力がはいります。本来、おなかに力が入っても尿をもらすことはないですが、尿の流れ道(膀胱や尿道)を支える筋肉(骨盤底筋)が弱ってくると尿道を上手く締められなくなり、尿もれを起こします。出産後や高齢の女性に多いタイプの尿もれです。男性では、前立腺がんの手術後に認められる尿もれです。

トイレまで間に合わない尿もれ(切迫性尿失禁)

料理屋さんを営む50歳代後半のご夫婦のお話です。「魚をさばいて、水道水を出す。水の音を聞いたり、水の冷たさを感じた途端に尿がもれそうになる。」。

切迫性尿失禁は、急に我慢できないような尿意を催し、トイレに行く前に尿をもらしてしまう症状です。これは、過活動膀胱という病気の症状で、急に尿意を催し(尿意切迫感)、トイレが近くなり(頻尿)、夜中に何度もトイレに起きる(夜間頻尿)などの症状を伴います。過活動膀胱は、膀胱の過敏性が高まった状態で、男女ともに加齢に伴って増え、40歳以上の8人に1人がこの病気に悩まされています。脳卒中やパーキンソン病などの神経疾患、男性では前立腺肥大症、女性では骨盤底筋の障害、加齢、生活習慣の乱れ、動脈硬化などの原因によって発症すると考えられています。患者さんの中には、腹圧性尿失禁と切迫性尿失禁の両方の尿もれを経験しているケースもあります。

切迫性尿失禁

知らない間に尿もれ(溢流性尿失禁)

溢流「いつりゅう」と読みます。尿意がなく無意識にもれる、睡眠時のおねしょ(夜尿症)として自覚されることがあります。慢性的に膀胱内に尿が充満した状態で、少しでもおなかに力が入った時などチョロチョロと尿がもれ出てきます。この状態を放置すると、腎臓の機能障害を招く可能性があります。泌尿器科への早めの受診をお勧めします。

体が不自由、歩きが遅い方の尿もれ(機能性尿失禁)

機能性尿失禁は、尿を出す機能も尿をためる機能もどちらも正常にもかかわらず、歩行困難や日常の生活動作が不自由なのためトイレまで間に合わずに尿をもらす。認知機能が低下してトイレで排尿できずに別な場所でおしっこをしてしまう尿もれです。高齢で体力の低下している方、要支援・要介護者の方などに多く認められます。このタイプの尿もれは、本人のみならず家族や介護する側にも負担がのしかかってきます。お悩みの方はぜひご相談ください。

 

 

 

 

排尿後尿滴下

尿をした後にパンツにシミ(排尿後尿滴下)

「トイレに行った際、おしっこを出し切ったと思ってズボンをあげたとたん、尿道からジワジワと尿がでてきて、ズボンに尿シミがついた。」、このような経験をした方はおられませんか。“追っかけもれ”、“排尿後のチョイもれ”と言われることがありますが、私たちは、排尿後尿滴下と呼んでいます。これは、男性に多い尿もれです。排尿後尿滴下は、右図のように排尿後にも関わらず尿道に尿が残っているために起こります。排尿後は陰嚢と肛門の間にある会陰部(右図 青矢印)を押し上げ、残っている尿を出し切ることで症状が軽くなることがあります。

 

 

タイトルにあります“会議前の尿もれ”は、排尿後尿滴下、“会議後の尿もれ”は、切迫性尿失禁(過活動膀胱)です。最近は尿もれが、テレビや雑誌で取り上げられています。皆さんの中にも悩んでいる方がたくさんいると思われます。尿もれが、恥ずかしいこと、医療機関では相談しづらいと考える必要はありません。ぜひ、おしっこのことで困っている方がいたら、専門の医療機関にご相談ください。

当センターの受診をご希望の方は、下記の「外来診療予約センター」にお問い合わせください。 当センターの泌尿器外科では、尿もれに詳しいスタッフ(泌尿器科医師、看護師、排尿機能訓練士)が、適切な治療とアドバイスを提供致します。

国立長寿医療研究センター 泌尿器外科 一同

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