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「地域版J-MINT Brain Healthプログラム」をベースとして、2026年(令和8年)4月より、全国20自治体において、当該プログラムの効果検証を行う実証研究を開始します

2026年4月20日

国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター

 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター(理事長:荒井秀典。以下 国立長寿医療研究センター)予防科学研究部の櫻井孝部長らの研究グループは、全国20自治体(図1)と研究の推進に関わる連携協定を締結し、2026年(令和8年)4月より、「地域版J-MINT(注1)Brain Healthプログラム(図2)」が認知機能に与える効果を検証する実証研究を開始します。

全国で20の自治体(秋田県潟上市、石川県加賀市、富山県小矢部市、岐阜県高山市、岐阜県岐南町、岐阜県安八町、愛知県大府市、愛知県東浦町、愛知県大口町、愛知県江南市、三重県菰野町、三重県いなべ市、三重県玉城町、大阪府富田林市、大阪府河内長野市、大阪府八尾市、奈良県宇陀市、福岡県行橋市、福岡県添田町、熊本県荒尾市)が参加しています。

図1. 研究参加自治体

プログラムは、90分の教室型プログラムで、認知トレーニング、運動プログラム(筋力トレーニングやバランストレーニング、エアロビクスダンス)、講話・グループワーク、生活ノートによるセルフモニタリングで構成されています。

図2. プログラムの内容

全国20自治体との連携協定等の締結

 今回、19自治体と研究の推進に関する連携協定を締結し(別途、秋田県 潟上市は秋田大学との共同研究として実施予定)、そのうち4自治体と研究の推進に関わる連携協定の締結式および締結報告会を行いました(図3)。

図3. 連携協定の締結式および締結報告会の様子

実証研究事業の進捗状況

 本研究の目的は、地域版J-MINT Brain Healthプログラムが認知機能に与える効果を、クラスターランダム化比較試験(注2)により検証することです(図4)。

クラスターランダム化比較試験では、各自治体で20名の教室を2つ以上設置します。そして、20自治体を最初の1年間にプログラムを実施する前半自治体と後半1年間にプログラムを実施する後半自治体にランダム割付を行います。

図4. 研究の概要図

 本研究では、60から80歳で高血圧(収縮期血圧140mmHg以上または拡張期血圧90mmHg以上)または高血糖(HbA1c 6.5%以上)を有する高齢者680名の参加を予定しています。これらの基準は、2025年11月13日のプレスリリースこのリンクは別ウィンドウで開きますで示したとおり、血管リスク(高血圧や高血糖など)の管理が十分でない高齢者において、多因子介入プログラムが認知機能の維持・改善に特に有効である可能性が示された研究成果に基づいて設定しています。

 2026年4月からのプログラム開始に向けて、2025年11月より各自治体において研究対象者の募集を実施してきました。2026年3月14日時点で、計18自治体において研究説明会を開催し、多くの方に関心を持っていただきました(図5)。これまでに約1,100名の方が研究説明会に参加し、そのうち842名の方から研究参加への同意を得ています。

図5. 研究説明会の様子

 今後は、残る2自治体において対象者のリクルートを実施するとともに、同意を取得した方について研究参加基準への適合状況を確認したうえで研究対象者を確定し、2026年4月よりプログラムを開始する予定です。

国立長寿医療研究センター発認定ベンチャー(J-MAP)を中心とした「地域版J-MINT Brain Healthプログラム」の全国展開

 「地域版J-MINT Brain Healthプログラム」を誰もが・いつでも・どこでも受けられるサービスへと発展させることを目指して、J-MINT 認定推進機構株式会社(J-MAP)が設立され、J-MAPがプログラム全体の管理等を行っていくこととなっていますが、その J-MAP について、このたび、「国立長寿医療研究センター発認定ベンチャー」の第1号に認定される予定となっています。

 J-MAPでは、J-MINT Brain Healthプログラムの研究品質を確保しながら社会実装を推進するため、インストラクター育成・認証制度、パートナー認定制度を設け、品質を担保しつつ、J-MAP、J-MINT認定事業者、インストラクターそれぞれが収益を確保できるような事業化モデル(図6)を構築しております。

図6. 事業化モデル

今後の展望

 日本では高齢化の進展に伴い、認知症の有病者数は今後も増加が見込まれており、発症前段階であるMCIの早期発見と生活習慣改善による介入の重要性が指摘されています。しかし現状では、認知機能低下のリスクを早期に把握し、適切な予防プログラムにつなげる仕組みは十分に整備されているとは言えません。

 国立長寿医療研究センター及びJ-MAPは、この課題を解決するため、スクリーニング、医療、予防介入を連携させた社会的なプラットフォームの構築を目指していきます(図7)。

国立長寿医療研究センターが構築したエビデンスは、J-MAPが管理するプラットフォームを介して、スクリーニング、医療機関、自治体、健康産業・企業、介護・福祉施設など様々な場面で、認知症予防活動を希望する対象者に提供していきます。

図7. 今後、構築を目指す認知症予防プラットフォーム

本研究は、下記の助成を受けて行われます。

J-MINT研究に関わる参考プレスリリース

  1. 軽度認知障害の高齢者に対するオンライン運動教室において、対面形式の運動教室と同程度の参加率、運動強度を確保できることが明らかになりましたこのリンクは別ウィンドウで開きます
  2. 血管リスク(高血圧や高血糖など)の管理が十分でない高齢者において、多因子介入プログラムが認知機能の維持・改善に特に有効である可能性が示されましたこのリンクは別ウィンドウで開きます

注釈

(注1)J-MINT研究とは

 J-MINT研究このリンクは別ウィンドウで開きます(正式名称:認知症予防を目指した多因子介入によるランダム化比較研究)は、軽度の認知機能低下が見られる高齢者を対象に、生活習慣病管理・運動指導・栄養指導・認知トレーニングを組み合わせた多因子介入プログラムが、認知機能低下の抑制効果が認められるかを検証した研究です。研究期間中には新型コロナウイルス感染症の影響により一部中断を余儀なくされましたが、運動教室に70%以上参加した方では、認知機能が改善する可能性が確認されました。

(注2)クラスターランダム化比較試験とは

 クラスターランダム化試験とは、地域や施設、学校などを1つのまとまり(クラスター)として、無作為割付を実施する試験デザインである。本研究では、自治体を1つのクラスターとみなして、無作為割付を実施します。

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お問い合わせ先

研究に関すること

国立長寿医療研究センター 予防科学研究部

TEL : 0562(46)2311(内線5068)
E-mail : sbir-office(at-mark)ncgg.go.jp

※(at-mark)を「@」に置き換えてください。

報道に関すること

国立長寿医療研究センター 総務部総務課 総務係長(広報担当)

〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地

TEL : 0562(46)2311(代表)
E-mail : webadmin(at-mark)ncgg.go.jp

※(at-mark)を「@」に置き換えてください。

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