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研究所長ご挨拶

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研究所長ご挨拶

国立長寿医療研究センター研究所(Research Institute, National Center for Geriatrics and Gerontology)は、平成7年の国立療養所中部病院長期医療研究センター開所に伴い設立され、平成14年にナショナルセンターの研究所として設置され、平成22年の独法化を経て現在に至っています。その使命は設立当初から変わることなく、『加齢に伴う疾患の調査、研究、技術の開発』にわが国の基幹研究施設として邁進することです。具体的には、加齢に伴う疾患の病態研究を基に、研究開発成果の最大化を視野に、疾患や病態の診断法、予防法、治療法の開発、研究、調査および、加齢に伴って生じる心身の変化に関する調査および研究を行います。

わが国では、国民の平均寿命の延伸と少子化により、世界でも類をみないスピードで高齢化社会となりました。特に後期高齢者の割合が高いことが特徴で、介護予防の視点から、認知症、サルコペニア・フレイル、低栄養、意欲低下などの、いわゆる老年症候群に関心が集まっています。高齢者の心身の健康状態を保つことは健康寿命の延伸に繋がり、医療のみならず介護・福祉の視点からも、わが国の厚生労働行政の重要な柱の一つであることは言うまでもありません。

当研究所では実質寿命に加え、高齢者が健康に暮らせる期間の延伸、「健康長寿の延伸」に資する研究を集中的・効率的に推進するため、以下の6つの研究センターを設置しています。

ジェロサイエンス研究センターでは加齢に伴って生じる身体の様々な変化や疾患の病態生理におけるメカニズムを細胞や分子レベルで解明、特に生活習慣病(糖尿病、肥満症)、代謝異常、循環器疾患、フレイル・サルコペニア、認知症、口腔疾患などに関する研究を行なっています。

認知症先進医療開発センターでは、認知症の予防、診断、治療に関する包括的研究を行い、早期発見のための血液バイオマーカーの開発、新しい脳画像検査法の開発、脳血管障害・代謝障害に関する研究、認知症の予防を目指した多因子介入研究など、先進的かつ社会に実装できる研究を行なっています。

老年学・社会科学研究センターでは、大規模地域かつ長年に渡る高齢者コホートデータを構築しており、フレイルと認知症予防を中心に、自立支援と共生、社会参加などの高齢者の健康問題に関する研究、科学的介護やデジタルヘルスを普及させる実証研究や医療経済、ヘルスケアサービス研究を進めています。

健康長寿支援ロボットセンターでは、医療の現場で高齢者のQOLを高め、かつ介護者の身体的負担を軽減するデバイスを開発する医工連携研究、および介護ロボットの開発支援、評価を行なっています。

メディカルゲノムセンターは、ゲノム医療に資する基盤構築と加齢に伴う疾患のゲノム医科学研究を行なっています。バイオバンクと連携し、特に認知症にフォーカスした大規模ゲノム、オミクス解析を進めています。すでに30,000人以上の遺伝子情報を蓄積し、データベース化しています。

研究推進基盤センターは、当研究所の最先端の研究技術を支援し、新型コロナ感染症などの緊急性の高い課題についても研究しています。自然老化モデル動物の育成(エイジングファーム)は老化研究の推進には必須であり、当研究所でももっとも重要なミッションの1つです。また、バイオバンク事業を運営し、特に認知症にフォーカスした生体材料を収集、保管しています。すでに18,000件以上の検体が蓄積され、国内外の研究者に提供しています。

国立長寿医療研究センター研究所では、「すべての研究は疾患の診断・治療につながるべきである」という理念のもと、各研究者が創意工夫を凝らし、臨床部門(病院)との共同研究、国内外の研究者との共同研究を数多く進めています。国立長寿医療研究センターに蓄積された多くのデータベースや研究資材は、わが国の長寿科学研究の基盤であると言っても過言ではありません。職員一同、研究活動を通じて高齢者の健康維持に貢献して参りますので、今後ともご指導ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

 

国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター

研究所長 室原豊明