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炎症・免疫機構研究部の杉山悠真研究員らの研究成果がExperimental Gerontology誌に掲載されました

ジェロサイエンス研究センター、炎症・免疫機構研究部の丸山部長グループらは、細胞老化した老化細胞を可視化し、除去を含めた制御が可能なモデルマウスを新たに作製し、加齢性T細胞集団を排除することで免疫系の老化の進行が緩和されたことを明らかにしました。

 近年、加齢に伴って機能が低下することや老化が関係する疾患に老化細胞が関与している事が老化マーカーを指標に生体内の老化細胞を除去できるモデルマウスによって検証されてきました。しかし多くはマーカー遺伝子の発現が、生理的な老化細胞の表現型を反映できていないケースも残されていたこともあり、本研究では、より生理的な老化細胞の機能解析を行うためにゲノム編集にてp16hCD2ノックインマウスを作出し、イムノトキシンを利用した新規のセノリティックモデルを開発しました。このモデルマウスを用いてp16陽性T細胞が排除された状態を維持したところ、加齢に伴うナイーブCD4陽性細胞の減少や老化関連 T細胞の増加といった免疫老化で見られる現象が緩和されました。これらの結果はわれわれの樹立したp16陽性老化細胞を標的とする新しいセノリティックモデルを用いることで、生体内の生理的老化の基礎となるメカニズム解明への応用が期待できます。

本研究成果は,2023年2月28日に老化研究の国際学術雑誌「Experimental Gerontology」に掲載されました。本研究は、長寿医療研究開発費、JSPS科研費、堀財団の研究助成を受けて行われました。

論文情報

表題

A senolytic immunotoxin eliminates p16INK4a-positive T cells and ameliorates age-associated phenotypes of CD4+ T cells in a surface marker knock-in mouse

研究チーム

掲載誌

Experimental Gerontology

論文URL

https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0531556523000517このリンクは別ウィンドウで開きます

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