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健康長寿支援ロボットセンター ロボット臨床評価研究室 加藤健治室長らによる、離床支援ロボットの持続的な使用に関して調査した論文が、「Assistive technology : the official journal of RESNA」誌に掲載されました

2022年3月23日

 本研究では介護施設において 、離床支援ロボット・リショーネPlus(略称、リショーネ)を長期的に使用することによる介護業務に対する効果を検証しました。
 リショーネは、介護ベッドの半分が分離して(図A)、車椅子として使用することができる(図B)、離床支援のためのロボット介護機器です。本研究では、これまで複数名での移乗介助が必要であった被介護者1名と、その介助に関わる介護者17名を対象として、本機器1台を介護施設に導入した結果、2人介助を必要とする離床回数が徐々に減少し、3週間で半分以下に、そして11か月間ですべての離床支援を1人介助で行うことができるようになりました(図C)。この結果は、介護者がリショーネの使用に習熟することにより、介護者1人で、被介護者をベッドから別の場所へ移動できるようになったことを示しています。さらに、介護者がリショーネを使用した場合と使用しない場合の、離床介助動作の前後における心拍数差は、リショーネを使用することにより少なくなることを確認しました(図D)。
 以上より、介護施設において、本機器のような離床支援のためのロボット介護機器を効果的に導入し、持続可能な方法で使用することによって、業務効率の改善や介護者の身体的負担の軽減につながることが示唆されました。これらの知見は、「よりよい介護」を実現するための有用な手段として活用できる可能性があります。

 本研究は、2022年3月23日に「Assistive technology : the official journal of RESNA」誌のオンライン版に掲載されました。本研究は、国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)、日本学術振興会科学研究費助成事業(KAKENHI)などの支援で実施されました。

論文情報

発表論文

Kato K, Yoshimi T, Aimoto K, Sato K, Itoh N, Kondo I. Reduction of multiple-caregiver assistance through the long-term use of a transfer support robot in a nursing facility. Assistive Technology. Assistive Technology. Published online: 23 Mar 2022.

論文リンク

https://doi.org/10.1080/10400435.2022.2039324このリンクは別ウィンドウで開きます

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国立長寿医療研究センター 総務部総務課 広報担当 伊藤大佑
TEL:0562-46-2311(代表)E-mail: webadmin@ncgg.go.jp

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