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ロボット臨床評価研究室 吉見研究員・加藤室長の論文が「Geriatrics & Gerontology International」誌に掲載されました

2021年6月18日

 本報告では、リショーネという移乗支援ロボット介護機器を用いることで、新型コロナウィルス感染症対策下の介護施設において、全介助が必要な入居者が介護負担の増加なく、ご家族との面会を行うことができた事例を紹介しました。
 リショーネは、ベッドの半分がベッド部分から切り離され、電動リクライニング車椅子に変わるタイプの移乗支援機器であり、従来、複数による移乗介助が必要であった入居者に対しても、介護者はひとりで移乗介助を行うことができます。このことから、リショーネを使用するある施設入居者は、新型コロナウィルス感染症対策下においても、ご家族の訪問に際して、玄関にある面会場所までひとりの介護者により移動できました。また別日には、近隣から子どもたちが来訪し、施設玄関にて敬老の日の贈り物の贈呈式が行われた際にも代表のひとりとして参加することができました。
 特筆すべきは、上記のような生活空間の拡大や人との交流の増加に伴い、リショーネを使用する入居者が表情豊かになり、笑顔を示し始めたとの報告が介護者からあったことです。このように、被介護者のQOLの向上が認められたことは、本機器の導入に伴う効果のすばらしい例と考えられます。

図1.a.リショーネを利用した生活範囲の拡大、b.リショーネの様々な機能、c.新型コロナウィルス感染症対策の前後におけるご家族との面会数の変遷(掲載承認済み論文より転載)

論文リンク
https://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/ggi.14198このリンクは別ウィンドウで開きます

本研究成果は、2021年6月8日に日本老年医学会の公式英文誌「Geriatrics & Gerontology International」のオンライン版に掲載されました。本研究は、AMEDの研究助成を受けて行われました。

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