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認知症先進医療開発センターの関谷倫子副部長と飯島浩一部長(神経遺伝学研究部)が共同責任著者の論文が米国科学誌「STAR protocols」に掲載されました

2021年05月07日

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国立研究開発法人国立長寿医療研究センター(理事長:荒井秀典)・認知症先進医療開発センター・研究所・認知症先進医療開発センターの関谷倫子副部長ら(神経遺伝学研究部)は,老年期認知症の最大の原因であるアルツハイマー病のモデルショウジョウバエの解析方法について体系的にまとめ,論文発表しました。

キイロショウジョウバエはトーマス・ハント・モーガン博士により有用な遺伝学モデルとして見出され,過去100年以上に渡り古典遺伝学から生物学の基礎研究に広く用いられてきました。最近では神経変性疾患をはじめとした様々なヒト病態モデルが開発され,疾患研究分野においてもその有用性が注目されています。遺伝的操作が容易なことから,ゲノムワイドな遺伝子スクリーニングに用いられる他,栄養や薬物スクリーニングにも使用でき,食薬・創薬分野においても強力なツールとなっています。

アルツハイマー病研究の分野では,同研究部の飯島部長が2004年に世界ではじめてアルツハイマー病モデルショウジョウバエを作製し発表しました(Iijima, K. et. al. PNAS 2004, 参考文献1)。その後現在まで,数多くの研究者がこのモデルショウジョウバエを用い研究を進めています。また最近,関谷倫子副部長らは,米国マウントサイナイ大学との共同研究により,アルツハイマー病患者脳で起こる遺伝子発現の変化を,このモデルショウジョウバエとヒトiPS細胞を用いて解析することで,アルツハイマー病の発症メカニズムに基づいた,新たな治療薬候補を発見し論文発表しました(Wang, M., Li, A., Sekiya, M. et. al. Neuron 2021, 参考文献2)。今回,このモデルショウジョウバエを利用している世界中の研究者に向けて,再現性の高い結果を得るために当研究部で確立された表現型解析とスクリーニング方法の標準プロトコルを論文発表しました。

本研究成果は,米国科学誌「STAR protocols」のオンラインに,2021年4月30日に掲載されました。

なお本研究は,長寿医療研究開発費,科研費,武田科学振興財団からの助成を受けて行われました。

Graphical Abstract

20210507

原著論文情報

Phenotypic Analysis of a Transgenic Drosophila Model of Alzheimer’s Amyloid-β Toxicity. 

Sekiya M1,2,3,* and Iijima KM1,2,4,**

1Department of Neurogenetics, Center for Development of Advanced Medicine for Dementia, National Center for Geriatrics and Gerontology, Obu, Aichi, Japan 474-8511

2Department of Experimental Gerontology, Graduate School of Pharmaceutical Sciences, 

Nagoya City University, Nagoya, Japan 467-8603

3Technical Contact

4Lead Contact

*Correspondence: mmsk@ncgg.go.jp

**Correspondence: iijimakm@ncgg.go.jp

論文リンク

STAR Protocols 2, 100501, June 18, 2021このリンクは別ウィンドウで開きます

参考文献

Iijima, K., Liu, H-P., Chiang, A-S., Hearn, S. A., Konsolaki, M. & Zhong, Y. (2004) Dissecting the pathological effects of human Aβ40 and Aβ42 in Drosophila: A potential model for Alzheimer disease. Proc. Natl. Acad. Sci. 101, 6623-6628

Wang, M.*, Li, A.*, Sekiya, M.*, Beckmann, ND.*, Quan, X.*, Schrode, N.,  Fernando, MB., Yu, A., Zhu, L., Cao, J., Lyu, L., Horgusluoglu, E., Wang, Q., Guo, L., Wang, YS., Neff, R., Song, WM., Wang E., Shen, Q., Zhou, X., Ming, C., Ho, SM., Vatansever, S., Kaniskan, H.Ü, Jin, J., Zhou, MM., Ando, K., Ho, L., Slesinger, PA., Yue, Z., Zhu, J., Katsel, P., Gandy, S., Ehrlich, ME., Fossati, V., Noggle S., Cai D., Haroutunian, V., Iijima, KM.#, Schadt, E.#, Brennand, KJ.# and Zhang, B.# (2021) Transformative Network Modeling of Multi-Omics Data Reveals Detailed Circuits, Key Regulators, and Potential Therapeutics for Alzheimer's Disease. Neuron, Volume 109, Issue 2, 20 January 2021, Pages 257-272.e14, *First author, #Senior author.

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