研究実績
2017年06月09日
近年の研究成果から、哺乳動物では、脳、特に、視床下部が末梢組織との相互作用を介して全身での老化過程を制御していることが明らかにされてきています。本総説では、認知機能低下等の老化に伴うさまざまな脳の機能変化、神経とミクログリアの機能に着目した作用機序、また、NAD+依存性蛋白脱アセチル化/アシル化酵素であるサーチュインの脳における重要性に焦点をあてています。最後に、末梢組織からの液性因子による脳へのフィードバック信号を介した全身性老化制御機構の全容を考察しています。
【原著総説情報】
Satoh A, Imai SI, Guarente L
The brain, sirtuins, and ageing.
Nat Rev Neurosci. 2017 May 18;18(6):362-374