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【泌尿器外科】光選択的前立腺蒸散術(PVP)のご紹介

新たな前立腺肥大症の手術機器導入 東海エリア3施設目 グリーンライトXPSシステム(XPS)のご紹介

 国立長寿医療研究センター 泌尿器外科

前立腺肥大症とは

 前立腺とは膀胱のすぐ下、尿道を取り囲むようにあるクルミ大の臓器であり、精液の一部を産生し、男性のみに存在します。加齢とともに肥大してくる場合が多く、尿道を圧迫することや膀胱への負担が増すことにより、排尿困難、残尿感、頻尿、尿もれ、尿閉などの症状を来たしやすくなります。これが前立腺肥大症という状態です。

前立腺肥大症の治療

 前立腺肥大症の治療には大きく分けて薬物療法と手術療法があります。はじめは薬の内服を開始して通院することが多いのですが、内服薬は症状を和らげることが主な役目であり、肥大した前立腺を元の状態に戻し治してしまうというものではありません。排尿状態をさらに改善させるためには内視鏡手術が必要となります。現在この内視鏡手術には電気メスを用いる方法(TUR-P)と、レーザーを用いる方法があります。TUR-Pは術中術後の出血や灌流液に伴う気分不良を来たすことが時々あり、術後の尿道カテーテル留置期間が3~5日間、入院期間も5~7日必要でした。心疾患、脳疾患のある方や高齢者では行いにくい場合がありました。

新しい手術療法:光選択的前立腺蒸散術(PVP)について

 当院では2013年にグリーンレーザーHPSシステム(HPS)を導入し光選択的前立腺蒸散術(PVP)を行ってきました。この手術は、従来のTUR-Pに比べると出血や患部の一過性の腫れが少なく、早ければ手術翌日に尿道留置カテーテルの抜去が可能です。早期から排尿可能となり、痛みも軽度で、患者の回復が早いと評価されています。加えて、入院期間も短縮され、高齢者や合併症のある患者にも適しています。

東海エリア3施設目 グリーンライトレーザーXPSシステム(XPS)新規導入

 そして、2024年3月には、新たにグリーンライトレーザーXPSシステム(XPS)を導入いたしました。このシステムは従来のHPSよりもエネルギー効率が向上し、手術時間の短縮と安全性の向上、さらに大きな前立腺肥大症にも対応できると期待されています。これにより、より効果的で安全な手術が可能となり、患者の生活の質を向上させることができます。