精神科部
当センター精神科では、主として高齢者の認知症、うつ病、幻覚妄想状態を診療しています。
認知症に関しては、神経内科、高齢者総合診療科とともに、もの忘れ外来を担当していますが、特に認知症に伴ってくる興奮、幻覚、物取られ妄想などに関しては、当科へご相談ください。専門科として対処させて頂きます。
高齢者に限りませんが、うつ病の患者さんの数が増えています。当科では、高齢者のうつ病専門外来である 「心の元気外来」 を行っています。高齢者のうつ病では、体調不良の訴えが先行する事が多く、あちこちの科をまわっても原因がはっきりしない時は、当科を受診されることをお勧めします。
- 精神科一般の疾患については、服部・岡田・落合が診させて頂きます。
- 心の元気外来は、服部が担当しています。
- 心理検査を随時行っています。三浦・今福が担当しています。
以前は近辺に、総合病院精神科やクリニックが少なく、若い年齢層の患者さんも積極的に受け入れて来ましたが、最近は精神科クリニックが増えてきたこともあり、はじめて受診を希望される60才以下の患者さんは、できるだけお近くのクリニックを受診して頂くようにお願いしております。60歳以下の方でも、紹介状をご持参の方については対応させていただきます。悪しからずご了承ください。
業績(原著)
欧文
- Takahashi T, Iijima K, Kuzuya M, Hattori H, Yokono K, Morimoto S: Guidelines for non-medical care providers to manage the first steps of emergency triage of elderly evacuees. Geriatr Gerontol Int. 2011 Oct;11(4):383-394.
- Hattori H, Hattori C, Hokao C, Mizushima K, Mase T.: Controlled study on the cognitive and psychological effect of coloring and drawing in mild Alzheimer's disease patients.Geriatr Gerontol Int. 2011 Oct;11(4):431-7.
- Fykuda K, Hattori H.,: Unclassified cases of behavioral variant of major frontotemporal neurocognitive disorder in the Diagnostic and Statistical Manual of Mental Disorders, 5th edition. Geriatr Gerontol Int, 2014, 14 (Suppl, 2): 35-44
- Konagaya Y, Washimi Y, Hattori H, Takeda A, Watanabe T, Ohata T. Validation of the telephone interview for cognitive status (TICS) in Japanese. Int J Geriatric Psychiatry 2007; 22:695-700.
- Yoshiyama K, Uka T, Tanaka H, et al: Architecture of binocular disparity processing in monkey inferior temporal cortex. Neurosci Res. 2004; 48:155-167.
- Hattori H, Matsumoto M, Morimoto S, et al: Effects of low-dose quetiapine on psychotic symptoms in elderly patients with physical illnesses: Report of 8 cases. Psychogeriatrics 2003; 3:39-44.
- Hattori H, Matsumoto M, Iwai K, et al : The tau protein of oral mucosa increases in Alzheimer's disease. J Gerontology Medical Science 2002; 57:64-70.
- Hattori H, Matsumto M, Iwai K, et al: Neurofibrillary tangle pathology correlates with the activity of daily living of the house living aged population: A medicolegal aspect. Neuropathology 1998; 18:376-383.
和文
- 服部英幸、鷲見幸彦、櫻井孝、遠藤英俊、鳥羽研二:一般病院での認知症身体合併症治療はどこまで可能なのか-国立長寿医療研究センター認知症病棟での経験-。老年精神医学雑誌、25、185-192、2014
- 中村昭範、K Diers、 M Burkhard、文堂昌彦、吉山顕次、小野健太郎、 伊藤健吾. 計算する脳-計算式実行中の脳活動の解折. 日本生体磁気学会誌 2007; 20:266-267.
- 小野健太郎、中村昭範、吉山顕次、錦古里武志、文堂昌彦、伊藤健吾. 音の特徴の情報処理に音楽経験が与える影響の検討. 日本生体磁気学会誌2007; 20:240-241.
- 小長谷陽子、渡邊智之、鷲見幸彦、服部英幸、武田章敬、相原喜子、鈴木亮子、太田壽城. 大規模調査に有用な新しい認知機能調査、TICS-J の開発. Brain and Nerve 2007; 59:67-71.
- 服部英幸、大塚佳世、佐藤隆男、橋本重夫、小林美保、若杉長英:行政解剖から見た、痴呆性老人の死亡状況. 老年精神医学雑誌 1997; 8:745-749.
- 服部英幸、松本正幸、土屋 博、岩井邦充、宮内英二、高崎幹裕、宗平純一、河西研一. 痴呆様症状が遷延化した高齢者インスリノーマの1例.日本老年医学雑誌1998; 35:566-570.
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業績(総説)
- 服部英幸:認知症医療に必要な知識・介護保険のシステム。精神科、19、2011、267-273
- 服部英幸:災害時高齢者医療対策(4)精神面への対応。日本老年医学会雑誌。48, 505-508, 2011
- 服部英幸:被災地における高齢者医療。3.高齢者災害時医療-精神面への対応。日本老年医学会雑誌。49, 159-163, 2012
- 服部英幸:認知症の人に突然、BPSDが出現した時の評価・対応。認知症介護 第13巻2号 2012、60-66
- Hattori H. : Role of geriatric hospitals for dementia care in the community. PSYCHOGERIATRICS, 2012, 12, 124-126
- 服部英幸:認知症の治療・ケアガイド―周辺症状(BPSD)。月刊薬事臨時増刊号、Vol.54, No.16, 2012, 68-71
- 服部英幸:認知症の治療・ケアガイド―BPSDの薬物療法。月刊薬事臨時増刊号、Vol.54, No.16, 2012,82-86
- 福田耕嗣、服部英幸:「BPSD初期対応ガイドライン」と期待される効果。Geriatric Medicine, 51, 27-30, 2013
- 服部英幸:新規抗認知症薬の効果と限界。精神経誌、115, 22-31, 2013
- 服部英幸:高齢者の災害医療-精神面への中長期対応。日本老年医学会雑誌。50, 79-81, 2013
- 服部英幸:高齢者の術後せん妄。臨床精神医学、42, 327-334, 2013
- 服部英幸:BPSD-介護者を悩ませる症状を理解するために。治療:非薬物療法の立場から。重要性・有効性を再考する。認知症の最新医療, 3, 74-78, 2013
- 服部英幸:認知症にともなう精神症状・行動異常(BPSD)。高齢者の救急医療-その病態特徴と基本管理。 日本臨床、71、981-987、2013
- 服部英幸:高齢者における意識障害の原因と対応。精神疾患による意識障害。Geriatric Medicine、51, 769-773, 2013
- 服部英幸:虚弱高齢者の精神症状。日老医誌、50, 759-761, 2013
- 服部英幸:認知症にともなう精神症状・行動異常(BPSD)とその対応。明日の臨床、25, 1-9, 2014
- 服部英幸:アルツハイマー型認知症と「うつ」 高齢者の神経疾患とうつ。老年精神医学雑誌、25:34-41、2014
- 服部英幸:高齢者うつ病. 日本老年医学会雑誌 2008; 45:451-461.
- 服部英幸:うつ病. 大内尉義監修、高齢者を診察する研修カリキュラムラム(財)長寿科学振興財団、愛知 2008; 239-244.
- 服部英幸:うつ病. 大内尉義編著、実地医家のための高齢者診療ガイド. 同人社、東京 2008; 189-188.
- 服部英幸:高齢者の術後せん妄. Moden Medicine. 2007; 27:264-265
- 服部英幸:心の元気外来における性差医療. 性差と医療 Vol. 3, No. 4 2006; 49-53.
- 鷲見幸彦, 服部英幸, 三浦久幸 :もの忘れ外来における性差. 性差と医療 Vol. 3, No.4 2006; 45-48.
- 服部英幸:高齢者うつ病の臨床. 日本老年医学会雑誌 Vol, 49, No.12 2006; 1147-1153.
- 服部英幸:BPSDの生物学・攻撃性と焦燥. 老年精神医学雑誌 2005;16:24-29.
- 服部英幸:進行したアルツハイマー病の薬物治療. 日本医事新報 2005; 4215:105.
- 服部英幸:認知症の診療学入門-BPSDへの対応. 精神科 2005; 7:213-218.
- 服部英幸:アルツハイマー病に対する薬物療法の実際:初期・中期アルツハイマー病に対する薬物療法. 脳21 2004; 7:53-58.
- 服部英幸、松本正幸:口腔粘膜上皮タウ蛋白によるアルツハイマー型痴呆診断. 日本医事新報 2002; 4076:92-93.
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業績(著書)
分担
- 服部英幸編:BPSD初期対応ガイドライン。ライフサイエンス、東京、2012
- 服部英幸:心気症・不安障害。朝田隆編:誤診症例から学ぶ認知症とその他の疾患の鑑別。医学書院、東京、77-98, 2013
- 服部英幸:高齢者に多い症候・抑うつ。大庭建三編、すぐに使える高齢者総合診療ノート。日本医事新報社、東京、2014、p52-57
- 服部英幸:高齢者の検査値. 現代老年精神医療(武田雅俊 編), 永井書店, 大阪 2005; 168-172.
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