国立長寿医療研究センターメディカルセンターでは、下記の人を対象とする生命科学・医学系研究を実施しております。
本研究は、国立長寿医療研究センターバイオバンクより分譲を受けた試料・情報を用いて解析を行うものです。
国立長寿医療研究センターバイオバンクでは、お預かりした試料・情報の利用にかかる包括的同意をいただいているため、このような研究は、厚生労働省・文部科学省・経済産業省の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる方のお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。
2025年6月4日
記
1.研究課題名
「診療情報に紐づいた末梢血単核球細胞の網羅的遺伝子発現解析(後ろ向き観察研究)」(倫理・利益相反委員会受付番号No.714830-1)
本研究課題については、金沢大学医学倫理審査委員会による倫理審査を経て、金沢大学学長および国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております
2.研究機関の名称および研究責任者の氏名(部署名)
国立長寿医療研究センターメディカルゲノムセンター センター長 尾崎浩一
3.研究分担者名(部署名)
金沢大学医学系革新ゲノム情報学分野
- 教授 田嶋敦
- 准教授 岩淵禎弘
- 助教 岩崎理紗
4.本研究の意義、目的
加齢により老化が進行した組織および末梢血循環細胞には、細胞機能が衰退または異常化した細胞(老化細胞)が存在します。この老化細胞は、近隣の正常細胞に影響を及ぼし、細胞老化を加速させる可能性も指摘されています。そのため、老化細胞の特徴を理解し、その特異的な遺伝子発現や変化を調べて特定することが重要です。老化細胞が正常な細胞に影響を及ぼす前に、積極的に老化細胞を除去、または若い細胞の形質に戻すことで、予防医学に貢献できると考えております。本研究では、研究分担者らが同定した老化に関連する候補遺伝子について、バイオバンクに登録されている遺伝子発現情報、DNAや血漿などを利用して、同定を試みます。
5.本研究に利用・提供する試料・情報、利用・提供を開始する予定日
本研究では、国立長寿医療研究センターバイオバンクに保管されている、遺伝子発現解析結果、血液試料、DNA試料と臨床情報を利用します。それぞれ金沢大学医学系革新ゲノム情報学分野に提供され、医療情報(年齢、性別、身長、体重、血液検査結果、認知テスト、GDS、病名、問診情報など)と、比較検討します。上記の試料・情報については、被験者保護の観点から、倫理・利益相反委員会の承認から1ヶ月以上経過した後に、利用・提供予定です。
6.本研究の方法
本研究では、実施済みの遺伝子発現解析結果やシークエンス後の生データを研究分担者らが再解析し、それぞれの発現量と健診情報のIDを連携させ、年齢、性別、血液検査結果などの項目別に分類し、相関性や規則性を見出します。また研究分担者らが同定した遺伝子群が、診療情報をもとに、その対象者の遺伝子発現分布と比較することで、その意義を同定します。例えば、加齢にともない増加する遺伝子Xを同定していた場合、遺伝子Xが年齢別にどのような分布をしているのかを調べます。詳細な解析には、汎用性のあるMetascapeやGSEAなどの解析ツールを利用します。対象者に関する血漿、血液、DNAなどすでにバイオバンクに登録してある試料を用いて、その遺伝子発現に対する遺伝子上のエピジェネティックな制御(メチル化など)やタンパク質発現などを調べます。
7.研究期間
2030年3月31日まで
8.対象となる方・研究対象者として選定された理由
国立長寿医療研究センターバイオバンクに保管されている、最大2000名の遺伝子発現動態解析結果を参考とし、遺伝子発現解析結果と診療情報と紐づいた対象者のIDを選別します。老化関連遺伝子Xなどの発現量と診療情報などを網羅的に比較解析し、引き続く血漿、血液、DNAを用いた解析に利用できるIDを選定します。
9.研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスクおよび利益
本研究では、国立長寿医療研究センターバイオバンクに収集されている既存の試料・情報を利用するのみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益並びに危険性は想定されません。また対象者個人に対する直接の利益も想定されません。
10.研究実施について同意しないことおよび同意を撤回することの自由について
研究対象となる方、またそのご遺族において、研究対象者となる方の血液試料と情報が、本研究に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する情報から研究対象者となる方にかかる情報を削除いたしますので、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。また、情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等ですでに公開されている場合などには、解析結果を削除できないことがあります。
11.本研究に関する情報公開の方法
本掲示をもって、本研究に関する情報公開といたします。研究結果の公開については、ホームページ掲載、学会発表、論文発表などにて行う予定でおります。
12.研究計画書等の閲覧について
他の研究対象者等の個人情報等の保護および本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
13.個人情報等の取り扱い
本研究の対象となる方の血液試料と情報には、採取時に患者名等の個人情報とは関係のない試料番号が付され、厳重なセキュリティー下で保管されています。個人情報と試料番号の対応は、国立長寿医療研究センターバイオバンクのスタッフのみがアクセス可能なデータベース(外部から遮断された専用サーバで、アクセスにはスタッフ個別の認証が必要なもの)でのみ確認することができ、それ以外の者に個人情報が漏洩しないよう管理されています。本研究において利用する情報には、個人を特定できる情報は含まれません。また、研究成果は学会や論文として発表されますが、その際にも研究の対象となられた方を特定できるような内容を含むことはございません。
14.試料・情報の保管および廃棄の方法
解析データや収集した情報は、漏えい、混交、盗難又は紛失等が起こらないようパスワードを設定した研究分担者の研究室内の専用のコンピュータに保管します。バイオバンクから研究分担施設へ提供する試料はその都度、分担施設内で使い切りますが、研究終了後に適切な方法(オートクレーブ処理など)で廃棄します。電子データ及び実験・観察ノートは研究終了若しくは中断または、論文等が発表されてから遅い時期から10年間、その他の研究データ等は5年間保存した後、破棄します。
15.研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反および個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況
本研究は研究分担者らによる研究費によって行われ、研究に係る利益相反は生じません。
この研究に関するお問い合わせ先
金沢大学医薬保健研究域医学系革新ゲノム情報学分野
准教授 岩淵禎弘
- 住所:〒920-8640 石川県金沢市宝町13-1
- 電話:076-265-2716