看護部
健やかに老い、その人らしい生活と人生を送り、安らかに逝くことを目指し、健康寿命の延伸、現在の生活を維持するための予防的見地に立った活動、入院中に生ずるせん妄やBPSDなどへの早期介入、満足度の高い充実した時間を過ごせるよう人生の最終段階のケアの確立といった活動を多職種とともに取り組んでいます。
また、高齢者や認知症の人とご家族が一緒に在宅で穏やかに過ごすことができるよう外来や家族教室の活動に取り組んでいます。
患者さまや職員をはじめ、病院内に出入りするすべての人を感染から守るために活動しています。
サーベイランスを実施しながら、病院内の医療関連感染の動向を把握し、職種を問わずすべての職員への教育・指導も感染管理チーム(Infection Control Team:ICT)の一員として行っています。
また、地域での感染症対策の推進を目的に、保健所や近隣の医療機関との連携を広げて、感染管理活動に取り組んでいます。
住み慣れた住まいで、慢性的な肺の病気とともにその人らしく生活が送れるよう患者さまや ご家族と一緒に方法を考え、退院後も安定した生活が送れるように支援をしています。
安定期、増悪期、終末期の各病期に応じた呼吸機能評価や呼吸管理、身体活動性の向上への支援や各病期に起こりうる心理的、社会的およびスピリチュアルな問題を理解し、問題解決への支援、患者さまとそのご家族が病状に応じた自己管理ができるよう、療養生活継続のための効果的な指導を行い、呼吸困難や息切れが少しでも軽減されるよう多職種で患者さまへの看護を行っています。
摂食嚥下とは、食物を認識してから口に運び、取り込んで咀嚼して飲みこむまでのことを意味します。すなわち食べることです。食べることは、栄養を摂るためにとても大切なことであり、さらには楽しみでもあります
年を取る、様々な病気などで飲み込む機能が悪くなり、食べ物をうまく飲み込むことができなくなる方もいらっしゃいます。私たちは、『口から食べたい』という思いを支えられるように、摂食嚥下機能の評価や口腔ケア、食事内容や食事摂取方法をともに考え、安全に口から食べることができるように支援させていただいています。
認知症看護認定看護師として、認知症の専門的な知識を活かし、認知症の方の行動背景にある思いを汲み取り、苦痛や不安が軽減できるように関わっています。認知症の方が穏やかな入院生活を送ることができるように環境調整を行い、その方の生活歴を活かした看護を提供しています。また、多職種で構成されている認知症せん妄サポートチームのメンバーとして、対応に苦慮している認知症の方への対応方法についてスタッフにアドバイスをしています。そして、看護師の人材育成として、認知症ラダー教育を導入し院内の認知症看護の質の向上に向けて取り組んでいます。
脳卒中に罹ってしまうと、脳の損傷によってさまざまな症状が後遺症として残ります。
脳卒中リハビリテーション看護認定看護師は、脳卒中患者の重篤化回避、生活の再構築のための機能回復支援などを実践する役割を担っています。患者さまが社会復帰を目指し、在宅で安全に安心して生活できるように、自立した生活への支援と脳卒中再発予防の指導を行っています。患者さまの退院後の生活へ向けて多職種と協働し、チーム医療の中でコーディネートの役割を担いながら患者さま、ご家族を支援します。
病棟での定期的な勉強会や、新人教育、高齢者医療・在宅医療総合看護研修の講師も務めています。
診療看護師は医療現場のタスクシフトや、医師不在時の対応、医師と多職種の橋渡しなど様々な役割が期待されています。当センターでは診療看護師が入院・外来患者さまへ高齢者総合機能評価(Comprehensive Geriatric Assessment, CGA)を行い、様々な身体・心理機能評価、社会的側面の評価を通して高齢者の問題点を整理し、治療・ケア計画や生活機能の改善、食支援、意思決定支援に活かしています。また、頻度の高い特定行為としては動脈血の採取、PICCカテーテル留置、胃ろう交換を行っています。