令和2年度 愛知県人生の最終段階における医療体制整備事業
あいちACPプロジェクト ~共有意思決定支援を学ぶ研修会~
研修会概要
非接触による共有意思決定支援技能訓練を組み込んだACP研修を実施する必要があり、完全オンラインによる研修として試行運用する。
4.研修の目的
- あらゆる健康段階の人(以下「本人」)に対して、アドバンス・ケア・プランニングで用いられるコミュニケ ーション技術等で、質の高い意思決定支援ができる人材を育成する。
- 他の医療・介護専門職の意思決定支援活動を支援できる能力を育成する。
- 厚生労働省「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスガイドライン」(平成30年3月改訂)を理解 し、他の医療・介護専門職に説明できる人材を育成する。
- 意思決定支援活動を介して、地域包括ケアや在宅医療の推進に貢献できる人材を育成する。
- 意思決定支援について、支援提供者の評価方法とともに、対象者(患者、利用者、住民)視点の意思決定の評価 方法を習得する。
- 感染症パンデミックの状況に対応するだけではなく、様々な地域で暮らす患者が質の高い意思決定支援を受けられる将来に向けて、挑戦的にオンライン意思決定支援技能教育に取り組む。
5.研修人材に期待される能力
- 本人による自らの価値観や医療・ケアに関する選好等の表出を支援することができるとともに、表出された内容を理解することができる。
- 自らが受ける医療・ケアに関して、本人が理解を深め選択が可能となるような情報提供ができる。
- 医療・ケア選択に関して、本人自身が参画し、状況を理解できるような環境設定や相互理解のためのコミュニ ケーションができる。
- 意思決定支援を行う多職種チームが形成できる。
- 医療・ケア選択に関して、本人、家族、医療・ケア提供者(チーム)がともに協働して決定できるような支援が できる。
- 本人の決定した内容を地域で共有する仕組みを作ることができる。
- 意思決定支援活動を介して、行政、専門職との協力のもと地域包括ケアや在宅医療の推進に貢献できる。
- アドバンス・ケア・プランニングの普及、啓発に貢献できる。
- 市町村や地域の医療機関などと連携し、アドバンス・ケア・プランニングを支援できる。
- オンライン教育においてもファシリテーターとして関わることができる。
6.用語の定義
- あいちACPプロジェクトにおいては、アドバンス・ケア・プランニングを以下と定義して使用する。 「アドバンス・ケア・プランニングとは、個人の価値観、人生の目標、医療・ケアに関する選好を理解し共有 するプロセスである。対象はあらゆる年代のあらゆる健康ステージにある成人とする。」
- あいちACPプロジェクトでは、オンライン上で受講者の学習を支援する学習支援者を「ACPファシリテーター」と称し、彼らは全てのワークに参加する。