「課題名 腸内フローラによる高齢者認知機能・総合機能への影響に関する研究(2):観察研究」についてのお知らせ
この研究は、国立長寿医療研究センターバイオバンクから分譲を受けた試料・情報を用いて解析を行うものです。この研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「この研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願い致します。
2019年7月1日
記
研究課題名
腸内フローラによる高齢者認知機能・総合機能への影響に関する研究(2):観察研究
研究機関の名称および研究責任者の氏名(部署名)
国立研究開発法人国立長寿医療研究センター 佐治直樹(もの忘れセンター)
研究分担者(部署名)
新飯田俊平(メディカルゲノムセンター)
研究期間
2018年12月5日から2024年3月31日
当該研究の利用目的・利用方法
利用目的:血液検体や糞便検体、口腔内サンプルを用いて、血液バイオマーカー、腸内フローラや口腔内細菌を解析します。解析データは、さまざまな研究の基礎資料となり、腸内フローラと高齢者の認知機能や日常生活機能との関係解明へ貢献できると予想されます。
利用方法:患者(または代諾者)やスタディパートナーから研究参加の同意を取得後、電子カルテを用いて、(1)基本情報、(2)診断名、(3)総合的機能評価、(4)神経心理評価、(5)身体機能評価、(6)頭部 MRI や脳血流シンチなどの画像情報、など様々な臨床情報を収集します。同意取得前のこれらの臨床情報およびバイオバンクに登録された臨床情報も、解析の参考になるため収集対象として採用することもあります。血液検体、口腔内サンプル、糞便検体を採取し、国立長寿医療研究センターのバイオバンクで凍結保存します。血液検体はバイオバンクで管理、ApoE遺伝子(認知症に関連する遺伝子)を測定し、統計解析に用います。口腔内サンプルと糞便検体は、細菌検査専門施設へ移送して口腔内細菌と腸内フローラを 解析し、必要に応じて細菌機能を評価するための理化学分析も実施します。
研究に利用する試料・情報の項目
基本情報
- 年齢、生年月日
- 性別
- 教育歴:小学校から最終教育機関までの教育年数
- 既往歴(高血圧、糖尿病、脂質異常症、虚血性心疾患、その他)
- 身長、体重
- 居住地(都道府県)
- バイタル(血圧、脈拍)
- 生活歴(社会的スタイルとライフスタイル)
- 抗認知症薬[ドネペジル、ガランタミン、リバスチグミン、メマンチン]内服の有無
- 薬剤処方状況
- 他の臨床試験や治験への参加状況
診断名
- 健常、MCI もしくは認知症(アルツハイマー型認知症、もしくはその他の認知症病名)
総合的機能評価
- Barthel index
- IADL scale(Lawton & Brody)
- Geriatric Depression Scale (GDS)
- Dementia Behavior Disturbance Scale (DBD)
- Vitality index
- Apathy scale
- Zarit Caregiver Burden Interview (ZBI)
神経心理評価
- Clinical dementia rating (CDR)
- Mini-Mental-State Examination (MMSE)
- Montreal Cognitive Assessment (MoCA)
- Alzheimer's Disease Assessment Scale (ADAS)-cog
- Digit span
- Wechsler memory Scale-R/Logical memory II Story A & B (WMS-R)
- Category fluency
- Frontal Assessment Battery (FAB)
- Trail Making Test (TMT)
身体機能・栄養評価
- 簡易栄養状態評価表(Mini Nutritional Assessment-Short Form: MNA-SF)
- 食事や栄養についての質問表
- 握力(kg)
- 歩行測度(m/s)
- 片足立ち(秒)
- Fall risk index (FRI)
- Lubben Social Network Scale (LSNS)
- 下腿周囲長(cm)
この研究に関するお問い合わせ先
〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地
国立研究開発法人国立長寿医療研究センター もの忘れセンター 佐治直樹