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外来診療・時間外診療・救急外来 電話:0562-46-2311

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病院長ご挨拶

 2025年4月に病院長を拝命しました松浦俊博です。1995年に私が赴任した当時、当センターは「国立療養所中部病院」という名称で、一般病床のほかに、肺結核、神経難病および重症心身障害児が入院可能な病棟も存在し、付属の看護学校もありました。その後、2004年からは、日本で6つしかないナショナルセンターの1つとして、高齢者医療に特化した「国立長寿医療センター」に生まれ変わり、慢性期病棟や付属の看護学校は閉鎖されました。2010年には独立行政法人となり、施設名も「国立長寿医療研究センター」となりました。その後、2018年2月に新外来棟が、2022年5月には新病棟がオープンして新しく綺麗で素晴らしい環境の下での診療・研究が可能となりました。

 さて、当センターは21世紀に入って以降、大きな変遷を経て2015年から国立研究開発法人となりました。この変更は、「高齢者医療に対する研究と社会実装」を行い、高齢者医療の発展により一層貢献することを意味しています。当センターには研究所が併設され、認知症や老化の病態解明に向けた研究活動が活発に行われていますが、病院内センターである「もの忘れセンター」や「ロコモフレイルセンター」などにおいて、認知症、フレイルを中心とした健康長寿に資する優れた臨床研究を行い、成果を挙げることが期待されています。

 また、若手医療従事者に対する教育研修にも貢献が求められています。これを受けて、2024年度には臨床研修病院として卒後臨床研修評価機構 (JCEP)の認定を受け、リハビリテーション科以外に内科専攻医基幹施設を取得しました。今後、高齢者医療に従事する若手医療従事者の充実を図りたいと考えています。

 国立長寿医療研究センターの理念は、「高齢者の心と体の自立を促進し、健康長寿社会の構築に貢献する」です。高齢者においても病気を診断し、治療することはきわめて重要であり、診療の基本ではありますが、高齢者では慢性疾患が複数合併するいわゆる多病の状態にあることが多く、身体的な問題だけではなく精神心理的、さらには社会的な問題も多く抱えていることが少なくありません。従って広い視野で高齢者をとらえ、その生活機能を維持・向上させるようなケアを提供するとともに、予防からエンドオブライフまでを支えることが大切になります。高齢者医療に関するナショナルセンターである当センターにおける医療・ケアの実践は世界的にも注目を集めており、日本における高齢者医療の中心的病院として貢献したいと考えています。

 昨年、ナショナルセンターとして20周年を迎えることができました。今後は、大府市、東浦町を中心とした北部知多半島医療圏での急性期および回復期を担う中核病院として他の医療機関と連携するとともに、ナショナルセンターとして高齢者医療に対する研究と社会実装を行ない、国民の皆さまに必要とされる高齢者医療の提供及びその医療を提供する人材の育成に力を注ぐことに一層努力していきます。

病院長 松浦俊博