尿が近い、尿もれ、尿が出にくいと感じたとき、多くの方は、まずご自身の体の変化に気づきます。一方で、身近で暮らすご家族が、日常生活の中で「いつもと少し違う」と感じることもあります。
「これって年のせいだろうか」、「このまま様子をみていてよいのだろうか」本人も家族も、気になりながらも話題にしづらく、つい後回しになってしまうことがあります。

これらの排尿の悩みは、症状のあらわれ方や背景が人によって異なり、ひとことで説明できるものではありません。
同じ「尿もれ」でも、
起こり方はさまざまです。また、「尿が出にくい」と感じる場面も、出始めるまでに時間がかかる、勢いが弱い、途中で止まるなど、人によって異なります。このように、排尿の困りごとは人によってあらわれ方が異なります。

排尿の困りごとが続く中で、「失敗が不安で」といった理由から、おむつや尿とりパッドを使うようになる方もいます。
また、トイレの場所が分からない慣れない場所への外出を控えたり、そもそも外出そのものを控えるようになる方もいます。
おむつを使うことで安心できる一方で、本当は使わずにすむならそうしたい、このまま続けてよいのか分からない、といった複雑な気持ちを抱えることもあります。
おむつの使用は、排尿の状態だけではなく、生活環境や体力、夜間の不安など、さまざまな要因が重なって選ばれることがあります。そのため、「使っている=もう仕方がない」と決めつける必要はありません。

年齢を重ねると、
などが、少しずつ変化していくことがあります。
こうした変化が重なり合うことで、「急に尿意を感じて間に合わない」「出したいのに出にくい」「トイレに到着する前にもれてしまう」といった困りごとが生じます。同じような症状に見えても、どの要素の影響が強いかは人によって異なります。
次のようなことが一つでも当てはまれば、同じような悩みを抱えている方がたくさんいます。
間に合わず、下着を汚してしまうことがある
トイレに行っても、すぐに尿が出ない
出たと思っても、すっきりしない感じが残る
おむつや尿とりパッドを使っている

排尿に関するこうした困りごとには、症状や背景に応じて、いくつかの対策や治療の考え方があります。生活の工夫や体操、リハビリによって症状が軽くなることもありますし、必要に応じて薬による治療や専門的な検査・治療を検討することもあります。
健康長寿ナビでは、尿もれや頻尿について、原因の違いや具体的な対処法を別のページで分かりやすく紹介しています。まずはそれらの情報を参考にしながら、ご自身の症状がどのタイプに近いのかを知ることが、次の一歩につながります。

こうした排尿の悩みがあると、おむつに頼る選択をされる方もいらっしゃいますが、取り組める点が残っていることもあります。排尿の状態は、認知機能の低下やフレイル(加齢に伴い体力や活動性の低下した状態)に加え、他の病気で内服している薬の影響を受ける場合もあります。排尿トラブルが続くことで、外出を控えるようになるなど、生活の幅が狭くなってしまうこともあります。一方で、早めに評価し対策を行うことで、排尿の不安が軽くなり、生活機能の維持につながる場合もあります。
当センターの「泌尿器外科」や「すっきり排泄外来」では、排尿の悩みについて専門の医療職がご相談をお受けしています。症状や生活状況をお伺いしたうえで、治療のご提案や、日常生活の中でできる取り組みを一緒に考えていきます。
排尿トラブルを「年のせい」とあきらめていると、徐々に生活機能の低下を招き、外出を控えるようになるなど、生活の幅が少しずつ狭くなってしまうこともあります。
あきらめず、これからの生活を守るために、今から一緒に対策を考えていきましょう。お困りの際は、当センターの泌尿器外科・すっきり排泄外来へお気軽にご相談ください。
