歯髄再生治療法とは

歯髄再生治療法とは、自分の要らない歯の神経(歯髄)から幹細胞を取り、神経をとった歯に移植して、元通りの歯髄に回復させる治療法です。
虫歯が深く、神経(歯髄といいます)にまで達して痛みが強く出てしまうと、「
神経を抜いた後は、人工物(ゴムのようなもの)を根の中に詰めます。(これを根管治療といいます)
そのため、月日が経つにつれて、しだいに詰め物との間に隙間ができ、お口の中から根の中にバイ菌が侵入して腐って根の下に膿がたまる病気(

治療法
歯の中にある歯髄組織の中には、血管と神経を作るのに有利な幹細胞が特に多く含まれています。歯髄幹細胞は噛みあわせに関係していない不用の歯(親知らずなど)から取り出し増やすことができます。
この歯髄幹細胞を神経を抜いた後の根の中に移植します。すると血管や神経を含む歯髄が数ヶ月で再生されます(動物実験にて確認)。
利点・欠点
利点として、歯が折れることや根の下が腐ることを防いだり、抜歯しなくても済むようになる可能性があり、歯が長持ちします。
欠点としては、歯髄幹細胞を取るために親知らずなどの不用歯が必要であること、細胞を増やすために自分自身の血清が必要なことがあげられます。
従来の根管治療と新しい歯髄再生治療法との違い
![]() 歯が変色しているのが見てわかります。 |
![]() 神経が再生した歯は変色しにくく、健康で長持ちできます。 |

※臨床研究とは
患者さんにご協力いただき、新しい治療法の開発、病気の解明、病気の予防、診断や治療の改善、患者
さんの生活向上などのために行う医学研究のことです。
詳しくはこちらの「臨床研究とは」をご覧ください。