歯科医師臨床研修プログラム
概要
国立長寿医療研究センターは「私たちは高齢者の心と体の自立を促進し、健康長寿社会の構築に貢献します。」という理念に則り、国内6つめのナショナルセンターとして平成16年に開設された。我が国の認知症、フレイルなどの老年症候群に対する先進的な医療をはじめとして高齢者医療のモデルとなる医療を提供するとともに、超高齢社会で求められる医療・介護・福祉を担う人材育成を行っている。また25の診療科と病床数383床(2025年3月時点)を有し、一般病棟のほか、回復期リハビリテーション病棟、地域包括ケア病棟、認知症病棟があり高齢者に特化した診療を行っている。
1.名称
国立長寿医療研究センター歯科医師臨床研修プログラム
2.プログラムの特色
当歯科口腔外科部での研修は主に高齢者を対象とした歯科診療や有病者に対する口腔外科処置に重点を置いており、これからの日本の高齢者歯科医療を支え、担う人材を育成することを目的としている。
高齢者は複数の疾患に罹患しており、非定型的な症状を呈することがあり、さまざまなリスク因子を抱えた高齢者の歯科治療を行う際には、全身状態および局所状態の評価と共に患者の環境要因を包括的に把握し対応する事が必要となる。そのため当歯科口腔外科部では高齢者歯科医療に従事する上で必要な診療技能、態度、ならびに豊かな学識の習得を目指し「有病高齢者、認知症患者に対する一般歯科診療」、「周術期口腔機能管理」、「口腔外科手術(抜歯、嚢胞摘出術等)」、「入院患者管理」、「静脈内鎮静法下処置」、「口腔機能低下症の評価、管理」について研修することが可能である。また、当センターの摂食嚥下・排泄センターやNST(Nutrition Support Team, 栄養サポートチーム)の活動に参加することで、多職種と連携した摂食嚥下機能評価や口腔健康管理、食支援についても研修することが可能である。午前中の当科業務は、歯科外来、病棟への往診に分かれており、いずれかで研修を行う。午後には手術室や歯科外来での口腔外科手術(有病者の抜歯、嚢胞摘出等)、有病者歯科治療について学ぶ。また毎週、症例カンファレンスが組まれている。
3.臨床研修の目標
臨床研修の基本理念
歯科医師については、単に専門分野の負傷又は疾病を治療するのみでなく、全人的医療を理解した上で患者の健康と負傷又は疾病を診ることが期待され、歯科医師と患者及びその家族との間での十分なコミュニケーションの下に総合的な診療を行うことが求められていること。また、医療の社会的重要性及び公共性を考えると、臨床研修は、歯科医師個人の技術の向上を超えて、社会にとって必要性の高いものであること。このため、臨床研修については、患者中心の全人的医療を理解した上で、歯科医師としての人格をかん養し、総合的な診療能力(態度・技能・知識)を身につけ、臨床研修を生涯研修の第一歩とすることのできるものでなければならない。(歯科医師法第16条の2第1項に規定する臨床研修に関する省令より)
到達目標として、以下を基本方針とする。
- 歯科医師として身につけるべき基本的価値観及び基本的診療能力の習得
- 超高齢社会における急性期、回復期、慢性期、終末期の各期に適した歯科保健医療への対応
- 病院機能を活かしたチーム医療・多職種連携等への対応
4.参加施設及び指導体制
(1)管理型臨床研修施設
- 施設名:国立長寿医療研究センター
- 管理者:松浦俊博
- プログラム責任者:村上正治
- 指導歯科医:中村純也
- 指導歯科医:釘宮嘉浩
(2)協力型(II)臨床研修施設A
- 施設名:愛知学院大学歯学部附属病院
- 研修実施責任者:三谷章雄(総合診療科)
- 指導歯科医:小島規永(他16名)
(2)協力型(II)臨床研修施設B
- 施設名:坂井歯科医院
- 研修実施責任者:坂井謙介
- 指導歯科医:坂井謙介
(3)指導体制
歯科および歯科口腔外科の研修においては、原則として見学、介助、診療のすべてを指導歯科医の直接の指導を行う。また上級歯科医や歯科衛生士がこれをサポートする。また、チーム医療・多職種連携に関しては、医師、看護師やその他の医療職からのアドバイス等も積極的に受け付ける。
5.研修期間及び研修内容
(1)研修期間
1年間とする(令和9年4月1日から令和10年3月31日)
(2)管理型臨床研修施設
- 研修期間:12月(4月から3月)
- 研修内容:外来診療、病棟往診、手術室での手術、歯科訪問診療、症例検討会、多職種カンファレンス等を通して、「歯科医師法第十六条の二第一項に規定する臨床研修に関する省令」(令和3年3月31日)に示された内容に準じ、これが十分に達成されることを到達目標とする。
(3)協力型(II)臨床研修施設A
- 研修期間:2週間
- 研修内容:妊娠期・乳幼児期・学齢期を中心とした患者の年齢と全身状態を考慮した予防管理、口腔機能管理。口腔機能発達不全症の診断、管理(筋機能訓練等)。
(3)協力型(II)臨床研修施設B
- 研修期間:2週間
-
研修内容:地域に根ざした歯科医療機関の外来診療にて妊娠期・乳幼児期・学齢期の症例を経験し、かつ歯科訪問診療および地域歯科検診を通じて、地域医療を学ぶ
6.評価に関する事項
研修歯科医は「C.基本的診療業務の習得」における項目に沿った研修評価を行う。「基本的診療能力等」に該当する項目については、月間到達目標を設定し、目標に沿って経験した症例について指導歯科医と良かった点、改善点等について話し合い、その内容を研修歯科医手帳に記載の上、承認印を取得する。「歯科医療に関連する連携と制度の理解等」に該当する項目については、レポート提出または口頭試問を行い、その内容を研修歯科医手帳に記載もしくは添付の上、承認印を取得する。修了判定基準はそれぞれの項目の最低限経験するべき必要症例数を満たし、かつ到達確認印を取得していることとする。最終的な修了判定は3月に開催される研修管理委員会にて研修歯科医手帳の記載状況および研修態度の評価などを行い、研修管理委員長が研修修了の認定を行う。
7.募集定員および募集および採用の方法
(1)定員
毎年1名
(2)採用
マッチングプログラムにより決定する。
マッチングの希望順位は、面接、小論文を実施した後に決定
8.研修歯科医の処遇
(1)雇用形態
国立研究開発法人職員(非常勤職員)
(2)勤務時間
1週間の勤務時間31時間(8時30分から15時30分、月曜日は8時30分から16時30分)
協力型(II)研修施設での研修の際には、研修先の勤務時間に準ずる
(3)給与
月額:約313,000円(時給単価2,490円、その他通勤手当、超過勤務手当を支給)
(4)週休日および休日
土曜日、日曜日、国民の祝日に関する法律(昭和23年法律第178号)に規定する休日
(5)休暇
- 年次有給休暇10日間(採用時から使用可能)
- 忌引休暇(有給)
- 産前産後休暇(無給)
- 病気休暇(有給10日間)
- 年末年始12月29日から1月3日
(6)時間外勤務及び当直
原則として時間外勤務はなし。しかし症例などにより時間外の研修が望ましい時は、規定により時間外手当を支給する。
休日勤務も同様である。当直はなし。
(7)宿舎
応相談(空室がある場合利用可)
(8)社会保険
共済組合(医療)、厚生年金保険、労災保険、雇用保険加入
(9)健康管理
年1回健康診断実施
(10)歯科医師賠償責任保険
各自で加入(任意)
(11)研修活動に関する事項
学会・研究会への参加可、費用負担無
9. 具体的な研修目標
A.歯科医師としての基本的価値観(プロフェッショナリズム)の習得
- 社会的使命と公衆衛生への寄与
社会的使命を自覚し、説明責任を果たしつつ、限りある資源や社会の変遷に配慮した公正な医療の提供及び公衆衛生の向上に努める。
-
利他的な態度
患者の苦痛や不安の軽減と福利の向上を最優先するとともにQOLに配慮し、患者の価値観や自己決定権を尊重する。
-
人間性の尊重
患者や家族の多様な価値観、感情、知識に配慮し、尊敬の念と思いやりの心を持って接する。
-
自らを高める姿勢
自らの言動及び医療の内容を省察し、常に資質・能力の向上に努める。
B.資質・能力の習得
1.医学・医療における倫理性
診療、研究、教育に関する倫理的な問題を認識し、適切に行動する。
- 人間の尊厳を守り、生命の不可侵性を尊重する。
- 患者のプライバシーに配慮し、守秘義務を果たす。
- 倫理的ジレンマを認識し、相互尊重に基づき対応する。
- 利益相反を認識し、管理方針に準拠して対応する。
- 診療、研究、教育の透明性を確保し、不正行為の防止に努める。
2.歯科医師の質と安全管理
患者にとって良質かつ安全な医療を提供し、医療従事者の安全性にも配慮できる。
- 医療の質と患者安全の重要性を理解し、それらの評価・改善に努める。
- 日常業務の一環として、報告・連絡・相談を実践する。
- 医療事故等の予防と事後の対応を行う。
- 歯科診療の特性を踏まえた院内感染対策について理解し、実践する。
- 医療従事者の健康管理(予防接種や針刺し事故への対応を含む。)を理解し、自らの健康管理に努める。
3.医学知識と問題対応能力
最新の医学及び医療に関する知識を獲得し、自らが直面する診療上の問題について、科学的根拠に経験を加味して解決を図る。
- 頻度の高い疾患について、適切な臨床推論のプロセスを経て、鑑別診断と初期対応を行う。
- 患者情報を収集し、最新の医学的知見に基づいて、患者の意向や生活の質に配慮した臨床決断を行う。
- 保健・医療・福祉の各側面に配慮した診療計画を立案し、実行する。
- 高度な専門医療を要する場合には適切に連携する。
4.診療技能と患者ケア
臨床技能を磨き、患者の苦痛や不安、考え・意向に配慮した診療を行う。
- 患者の健康状態に関する情報を、心理・社会的側面を含めて、効果的かつ安全に収集する。
- 診察・検査の結果を踏まえ、一口腔単位の診療計画を作成する。
- 患者の状態やライフステージに合わせた、最適な治療を安全に実施する。
- 診療内容とその根拠に関する医療記録や文書を、適切かつ遅滞なく作成する。
5.コミュニケーション能力
患者の心理・社会的背景を踏まえて、患者や家族と良好な関係性を築く。
- 適切な言葉遣い、礼儀正しい態度、身だしなみで患者や家族に接する。
- 患者や家族にとって必要な情報を整理し、分かりやすい言葉で説明して、患者の主体的な意思決定を支援する。
- 患者や家族のニーズを身体・心理・社会的側面から把握する。
6.チーム医療の実践
医療従事者をはじめ、患者や家族に関わる全ての人々の役割を理解し、連携を図る。
- 歯科医療の提供にあたり、歯科衛生士、歯科技工士の役割を理解し、連携を図る。
- 多職種が連携し、チーム医療を提供するにあたり、医療を提供する組織やチームの目的、チームの各構成員の役割を理解する。
- 医療チームの各構成員と情報を共有し、連携を図る。
7.情報・科学技術を活かす能力
- 情報倫理(AI倫理を含む)及び個人情報を含むデータ保護に関する原則を理解し、実践する。
- 健康・医療・介護に関わる情報倫理及びデータ保護に関する原則を理解し、実践する。
- 医療・保健・介護分野でのInternet of Things (IoT)技術やAI等のデータの適切な活用について理解する。
8.社会における歯科医療の実践
医療の持つ社会的側面の重要性を踏まえ、各種医療制度・システムを理解し、地域社会に貢献する。
- 健康保険を含む保健医療に関する法規・制度の目的と仕組みを理解する。
- 地域の健康問題やニーズ把握など、公衆衛生活動を理解する。
- 予防医療・保健・健康増進に努める。
- 地域包括ケアシステムを理解し、その推進に貢献する。
- 災害や感染症パンデミックなどの非日常的な医療需要について理解する。
9.科学的探究
医学及び医療における科学的アプローチを理解し、学術活動を通じて、医学及び医療の発展に寄与する。
- 医療上の疑問点に対応する能力を身につける。
- 科学的研究方法を理解し、活用する。
- 臨床研究や治験の意義を理解する。
10.生涯にわたって共に学ぶ姿勢
医療の質の向上のために省察し、他の歯科医師・医療者と共に研鑽しながら、後進の育成にも携わり、生涯にわたって自律的に学び続ける。
- 急速に変化・発展する医学知識・技術の吸収に努める。
- 同僚、後輩、医師以外の医療職と互いに教え、学びあう。
- 国内外の政策や医学及び医療の最新動向(薬剤耐性菌等を含む。)を把握する。
C.基本的診療業務の習得(カッコ内は研修内容、※印は最低限経験する症例数)
1.基本的診療能力等
(1)基本的診察・検査・診断・診療計画
- 患者の心理的・社会的背景を考慮した上で、適切に医療面接を実施する。
- 全身状態を考慮した上で、顎顔面及び口腔内の基本的な診察を実施し、診察所見を解釈する。
- 診察所見に応じた適切な検査を選択、実施し、検査結果を解釈する。
- 病歴聴取、診察所見及び検査結果に基づいて歯科疾患の診断を行う。
- 診断結果に基づき、患者の状況・状態を総合的に考慮した上で、考え得る様々な一口腔単位の診療計画を検討し、立案する。
- 必要な情報を整理した上で、わかりやすい言葉で十分な説明を行い、患者及び家族の意思決定を確認する。
- 研修内容:
初診患者に対する問診、画像検査、生体検査の指示及びカルテ記載既往歴、アレルギー歴の記載、治療方針の決定、患者及び家族への説明等、上記各項目番号の複数を同時に行った場合を1症例とする。
- 症例数:20症例
(2)基本的臨床技能等
- 歯科疾患を予防するための口腔衛生指導、基本的な手技を実践する。
(口腔衛生指導・予防処置)※5症例
- 一般的な歯科疾患に対応するために必要となる基本的な治療及び管理を実践する。
- a.歯の硬組織疾患(レジン充填、インレー修復、支台歯形成)※5症例
- b.歯髄疾患(抜髄処置、感染根管治療)※5症例
- c.歯周病(歯周精密検査、スケーリング、PMTC、ブラッシング指導など)※5症例
- d.口腔外科疾患(普通抜歯、嚢胞摘出術、顎関節脱臼非観血的整復術、細胞診など)※5症例
- e.歯質と歯の欠損(義歯新製、義歯修理、ブリッジ治療)※5症例
- f.口腔機能の発達不全、口腔機能の低下
(口腔機能発達不全、口腔機能低下症の診断項目を実患者に測定・評価し、結果の説明と管理計画を立案する)※5症例
- 基本的な応急処置を実践する。
(投薬、切開排膿処置、抜髄、暫間固定)※2症例
- 歯科診療を安全に行うために必要なバイタルサインを観察し、全身状態を評価する。
(心電図、酸素飽和度、血圧計、呼吸モニターの装置と)※2症例
- 診療に関する記録や文書(診療録、処方せん、歯科技工指示書等)を作成する。
(診療に関する文書作成)※1症例
- 医療事故の予防に関する基本的な対策について理解し、実践する。
(医療安全研修会に参加し、事故予防の基本対策を学ぶ。研修後はマニュアルに基づき実地確認を行い、事例を用いた再発防止策をグループで検討・発表する)※1回
- インシデント、ヒヤリ・ハット事例等を経験したら、報告書等を作成するとともに、その発生要因を分析することにより、必要な対策について理解し、実践する。
(所定の報告書を作成するとともに、発生要因を分析し、再発防止策を立案・実践し、その内容をカンファレンス等で共有することにより医療安全への理解を深める。)※1症例
(3)患者管理
- 歯科治療上問題となる全身的な疾患、服用薬剤等について説明する。
(全身疾患や服用薬剤の情報を問診等で収集し、歯科治療への影響を指導医と検討した上で、患者やスタッフに説明を行い、レポート作成等を通じて理解を深める)※3症例
- 患者の医療情報などについて、必要に応じて主治の医師等と診療情報を共有する。
(診療情報提供書、照会状の作成)※1症例
- 全身状態に配慮が必要な患者に対し、歯科治療中にバイタルサインのモニタリングを行う。
(生体モニターを使用しての歯科処置)※3症例
- 歯科診療時の主な併発症や偶発症への基本的な対応法を実践する。
(患者への事前説明と併発症、偶発症に対応する)※1症例
- 入院患者に対し、患者の状態に応じた基本的な術前・術後管理及び療養上の管理を実践する
(入院患者に対する口腔状態の把握及び指示)※3症例
(4)患者の状態に応じた歯科医療の提供
- 妊娠期、乳幼児期、学齢期、成人期、高齢期の患者に対し、各ライフステージに応じた歯科疾患の基本的な予防管理、口腔機能管理について理解し、実践する。
(各ライフステージに応じた歯科疾患の予防・口腔機能管理を講義と症例検討で学び、実地研修で実践する。)※5症例
- 各ライフステージ及び全身状態に応じた歯科医療を実践する。
(患者の年齢と全身状態を考慮した歯科診療の実施。)※5症例
- 障害を有する患者への対応を実践する。
(障害を有する患者への歯科治療の実施。)※1症例
2.歯科医療に関連する連携と制度の理解等
(1)歯科専門職間の連携
- 歯科衛生士の役割を理解し、予防処置や口腔衛生管理の際に連携を図る。
(指導歯科医等による講義を行った上で、歯科衛生士と緊密に連携し、互いの役割を理解した上で適切に意見を交わしながら業務を進める。)※1症例
- 歯科技工士の役割を理解し、適切に歯科技工指示書を作成するとともに、必要に応じて連携を図る。
(指導歯科医等からの講義や意見交換を通じて、その専門的役割や業務内容を理解するとともに、症例に応じた技工物の選定や作製において、双方向の連携を図りながら歯科技工指示書を適切に作成する。)※1症例
- 多職種によるチーム医療について、その目的、各職種の役割を理解した上で、歯科専門職の役割を理解し、説明する。
(医師、看護師、薬剤師、栄養士、リハビリスタッフ等との合同カンファレンスや事例検討を通じて多職種の役割とチーム医療の目的を理解し、その上で歯科専門職として果たすべき役割について整理し、口頭試問またはレポートで考察を行う。)※1症例
(2)多職種連携、地域医療
- 地域包括ケアシステムについて理解し、説明する。
(地域包括ケア病棟の見学や関連職種(介護支援専門員等)との意見交換を通じて、地域包括ケアシステムの構成や機能を理解し、その理解に基づいて口頭試問またはレポートを作成する。)※1症例
- 地域包括ケアシステムにおける歯科医療の役割を説明する。
(地域包括ケアシステムの構成や目的、各専門職の役割についての指導歯科医による講義や文献レビューを通じて学習する。また、地域包括支援センターや訪問介護などの関係者との意見交換を通じて、歯科医療の具体的な関わり方を理解する。その理解をもとに、口頭試問またはレポート提出により歯科医療の役割を説明できることを確認する。)※1症例
- 病院における歯科の役割を理解し、病院内の医科との連携を経験する。
(各診療科からの院内紹介患者の対応を経験するとともに、必要に応じて歯科から医科各診療科への紹介を行い、その過程を通じて院内における診療連携の流れと役割を理解し実践する。)※5症例
- がん患者等の周術期や回復期等の入院患者の口腔機能管理において、その目的及び各専門職の役割を理解した上で、多職種によるチーム医療に参加し、基本的な口腔機能管理を経験する。
(がん患者等の周術期口腔機能管理について、多職種合同カンファレンスへの参加を通じて、医師・看護師・薬剤師・栄養士・リハビリスタッフなど各専門職の役割およびチーム医療の目的を理解する。その上で、実際の症例において歯科医師としての立場から、歯科衛生士と連携し、基本的な口腔機能管理(口腔ケア、口腔機能評価、指導など)を実践的に経験する。)※5症例
- 歯科専門職が関与する多職種チーム(例えば栄養サポートチーム、摂食嚥下リハビリテーションチーム、口腔ケアチーム等)について、その目的及び各専門職の役割を理解した上で、チーム医療に参加し、関係者と連携する。
(がん患者等の周術期および回復期等の入院患者に対する口腔機能管理において、多職種合同カンファレンスや回診への参加を通じて医師・看護師・薬剤師・栄養士・リハビリスタッフ等の各専門職の役割およびチーム医療の目的を理解するとともに、実際の症例において歯科医師として歯科衛生士と連携し、基本的な口腔機能管理(口腔ケア、口腔機能評価、指導等)を実践的に経験する。)※3症例
- 入院患者の入退院時における多職種支援について理解し、参加する。
(指導歯科医等による入退院支援に関する講義や院内オリエンテーションにより、医師、看護師、医療ソーシャルワーカー、薬剤師、栄養士など各職種の役割と連携の流れを理解する。その後、退院時カンファレンスに参加し、歯科的視点から患者の在宅療養に向けた支援内容を検討・共有することで、多職種連携の実際を経験する。)※3症例
- 地域における病院歯科の役割を理解し、病院歯科と歯科診療所の連携(歯科医療機関間の連携)を経験する。
(地域の歯科診療所からの紹介患者の受け入れおよび診療後の逆紹介を経験するとともに、紹介状・診療情報提供書の作成や情報共有を通じて歯科医療機関間の連携の流れと実際を学ぶ。)※3症例
(3)地域保健
- 地域の保健・福祉の関係機関、関係職種を理解し、説明する。
(地域包括支援センターや訪問看護ステーション、介護支援専門員(ケアマネジャー)などの地域保健・福祉の関係機関・職種について、指導歯科医等の講義等を通じてそれぞれの役割・機能を学ぶ。その上で、退院支援業務や退院時カンファレンスに参加し、歯科医療と地域支援の連携の実際を体験する。)※1症例
- 保健所等における地域歯科保健活動を理解し、説明する。
(保健所や市町村の地域歯科保健活動について、指導歯科医等による講義等を通じて、母子保健、高齢者保健、障害者支援、学校歯科保健などの具体的な取り組みと、歯科医師の役割を理解する。その後、理解度を確認するために口頭試問またはレポート提出を行う。)※1症例
(4)歯科医療提供に関連する制度の理解
- 医療法や歯科医師法をはじめとする医療に関する法規及び関連する制度の目的と仕組みを理解し、説明する。
(医療法、歯科医師法をはじめとする主要な医療関連法規および関連制度について、講義やテキスト学習、判例や制度運用の事例検討を通じてその目的と仕組みを学ぶ。理解度を確認するため、口頭試問またはレポート提出を行う。)※1症例
- 医療保険制度を理解し、適切な保険診療を実践する。
(医療保険制度の基本構造や診療報酬の仕組みについて、指導歯科医等による講義やテキスト学習、症例を用いた保険算定演習を通じて理解を深める。理解を踏まえ、実際の診療において患者に適切な保険診療を行い、必要に応じて指導医のフィードバックを受けながら改善を図る。その後、理解度を確認するために口頭試問またはレポート提出を行う。)※20症例
- 介護保険制度の目的と仕組みを理解し、説明する。
(介護保険制度の目的や基本的な仕組みについて指導歯科医等による講義や関連資料の学習を行う。加えて、要介護高齢者の退院支援の過程に参加し、介護保険の具体的な適用事例や支援の流れを実地で学ぶ。これらの理解をもとに、口頭試問またはレポート提出により説明できることを確認する。)※1症例
10.特別研修
長寿ドック(当院健診システム)において歯科健診を経験、患者教育に携わる。その後、理解度を確認するため口頭試問またはレポート提出を行う。※1症例
11.症例数
到達目標達成に必要な症例数:合計132症例