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アルツハイマー病変の発症前検出に有用と考えられる血液バイオマーカーを質量分析システムを用いて発見

2014年11月11日

(独)国立長寿医療研究センター(総長 鳥羽研二)は、アルツハイマー病変の発症前検出に有用と考えられる血液バイオマーカーを、最先端研究開発支援(FIRST)プログラムで開発された質量分析システムを用いて発見しました。

アルツハイマー病の罹患者数は増加の一途を辿っており、早期に病変を検出し、発症予防につなげる安全で簡便な手法の確立が喫緊の課題となっています。現在、アルツハイマー病に特異的な脳内病変は、脳脊髄液検査やPETを用いたアミロイド・イメージングによって検出が可能ですが、前者は侵襲性が高く、後者は大型の設備を要し検査費用も高額です。

本発見は、アルツハイマー病に伴う脳内変化を、臨床症状出現前に、侵襲度の低い血液検査で捉えることに世界で初めて成功したものであり、アルツハイマー病の根治薬や発症予防薬(先制治療薬)の開発に大きく貢献するものと期待されます。今後、さらに多くの検体を対象に、他機関とも共同研究を行い、本バイオマーカーの臨床的有用性を確認して参ります。

これまでに行われた臨床研究にご協力下さった多くの患者様、地域高齢者の皆様、またそのご家族の皆様に、あらためて感謝を申し上げます。

本研究成果は2014年11月11日に日本学士院発行の英文学術誌「Proceedings of Japan Academy, Series B (PJAB)」のオンライン版で公開されました。

 

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