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倫理・利益相反委員会受付番号No.1771

「NILS-LSA対象者における心身機能のエイジングと就労に関する研究(倫理・利益相反委員会受付番号No.1771)」人を対象とする生命科学・医学系研究実施についてのお知らせ

 国立長寿医療研究センターでは、「国立長寿医療研究センター・老化に関する長期縦断疫学研究(NILS-LSA)」への研究参加同意をいただいた方を対象とした、生命科学・医学系研究を実施しております。NILS-LSAでは、対象者の皆様の様々な調査・検査結果を、老化・老年病予防を目的とした研究に利用しております。尚、対象者の皆様からは、様々な調査・検査結果を老化・老年病予防を目的とした研究に使用することについて、同意を得ております。
 このような研究は、厚生労働省・文部科学省・経済産業省の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる方のお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
 本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。

2023年12月26日

1.研究課題名

「NILS-LSA対象者における心身機能のエイジングと就労に関する研究」
(倫理・利益相反委員会受付番号No.1771)

本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。

2.研究機関の名称および研究責任者の氏名(部署名)

  • 国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター 老化疫学研究部 部長 大塚礼

3.研究分担者名(部署名)

  • 国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター 老化疫学研究部
    • 副部長 西田裕紀子
    • 特任研究員 久保田彩

4.本研究の意義、目的

超高齢社会を迎えた日本では、労働人口に占める高齢労働者の割合が増加しています。今後さらに高齢労働者の増加が見込まれる中で、高齢労働者がQOL(Quality Of Life:生活の質)を高く持ちながら就労を継続できるよう、加齢に伴う心身機能の低下を考慮した労働衛生上の対策を検討することは、喫緊の課題です。しかし、一般中高齢者を対象として、就労上の安全や健康という観点から心身機能の加齢変化を検討した研究は存在せず、心身機能の状態が高齢期の就労状況にどのように関連するのかについても十分検討されていません。
本研究では、高齢労働者のQOLに関わる要因を明らかにすることを目的として、高齢期の就労に関わる心身機能の加齢変化と、それらの心身機能と実際の高齢期の就労状況との関連の検討をします。これにより、高齢期の就労継続に関する新たな知見を提供できる可能性があるとともに、高齢労働者の労働衛生の向上のために事業者が行うべき対応策や政策を検討する上で、重要な知見を提供することができると考えられます。

5.本研究に使用する情報

以下のNILS-LSA第1次~第10次調査のデータを用います。

  • 就労関連項目:就労状況、定年退職の有無、非就労者の現在の就労意向、高齢期における就労意向、職種、現在の働き方に対する満足度
  • 身体機能:現病歴・既往歴、フレイル指標(体重、握力、疲労感、歩行速度、身体活動量)、サルコペニア指標(筋肉量、握力、歩行速度)、ADL(Katz Index、老研式活動能力指標)、主観的健康度
  • 感覚機能:聴覚機能、視覚機能、皮膚感覚、視聴覚機能に関する自記式調査票
  • 認知機能:MMSE(ミニメンタルステート検査)、ウェクスラー成人知能検査
  • その他:体格・身体組成(体脂肪率、腹部CT)、血液検査、運動生理学的要因(体力計測、重心動揺、3次元歩行分析)、生活習慣(喫煙、アルコール摂取、睡眠)、心理・社会的要因(抑うつ(CES-D)、パーソナリティ、自尊感情、ワークファミリーバランス、ソーシャルサポート)、人口統計学的変数(年齢、性別、教育歴、婚姻状況、世帯年収)

*本研究では、情報のみを使用し試料は使用しません。また、他機関に情報の提供はいたしません。

上記の情報については、倫理・利益相反委員会承認後から、利用開始予定です。

6.本研究の方法

愛知県大府市および知多郡東浦町の地域住民(観察開始時年齢40歳から79歳)からの無作為抽出者を対象とした、「国立長寿医療研究センター・老化に関する長期縦断疫学研究(NILS-LSA)」第1次調査(1997年~2000年)から第10次調査(2023年~実施中)のいずれかに参加した男女を研究対象者として、高齢期の就労に関わる心身機能の加齢変化と、中高年期の心身機能が高齢期の就労状況に与える影響について検討します。

7.研究期間

2023年12月26日 ~ 2027年3月31日

8.対象となる患者さん・研究対象者として選定された理由

NILS-LSA第1次調査(1997年~2000年)から第10次調査(2023年~実施中)のいずれかに参加した40歳以上の男女のうち、解析に必要なデータに欠損のある方を除いた、約3,500名を対象者とします。

9.研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスクおよび利益

NILS-LSAに提供いただいた既存の調査票記録および調査結果を研究に利用するのみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、対象者の方に新たに発生する負担はありません。予測されるリスクは個人情報の流出ですが、個人から得られたデータは、個人が特定できないIDにより管理し、解析の際は氏名など個人を特定できる情報を除いた状態のデータを用いるため、個人情報流出の可能性は極めて低いです。また研究成果は、集団として解析した結果のみを示すため、研究成果から個人が特定されることはありません。
対象者個人に対する直接の利益も想定されませんが、本研究から健康に有益な情報が発信された場合、その情報を個人の健康増進に役立てることにより、間接的に利益が得られる場合があります。

10.研究実施について同意しないことおよび同意を撤回することの自由について

対象者の方ご自身の検査結果が、本研究課題に利用されることに同意いただけない場合には、研究に使用する検査結果からあなたにかかる情報を削除いたしますので、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。
情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会報告や論文等ですでに公開されている場合などには、解析結果を削除できないことがあります。

11.本研究に関する情報公開の方法

本掲示により、研究に関する情報公開とします。本研究で得られた研究結果は国立長寿医療研究センターが実施する研究として、学会報告・論文投稿にて発表します。また研究成果の内容によってはホームページ掲載や広報紙にて、対象者および一般住民の方に向けた内容で公表します。

12.研究計画書等の閲覧について

他の対象者の個人情報保護および本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。

13.個人情報等の取扱い

NILS-LSAの情報と試料は、氏名など個人を特定できる情報を除いた状態で保管・解析しております。尚、対象者の方からの申し出による同意の撤回や転居や死亡など、追跡に必要な情報を更新するため、特定の個人を識別可能なデータとNILS-LSA固有のIDとの対応表を作成し、国立長寿医療研究センター内のNILS-LSA研究に直接関わらない者が保管しております。
解析にあたっては、氏名など個人を特定できる情報を除いた状態のデータを用いるため、解析を行う研究者も、検査結果がどなたのものであるかは分かりません。
また研究成果は、集団として集計した結果を学会報告や論文として発表しますので、解析結果から個人が特定されることはありません。

14.試料・情報の保管および廃棄の方法

本研究で試料は用いません。本研究で利用する全てのNILS-LSAに関する情報は、外部からのアクセスが不可能な、国立長寿医療研究センター内のパスワード管理されたサーバー内で保管します。本研究で利用する、氏名など個人を特定できる情報を除いた状態にされたNILS-LSAデータおよび学術的公表に関する解析結果や解析プログラムなどは、一般からの問い合わせに応じることができるよう、研究終了(研究期間終了)後も10年間は、外部からのアクセスが不可能な、国立長寿医療研究センター内のパスワード管理されたサーバー内で保管します。
また、本研究の研究協力者である下方浩史(国立長寿医療研究センター老化疫学研究部 客員研究員)に解析を依頼するため、下方浩史が所属する名古屋学芸大学内のパスワード管理されたサーバー内においても、本研究で用いる情報および解析結果、解析プログラムを保管します。研究期間終了後には、名古屋学芸大学内に保管した情報、解析結果、解析プログラムを国立長寿医療研究センターに移管し、名古屋学芸大学内に保管した全ての情報は破棄します。
尚、特定の個人を識別可能なデータとNILS-LSA固有のIDとの対応表は、国立長寿医療研究センター内のNILS-LSA研究に直接関わらない者が、研究終了(研究期間終了)後も10年間は、外部からのアクセスが不可能な国立長寿医療研究センター内のパスワード管理されたサーバー内で保管します。ただし、研究期間終了から10年後以降は、本研究に用いた全ての情報は個人が特定されない状態で完全に消去します。

15.研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反および個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況

NILS-LSAの全ての情報・試料は、国立長寿医療研究センターの運営費や公的研究費(競争的研究資金等)を主財源として収集しており、国立長寿医療研究センターが管理・運用を行っています。本研究は、国立長寿医療研究センターの長寿医療研究開発費および厚生労働科学研究費補助金を資金源とします。本研究に参加する研究者間に一切の利害関係は無く、研究費について開示すべきCOI(利益相反)はありません。

16.研究対象者等およびその関係者からの相談等への対応

本研究に関するご不明点などございましたら、下部に記載のお問い合わせ先までご連絡ください。

本研究に関するお問い合わせ先

国立研究開発法人国立長寿医療研究センター

 研究所 老年学・社会科学研究センター 老化疫学研究部

 長期縦断疫学調査センター

 老化疫学研究部長 大塚礼

〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地

電話:0562-46-2311(代表)