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ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.1725

倫理・利益相反委員会受付番号No.1725

「NILS-LSAデータを用いた加齢性難聴の進行抑制に有効な植物性食品および機能性成分の検討(倫理・利益相反委員会受付番号No.1725)」人を対象とする生命科学・医学系研究実施についてのお知らせ

 国立長寿医療研究センターでは、「国立長寿医療研究センター・老化に関する長期縦断疫学研究(NILS-LSA)」への研究参加同意をいただいた方を対象とした、生命科学・医学系研究を実施しております。NILS-LSAでは、対象者の皆様の様々な調査・検査結果を、老化・老年病予防を目的とした研究に利用しております。尚、対象者の皆様からは、様々な調査・検査結果を老化・老年病予防を目的とした研究に使用することについて、同意を得ております。
 このような研究は、厚生労働省・文部科学省・経済産業省の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる方のお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
 本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。

2023年7月18日

1.研究課題名

「NILS-LSAデータを用いた加齢性難聴の進行抑制に有効な植物性食品および機能性成分の検討」
(倫理・利益相反委員会受付番号No.1725)
この研究課題は、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。

2-1.研究代表者の氏名(部署名)

  • 国立長寿医療研究センター 研究所 老年学・社会科学研究センター 老化疫学研究部 部長 大塚 礼

2-2.研究機関の名称および研究責任者の氏名

  • 国立長寿医療研究センター 研究所 老年学・社会科学研究センター 老化疫学研究部 部長 大塚 礼
  • カゴメ株式会社 イノベーション本部 食健康研究部 部長 鈴木 重德

3.研究分担者名(部署名)

  • 国立長寿医療研究センター 研究所 老年学・社会科学研究センター 老化疫学研究部
    • 副部長 西田 裕紀子
    • 研究員 張 姝
    • 客員研究員 内田 育恵
  • カゴメ株式会社 イノベーション本部 食健康研究部
    • 課長 高橋 慎吾
    • 研究員 小林 麻里奈

4.本研究の意義、目的

加齢による聴力の低下は、コミュニケーションや日常生活に与える影響が大きく、生活の質の低下を招きます。また、難聴は認知症の発症に影響を与えると考えられています。難聴を予防することは高齢化が進む日本において重要であると考えられますが、難聴を予防する要因については十分に明らかではありません。
人間は酸素を取り込んで生命を維持していますが、この際生じる酸化ストレスは、加齢に伴う難聴(加齢性難聴)の進行に関与すると考えられています。また、これらの酸化ストレスを弱める効果(抗酸化能)をもつ機能性食品に関する研究が進められています。
本研究では、抗酸化能が期待される植物性食品に注目し、植物性食品の摂取と聴力の関連について検討をします。もし、植物性食品と加齢性難聴に関連が認められる場合、食品を抗酸化能の観点から分析してその成分を明らかにし、最終的には、加齢性難聴の進行抑制に関連する食事や成分を明らかにすることを目的とします。本研究により、食品の摂取による加齢性難聴の進行抑制の可能性を見出すことができれば、高齢者割合の増加に伴って有病者が増加することが見込まれる難聴の予防に寄与できることが期待されます。

5.本研究に使用する試料・情報、使用を開始する予定日

以下のNILS-LSA第1次~第7次調査のデータを用います。

  • 純音聴力検査データ
  • 食品摂取:食品別摂取量、栄養素等摂取量、食品別摂取量より算出する機能性成分(ポリフェノール、カロテノイド等)摂取量
  • その他:性・年齢・職場騒音歴・既往(耳鼻疾患・代謝性疾患)・飲酒・喫煙・運動習慣

​本研究では情報のみを使用し、試料は使用しません。
上記の情報については、2023年8月1日から、使用予定です。

6.本研究の方法

愛知県大府市および知多郡東浦町の地域住民(観察開始時年齢40歳から79歳)からの、無作為抽出者を対象とした「国立長寿医療研究センター・老化に関する長期縦断疫学研究(NILS-LSA)」第1次調査から第7次調査(1997年~2012年)のいずれかに参加した40歳以上の男女を研究対象者として、植物性食品の摂取と聴力との関連を明らかにします。

7.研究期間

2023年7月18日 ~ 2026年12月31日

8.対象となる患者さん・研究対象者として選定された理由

NILS-LSA第1次調査から第7次調査(1997年~2012年)のいずれかに参加した40歳以上の男女のうち、解析に必要なデータに欠損のある方を除いた、約3500名を対象とします。

9.研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスクおよび利益

NILS-LSAに提供いただいた既存の調査票記録および調査結果を研究に利用するのみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、対象者の方に新たに発生する負担はありません。予測されるリスクは個人情報の流出ですが、個人から得られたデータは、個人が特定できないIDにより管理し、解析の際は氏名など個人を特定できる情報を除いた状態のデータを用いるため、個人情報流出の可能性は極めて低いです。また研究成果は、集団として解析した結果のみを示すため、研究成果から個人が特定されることはありません。
対象者個人に対する直接の利益も想定されませんが、本研究から健康に有益な情報が発信された場合、その情報を個人の健康増進に役立てることにより、間接的に利益が得られる場合があります。

10.研究実施について同意しないことおよび同意を撤回することの自由について

対象者の方ご自身の検査結果が、本研究課題に利用されることに同意いただけない場合には、研究に使用する検査結果からあなたにかかる情報を削除いたしますので、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。
情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会報告や論文等ですでに公開されている場合などには解析結果を削除できないことがあります。

11.本研究に関する情報公開の方法

本掲示により、研究に関する情報公開とします。本研究で得られた研究結果は、国立長寿医療研究センターが実施する研究として、学会報告・論文投稿にて発表します。また研究成果の内容によっては、ホームページ掲載や広報紙にて、対象者および一般住民の方に向けた内容で公表します。

12.研究計画書等の閲覧について

他の対象者の個人情報保護および本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。

13.個人情報等の取扱い

NILS-LSAの情報と試料は、氏名など個人を特定できる情報を除いた状態で保管・解析しております。尚、対象者の方からの申し出による同意の撤回や、転居や死亡など追跡に必要な情報を更新するため、特定の個人を識別可能なデータとNILS-LSA固有のIDとの対応表を作成し、国立長寿医療研究センター内のNILS-LSA研究に直接関わらない者が保管しております。
解析にあたっては、氏名など個人を特定できる情報を除いた状態のデータを用いるため、解析を行う研究者も、検査結果がどなたのものであるかは分かりません。
また研究成果は集団として集計した結果を学会報告や論文として発表しますので、解析結果から個人が特定されることはありません。

14.試料・情報の保管および廃棄の方法

本研究で、試料は用いません。カゴメ株式会社へのデータの授受はなく、カゴメ株式会社所属の研究者は、国立長寿医療研究センター内老化疫学研究部の所定のパソコンにて解析を行います。本研究で利用する全てのNILS-LSAに関する情報は、外部からのアクセスが不可能な、国立長寿医療研究センター内のパスワード管理されたサーバー内で保管します。また、本研究で利用する、氏名など個人を特定できる情報を除いた状態にされたNILS-LSAデータおよび学術的公表に関する解析結果や解析プログラムなどは、一般からの問い合わせに応じることができるよう、研究終了(研究期間終了)後も10年間は、外部からのアクセスが不可能な、国立長寿医療研究センター内のパスワード管理されたサーバー内で保管します。尚、特定の個人を識別可能なデータとNILS-LSA固有のIDとの対応表は、国立長寿医療研究センター内のNILS-LSA研究に直接関わらない者が、研究終了(研究期間終了)後も10年間は、外部からのアクセスが不可能な国立長寿医療研究センター内のパスワード管理されたサーバー内で保管します。ただし、研究期間終了から10年後以降は、本研究に用いた全ての情報は、個人が特定されない状態で完全に消去します。

15.研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反および個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況

NILS-LSAの全ての情報・試料は、国立長寿医療研究センターの運営費や公的研究費(競争的研究資金等)を主財源として収集しており、国立長寿医療研究センターが管理・運用を行っています。本研究遂行に際しては、主としてカゴメ株式会社との共同研究費を利用しますが、一部、長寿医療研究開発費からも支出いたします。
カゴメ株式会社と、国立長寿医療研究センターおよび本研究に参加する国立長寿医療研究センターとカゴメ株式会社の研究者の間に一切の利害関係はありません。利益相反については、当センターの利益相反対処方針に従い、利益相反行為防止規則を遵守し、適正に本研究を実施します。尚、共同研究成果の学術的公表に際しては、利益相反事項を明示し、研究成果に歪みが生じないよう細心の注意を払います。

16.研究対象者等およびその関係者からの相談等への対応

本研究に関するご不明点などございましたら、下部に記載のお問い合わせ先までご連絡ください。

本研究に関するお問い合わせ先

国立研究開発法人国立長寿医療研究センター 

研究所 老年学・社会科学研究センター 老化疫学研究部
長期縦断疫学調査センター
老化疫学研究部長 大塚礼

〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地

電話:0562-46-2311(代表)