ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.1697
国立長寿医療研究センターもの忘れセンターでは、下記の人を対象とする生命科学・医学系研究を実施しております。本研究は、通常の診療で得られた情報(電子カルテなど)および、すでに実施された研究データから必要な情報を取り出し、まとめることによって行われるものです。
このような研究は、厚生労働省・文部科学省・経済産業省の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる患者さんのお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
本研究は、利用可能な臨床情報・試料がある場合には国立長寿医療研究センターバイオバンクから分譲を受けた試料・情報を用いて解析を行う可能性もあります。国立長寿医療研究センターバイオバンクではお預かりした試料・情報の利用にかかる包括的同意をいただいているため、上記同様このお知らせをもって、情報公開とさせていただきます。
本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。
2023年4月28日
記
「レジストリデータに基づいた経口抗凝固薬を適切に選択するための研究(2)」
(倫理・利益相反委員会受付番号No.1697)
本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。
心房細動を伴う患者には、血栓症予防のために抗凝固療法が推奨されています。国立長寿医療研究センターで、これまでに実施した心房細動と認知機能の研究(Strawberry研究)から、心房細動と認知機能、脳MRI画像との有意な関連が判明しました。しかし、抗凝固薬と高齢者の認知機能との関連についてはまだわかっていない機序があり、長期間の観察期間でデータ解析する必要があります。
今回、Strawberry研究(2)を新たに計画しました。Strawberry研究に参加された方のデータを引き続き解析することで、この研究を発展させたいと思います。先行研究に登録してから6年後までの臨床情報を後ろ向きに解析し、認知機能との関連を解明します。解析した結果が、さまざまな研究の基礎資料となり、心房細動と認知機能との関係の解明に役立ちます。
先行研究「レジストリデータに基づいた経口抗凝固薬を適切に選択するための研究(Strawberry研究)」参加から6年経過後までの診療記録およびStrawberry研究の既存研究データ
本研究は、先行研究「レジストリデータに基づいた経口抗凝固薬を適切に選択するための研究(Strawberry研究)」参加から6年経過後までの診療記録およびStrawberry研究の既存研究データから、上記5.の情報をとりまとめて解析する観察研究です。バイオバンクに登録された臨床情報も解析の参考となるため収集対象とします。
現在当院もの忘れ外来への通院がない対象患者さんには電話等による転帰情報の提供に関する意思を確認し、同意が得られた後、原則ご家族への電話等による追跡調査を実施します。
本研究で作成した研究データベースは、国立長寿医療研究センターと共同研究機関である久留米大学で共有され解析されます。先行研究およびバイオバンクにおいて利用可能な既存検体がある場合は、必要に応じて血液バイオマーカー(認知機能や総合機能と関連する血液中物質)の測定に活用します。
2023年4月28日 ~ 2031年3月31日
当院もの忘れ外来において、2017~2022年の期間に実施した「レジストリデータに基づいた経口抗凝固薬を適切に選択するための研究(Strawberry研究)」に参加した方
長期間の観察データを収集し、解析するためです。
既存の診療情報および研究データの利用であり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、現在当院もの忘れ外来に通院中の方については、新たに発生する不利益は想定されません。現在もの忘れ外来の通院がない方については、ご家族さままたは患者さんご自身への電話等による調査を実施するため、対応していただくご負担が発生する可能性があります。
予測されるリスクは個人情報の流出ですが、登録データはセキュリティが十分に確保された端末で管理し、データを収集する時点で研究登録番号によって管理します。問題発生時は適切に対応します。登録データの研究目的使用については研究代表者によってデータ管理を徹底し、学会・論文などの研究成果発表以外に外部へデータが流出しないよう注意し、また万が一個人情報の流出により個人のプライバシーを侵害した可能性が生じた場合はすぐに倫理・利益相反委員会に報告します。対象者個人に対する直接の利益も想定されていません。
患者さんご自身の診療情報が、本研究に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する情報から患者さんに関わる情報を削除いたしますので、患者さんまたはご家族さまから下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。現在当院への通院がない患者さんにはお電話等で情報提供に関する意思確認をいたしますので、その際にお伝えください。研究期間の途中であっても構いません。また、情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等ですでに公開されている場合などには解析結果を削除できないことがあります。
この掲示により本研究に関する情報公開といたします。研究結果の公開については、ホームページ掲載・学会発表・論文発表にて行う予定でおりますが、その場合にも匿名化された情報のみを公表します。研究対象者への個別説明の予定はありません。
他の研究対象者等の個人情報等の保護および本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
本研究では、診療情報(電子カルテ)および、すでに得られた研究データ、電話等による調査により上記5.の情報を抽出して使用いたしますが、患者さんが特定できる情報(氏名・住所・患者ID番号など)は匿名化されています。抽出データには研究登録番号を付与した上で保管し、匿名化された研究情報として研究に使用いたします。患者情報と研究登録番号の対応表は研究に使用する抽出データとは別にされ、国立長寿医療研究センターにて厳重に保管されます。また、研究成果はホームページや学会、論文にて発表されますが、その際にも患者さんを特定できるような内容を含むことはございません。
抽出したデータ、患者ID番号と置き換えた符号・番号との対応表、匿名化されたデータについては、研究期間終了後10年もしくは学会や論文等での発表から10年間保管いたします。抽出したデータ、匿名化されたデータについては研究代表者事務局にて、対応表については国立長寿医療研究センターの研究責任者が管理し、保存媒体を施錠保管いたします。保管期間満了後は速やかにデータを廃棄いたします。紙で記録された臨床情報はシュレッダーで処理して廃棄します。紙以外の記録メディアで記録されたデータ(電子データ)は、それぞれの記録メディアから消去します。対応表や残余検体は、保存期間後に廃棄します。
本研究は長寿医療研究開発費や公的研究費を用いて実施しますので、本研究による内外の利益団体は存在しません。また、本研究遂行による研究機関・研究者個人の利益はありません。なお、本研究において特許などの知的財産権が生じた際には、研究者と研究機関がその知的財産権を持つこととします。
本研究により収集した情報が、将来の研究において非常に重要なデータを含むと判断された場合には、 二次利用する可能性があります。その際には再度倫理審査を行い、また、ホームページ上で、研究の目的を含む研究実施の情報を公開し、再度拒否できる機会を保障します。
研究に対するお問い合わせがございましたら下部のお問い合わせ先まで御連絡ください。研究責任者が対応いたします。
国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
もの忘れセンター 副センター長 佐治 直樹
〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地
電話:0562-46-2311(代表)