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ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.1502-2

倫理・利益相反委員会受付番号No.1502-2

「当センター回復期リハビリテーション病棟における転倒者の特徴と転倒の発生要因(倫理・利益相反委員会受付番号No.1502-2)」人を対象とする生命科学・医学系研究実施についてのお知らせ

 国立長寿医療研究センターリハビリテーション科部では、下記の人を対象とする生命科学・医学系研究を実施しております。
 この研究は、通常の診療で得られた情報(カルテなど)から必要な情報を取り出し、まとめることによって行われるものです。
 このような研究は、厚生労働省・文部科学省・経済産業省の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる患者さんのお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
 この研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。

2023年3月13日

1.研究課題名

「当センター回復期リハビリテーション病棟における転倒者の特徴と転倒の発生要因」
(倫理・利益相反委員会受付番号No.1502-2)
本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。

2.研究機関の名称および研究責任者の氏名(部署名)

  • 国立長寿医療研究センターリハビリテーション科部 部長 加賀谷 斉
  • 中部大学大学院生命健康科学研究科 教授 加藤 智香子

3.研究分担者名(部署名)

国立長寿医療研究センターリハビリテーション科部

  • 理学療法士 堀田 雅人
  • 理学療法主任 川村 皓生
  • 作業療法主任 牧 賢一郎
  • 理学療法主任 松村 純
  • 医師 尾崎 健一
  • 理学療法士長 谷本 正智
  • 統括管理士長 伊藤 直樹

4.本研究の意義、目的

国立長寿医療研究センター(以下、当センター)は、回復期リハビリテーション病棟(以下、回復期リハ病棟)を有しており、日常生活動作の自立へ向けて入院患者さんへのリハビリテーション(以下、リハ)を365日実施しています。積極的なリハ治療により、身体機能の改善が得られる一方で、活動範囲の拡大により転倒リスクが増加する場合があります。このため、患者さんの個々の能力に合わせた転倒予防が重要となります。
回復期リハ病棟では、リハ治療を行う上で臨床上必要な評価を患者さんに行っており、結果を診療録に記載し、リハ内容や転倒予防に活かしています。転倒が生じた場合には、転倒場所や転倒時間帯、転倒の要因、外傷の有無など詳細な記録を行うとともに、新たな転倒が生じないよう対策を立案しています。
転倒には、患者さんの個々のバランス能力が大きく関係していると報告されており、患者さんによって転倒が生じやすい場所や時間帯があると予測されます。患者さんの転倒が予測できれば、より具体的な転倒予防方法や日常生活動作の自立へ向けたリハ内容が検討できると考えられます。しかしながら、転倒の二次的・三次的な発生要因や転倒場所・転倒時間帯とバランス能力の関係を調査した報告は未だ多くありません。
そこで、当センターの回復期リハ病棟に入院した患者さんの診療録や転倒報告書を後方視的に調査し、転倒に至った患者さんの特徴と転倒の発生要因を明らかにすることを本研究の目的とします。

5.本研究に使用する情報

使用する診療情報は以下の通りです。

評価項目

  • 対象者の基本情報:年齢、性別、主疾患、疾患分類、回復期リハ病棟入院日数、転帰先、転倒転落アセスメントスコア、服薬情報
  • 神経心理学的検査(認知機能評価):Mini mental State Examination(MMSE)
  • 日常生活活動:Functional Independence Measure (FIM)
  • 身体機能:Standing test for Imbalance and Disequilibrium(SIDE)、快適歩行速度、
  • 最大歩行速度、Timed Up & Go test(TUG)、握力、Hand-Held Dynamometer(HHD)(運動器疾患の患者さんのみ)
  • 転倒発生状況:回復期リハ病棟入棟から転倒までの期間、転倒回数、転倒発生場所、転倒時間帯、転倒転落の要因、転倒分類決定木、インシデント・アクシデントレベル

この研究は、通常の診療で得られた情報(カルテなど)から必要な情報を使用します。リハ治療を行う療法士は、患者さんの認知・身体機能を把握するために、日々の診療の中で臨床上必要な評価を患者さんに行っています。また、入院中に転倒が生じた場合には、転倒報告書を作成し、転倒発生状況の詳細を記録しています。今回取り扱う診療データは、上記の通常診療で行なっている評価項目です。本研究で得られたデータは、当センターのデータベースにて保管し、解析も当センターで行います。

6.本研究の方法

2015年1月1日~2023年12月31日までの間に当センターの回復期リハ病棟に入院した患者さんの診療情報を用いて分析を行います。

7.研究期間

2021年1月18日 ~ 2026年3月31日

8.対象となる患者さん・研究対象者として選定された理由

2015年1月1日~2023年12月31日までの間に当センターの回復期リハ病棟(旧中5病棟、現4N病棟)に入院した患者さんおよそ1,800名の診療データを分析対象として行うものです。

9.研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスクおよび利益

本研究で扱う情報は、日常診療で行われた評価結果のみであるため、対象者の負担および新たに発生する危険性は想定されません。対象者に直接的な利益はありませんが、回復期リハ病棟に入院した患者さんの転倒の発生要因が明らかにされることで、入院中の転倒予防や日常生活動作の自立へ向けたリハ内容が検討でき、転倒や転倒に伴う骨折の予防が期待できると考えられます。

10.研究実施について同意しないことおよび同意を撤回することの自由について

ご自身の診療情報が、本課題に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する情報からあなたに関する情報を削除いたしますので、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。また、情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等ですでに公開されている場合には解析結果を削除できないことがあります。

11.本研究に関する情報公開の方法

本掲示により研究に関する情報公開といたします。研究結果の公開については学会発表・論文投稿などにて行う予定でおります。

12.研究計画書等の閲覧について

当該研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。

13.個人情報等の取扱い

プライバシー保護のため、対象者の個別の研究結果については秘密を厳守し、研究結果から得られるいかなる情報も研究の目的以外に使用致しません。
本研究では、診療情報(電子カルテ)より上記5.の情報を抽出して使用いたしますが、患者さんが特定できる情報(氏名・住所など)を削除した状態で抽出しています。抽出データに残されている患者ID番号についても、患者ID番号とは別の新たな符号・番号に置き換えた上で保管し、研究に使用いたします。患者ID番号と置き換えた符号・番号との対応表は研究に使用する抽出データとは別にされ、当センター内にて厳重に保管されます。
また、研究成果は学会や論文として発表されますが、その際にも個人を特定できるような内容を含むことはございません。

14.試料・情報の保管および廃棄の方法

本研究で得られた資料・情報は国立長寿医療研究センターにて適切に管理し、関連学会や医学雑誌などに発表するまで保存します。また、得られた情報は本研究の目的以外には使用しません。解析・報告終了後、10年間保存した後削除いたします。廃棄方法は、電子データはコンピューターから完全に削除し、紙媒体はシュレッダーにて裁断します。

15.研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反および個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況

本研究は長寿医療研究開発費(リハビリテーション科部、医療安全推進部)の助成にて行なっております。
その他に開示すべき利益相反はありません。

16.研究対象者等およびその関係者からの相談等への対応

本研究に関する疑問点や、知りたいことがあった場合、個人情報に抵触しない範囲であれば研究の資料(研究計画書や研究の方法に関する資料)を書面にて説明、また面談を実施いたします。

本研究に関するお問い合わせ先

国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
 リハビリテーション科部 部長 加賀谷 斉

〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地

電話:0562-46-2311(代表)