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ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.1374

倫理・利益相反委員会受付番号No.1374

「認知症疾患医療センター(もの忘れセンター)の外来患者におけるADL/認知機能とポリファーマシーの関連解析(倫理・利益相反委員会受付番号No.1374)」人を対象とする医学系研究実施についてのお知らせ

 

 国立長寿医療研究センター 薬剤部では、以下の人を対象とする医学系研究を実施しております。
 本研究は、通常の診療で得られた情報(電子カルテなど)から必要な情報を取り出し、まとめることによって行われるものです。
 このような研究は、厚生労働省・文部科学省の「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる患者さんのお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
 本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。

2020年5月11日

  1. 研究課題名
    「認知症疾患医療センター(もの忘れセンター)の外来患者におけるADL/認知機能とポリファーマシーの関連解析」
    (倫理・利益相反委員会受付番号No.1374)
     本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。
  2. 研究機関の名称および国立長寿医療研究センターにおける研究責任者の氏名
     国立長寿医療研究センター 薬剤部 薬剤師 溝神 文博
  3. 主任研究者の氏名
     東京大学医学部附属病院 老年病科 科長/教授 秋下 雅弘
  4. 共同研究者・研究協力者
    共同研究者
     東京大学医学部附属病院   老年病科 講師 小島 太郎
     東京大学医学部附属病院 薬剤部 薬剤主任 大野 能之
     杏林大学 高齢医学科 教授 神﨑 恒一
    研究協力者
     国立長寿医療研究センター 老年内科部 医師 川嶋 修司
  5. 本研究の意義、目的
     近年、薬物有害事象や残薬のリスクとしてポリファーマシーが注目され、平成28年度の診療報酬改定ではポリファーマシーの見直しに対して、薬剤総合評価調整加算(入院)・管理料(外来)が算定可能となりました。特に高齢者を対象とした研究により、フレイルや認知症、要介護状態では厳格な治療による有効性の乏しさが報告され、そのような対象では高血圧や糖尿病に対する治療目標の緩和がガイドラインでも推奨されるようになりました。循環器疾患に対するフレイルや認知症、要介護状態の高齢患者における適正な治療法の開発は途上にあり、薬物療法の実態も十分に調査されていません。
     認知症者は向精神薬や抗コリン作用薬などのpotentially inappropriate medication(PIM)の使用も多く、その継続使用によって認知症やBPSD(認知症の行動・心理症状)、転倒、低栄養、誤嚥などの老年症候群が発生・悪化します(薬剤起因性老年症候群)。しかし、BPSDに対する抗精神病薬やベンゾジアゼピン系薬物の使用に代表されるように、家族や認知症者の視点は薬学的な視点と必ずしも一致しません。医療者はそれらを統合して適正な薬物療法を企図し、介護者にも薬剤使用に伴う病状変化や服薬アドヒアランスの観察などの重要な役割があります。この調査研究を行うことは喫緊の課題です。
  6. 本研究に使用する情報
     研究対象登録期間(2019年4月1日~2020年9月30日)に該当する患者さんの電子カルテ情報より、以下の情報を抽出します。
    ・来院時の年齢、性別、BMI、来院時の薬剤(種類、用量、服用方法)、外来にて施行した以下の高齢者総合機能評価(CGA)項目(認知機能 (Mini Mental State Examination: MMSE)、転倒スコア、Barthel Index、Lawton IADL、Geriatric Depression Scale、Vitality index)
  7. 本研究の方法
     もの忘れセンターの外来患者においてADL/認知機能とポリファーマシーとの関連について研究を行います。
  8. 研究期間
     2020年5月11日~2021年3月31日
  9. 対象となる患者さん・研究対象者として選定された理由
     もの忘れセンターに来院され、認知症を有する外来患者さんを対象とします。研究参加にあたり、日常生活動作(ADL)について聴取可能あるいはADLを把握している主介護者がいる患者さん。
  10. 研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスクおよび利益
     既存の診療情報の利用のみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益並びに危険性は想定されません。また、対象者個人に対する直接の利益も想定されません。
  11. 研究実施について同意しないことおよび同意を撤回することの自由について
     ご自身の診療情報が、本研究に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する情報からあなたにかかる情報を削除いたしますので、下部のお問い合わせ先に記載されている連絡先までお問い合わせください。なお、本研究は、認知機能が低下している患者さんも対象であり、代諾者による拒否についての対応も行います。代諾者の範囲は、未成年を除く、研究対象者の配偶者、父母、兄弟姉妹、子・孫、祖父母、同居の親族又はそれら近親者に準ずる人になります。
     また、東京大学医学部附属病院に個人が特定できない情報をデータとして提供しますが、同意いただけない場合は提供しません。研究期間の途中であっても申し出は構いません。また、情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等ですでに公開されている場合などには解析結果を削除できないことがあります。
  12. 本研究に関する情報公開の方法
     この掲示により本研究に関する情報公開といたします。研究結果の公開については、学会発表・論文にて行う予定でおります。
  13. 研究計画書等の閲覧について
     他の研究対象者等の個人情報等の保護および本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
  14. 個人情報等の取扱い
     本研究では、診療情報(電子カルテ)より上記「6.本研究に使用する情報」の情報を抽出して使用いたしますが、患者さんが特定できる情報(氏名・住所(ケースにより・患者ID番号)など)を削除した状態で抽出しています。抽出データに残されている患者ID番号についても、患者ID番号とは別の新たな符号・番号に置き換えた上で保管し、研究に使用いたします。患者ID番号と置き換えた符号・番号との対応表は研究に使用する抽出データとは別にされ、当センター内にて厳重に保管されます。
     また、研究成果は学会や論文として発表されますが、その際にも患者さんを特定できるような内容を含むことはございません。なお、当施設のデータを含め、東京大学医学部附属病院で解析をいたしますが、解析データの利用は主任研究者・研究責任者・共同研究者・研究協力者に限ります。
  15. 試料・情報の保管および廃棄の方法
     東京大学医学部附属病院へのデータの提供は、特定の関係者以外がアクセスできない状態で行います。患者情報はすべて各登録施設内で匿名化され、東京大学医学部附属病院に送付される臨床情報には、すべて匿名化された収集データのみを記載し、個人を同定できる情報は記載されません。解析を行う際には収集データのみを参照し、解析を担当する者が個人を同定できる情報を取り扱うことはありません。識別コードと患者を連結する対応表は、各施設の研究責任者が管理し、研究に関係しない第三者が保管します。情報提供の記録は研究計画書をもって代用とし、研究終了報告後10年経過したのち紙媒体はシュレッダーで、USB等の電子媒体は物理的に廃棄します。
  16. 研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反および個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況
     本研究は、厚生労働科学研究費を用いて実施しますので、本研究による内外の利益団体は存在しません。また、本研究遂行による研究機関・研究者個人の利益はありません。なお、本研究において特許などの知的財産権が生じた際には、研究者と研究機関がその知的財産権を持つこととします。
  17. 研究対象者等およびその関係者からの相談等への対応
     下部お問い合わせ先の国立長寿医療研究センターにおける研究責任者である溝神までその旨を伝えて頂き、内容に応じて適切に対処させていただきます。

本研究に関するお問い合わせ先

国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
 薬剤部 薬剤師 溝神 文博

〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地

電話:0562-46-2311(代表)