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長寿NSTニュースレターVol.41
2021年3月
近年、栄養状態は複数の項目を組み合わせて評価することが提唱されています。今回は世界的に使用されている3つの基準についてご紹介します。
摂取量不足、体重減少、筋肉量低下、皮下脂肪減少、浮腫、握力低下の6項目のうち2項目以上該当で低栄養と診断。
White JV et al.,JPEN J Parenter Enteral Nutr.2012;36:275-283.改変
スクリーニングツールとアセスメントの2ステップから構成され、スクリーニングツールで低栄養リスクありの場合にアセスメントに移る。スクリーニングツールにはMNA-SF、MUST、NRS-2020 を用いる。アセスメントではBMI18.5 ㎏/m2 未満の場合、もしくは体重減少が認められ、かつBMI や徐脂肪量指数(FFMI)の減少が認められた場合に低栄養と診断。
※FFMI 徐脂肪体重(kg)÷身長(m)÷身長(m)
Cederholm T et al.,Clin Nutr. 2015;34:335-340.改変
ASPEN、ESPEN、ラテンアメリカ静脈経腸栄養学会(FELANPE)、アジア静脈経腸栄養学会(PENSA)の4学会が協議し提唱した診断法。こちらも2ステップから構成されるが、疾患の有無の評価が含まれることが特徴。現症基準(体重減少、低BMI、筋肉量減少)と病因基準(摂食量減少、消化吸収不良、急性疾患、外傷、慢性疾患)でそれぞれ1つ以上を満たすと低栄養と診断。
Cederholm T et al.,Clin Nutr. 2019;38:1-9.改変