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食欲低下 薬を見直してみよう

長寿NSTニュースレターVol.37
2019年8月

今回は、令和元年6月26日に開催された第1回NST勉強会の内容をご紹介いたします。

はじめに

現在NST介入を行っている患者の中には「食欲不振」「食事摂取のムラ」が問題となっている場合が多くあります。高齢者は多数の薬剤を服用していることが多く、食事摂取不良の原因となっている可能性のあるケースもあります。

症例紹介

症例1

アミティーザ®服用中に腸管ガス貯留を認め、アミティーザ®による腹部膨満が原因で食欲不振を来した可能性が考えられた。アミティーザ®中止後、食事摂取量の増加が認められた。

症例2

ロゼレム®、ベルソムラ®服用中であり日中の覚醒度が不良であり摂食が進まない状態であった。ロゼレム®、ベルソムラ®中止後覚醒度は上昇し食形態がアップでき、食事摂取量も増加した。

 食欲不振につながる薬剤

1.副作用が原因となる薬剤

薬剤の副作用には食欲不振につながるものがあります。最小限の使用に止めたり、可能であれば中止や減量、他の薬剤への変更により改善することもあります。また副作用の起きやすい時期についても薬剤により異なることを知っておくことも大切です。

2.効き過ぎが原因となる薬剤

高齢者は生理機能の低下により薬物の代謝能の低下や排泄能の低下を来します。それにより常用量であったり以前から増量していないにもかかわらず強く薬効が現れることがあります。ふだんの患者さんの様子をよく見ておくことが大切です。

さいごに

食欲不振の原因は薬剤、病態、環境等個人により様々です。服用中の薬剤が原因となっている可能性があることも意識し、疑わしい場合はNSTや病棟薬剤師にご相談ください。


今回の勉強会には41名の職員の方にご参加いただきました。ご参加いただきありがとうございました。今後ともNST活動へのご協力をお願いいたします。