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NCGG病院特別セミナーから

長寿NSTニュースレターVol.14
2013年1月

2012年11月22日、あいち健康プラザヘルスサイエンスシアターにてNSTと消化機能診療部の共催でNCGG病院特別セミナーが開催されました。講師に医療法人徳洲会札幌東徳洲会病院先端外科センター長の河野透先生、大阪市立大学大学院医学研究科長兼医学部長の荒川哲男先生をお招きし、「機能性消化器疾患の診断と治療 漢方製剤がなぜ効くのか、最先端のエビデンスから」というテーマでご講演をしていただきました。

医療のモザイク化の最先端大建中湯

はじめに、大建中湯が米国のFDAで初の合剤として臨床治験薬に認められ、メイヨークリニックで消化管運動亢進作用が確認されたことが紹介されました。そして、大建中湯の作用機序としてカルシトニン遺伝子関連ペプチドやアドレノメデュリンが関連していることが河野先生の研究の結果、分かってきたことをお話しいただきました。また、大建中湯は便秘に効くだけでなく止瀉作用もあることや、半夏瀉心湯が口内炎に対して効果があることなど、基礎研究の話から臨床まで幅広いご講演をしていただきました。

上部消化管機能性障害と六君子湯

心窩部の痛みや不快感、食欲不振などの症状があるにもかかわらず、内視鏡検査などで異常所見が認められない機能性ディスペプシア(FD)について、病態から治療法までのお話しをしていただきました。FDは2006年のRome III基準で、食事摂取に起因する食後愁訴症候群(PDS)と痛みを主とする心窩部痛症候群(EPS)に分類され、PDSが7割を占めます。PDSでは胃適応性弛緩が障害され、早期飽満感や胃もたれを起こし、QOLの低下を招きます。六君子湯はL-アルギニンによる胃適応性弛緩亢進作用やヒスペリジンによる胃排出能促進作用によりFDを改善することが示されました。

サルコペニアと栄養の研修会

2013年1月17日、第4回サルコペニアと栄養の研修会が開催されました。講師に横浜市立大学附属市民総合医療センターリハビリテーション科の若林秀隆先生をお招きし、「リハビリテーション栄養とサルコペニア」というテーマでご講演いただきました。参加者数は136名にのぼり有意義な研修会となりました。皆様の熱意に重ねて感謝申し上げます。内容については次号のニュースレターで紹介します。