倫理・利益相反委員会受付番号No.940-2
「糖尿病に伴う認知機能障害の早期診断に寄与するバイオマーカーの探索(倫理・利益相反委員会受付番号No.940-2」人を対象とする医学系研究実施についてのお知らせ
国立長寿医療研究センター(統合加齢神経科学研究部)では、以下の人を対象とする医学系研究を実施しております。
この研究は、当センターを受診された方の包括的同意のもとにメディカルゲノムセンターバイオバンク(以下バイオバンク)に保管された血液・脳脊髄液を主とする生体試料および診療情報を使用して行われるものです。
このような研究は、厚生労働省の「人を対象とする医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる患者様のお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
この研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「17.問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。
平成29年12月6日
記
- 研究課題名
糖尿病に伴う認知機能障害の早期診断に寄与するバイオマーカーの探索(倫理・利益相反委員会受付番号No.940-2)
この研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。
- 研究機関の名称及び研究責任者の氏名
国立研究開発法人 国立長寿医療研究センター 田口明子 (統合加齢神経科学研究部・部長)
- 研究分担者名
櫻井孝 (もの忘れセンター・センター長)
德永暁憲 (統合加齢神経科学研究部・室長)
多田敬典 (統合加齢神経科学研究部・室長)
田之頭大輔 (統合加齢神経科学研究部・流動研究員)
柏田舞波 (統合加齢神経科学研究部・研究補助員)
佐治多美子 (統合加齢神経科学研究部・研究補助員)
- 当該研究の意義、目的
近年の大規模な疫学研究から、糖尿病と認知症発症には強い因果関係があることが報告され、代謝異常と認知機能障害との関係に注目が集まっております。本研究ではNCGGに保存されている糖尿病随伴・非随伴の臨床前段階認知症を含む認知機能障害患者および健常者血液・脳脊髄液を主とする生体試料を用いて、血中因子の発現変動率を解析することにより、認知機能障害の早期診断に寄与するバイオマーカー候補を検索することを目的としています。
- 研究に使用する情報
匿名化した形で登録されている血液・脳脊髄液を主とする生体試料及びその成分データ並びに診療情報
- 当該研究の方法
バイオバンクに保存されている糖尿病随伴・非随伴の臨床前段階認知症を含む認知機能障害患者様および健常者の方の血液・脳脊髄液を主とする生体試料内における血中因子の発現変動率を分子生物学および生化学的手法等を用いて解析し、血中因子の発現変動率と認知機能障害に関する臨床所見との相関解析によりバイオマーカー候補を抽出いたします。
- 研究期間
平成28年6月28日~平成31年3月31日 (3年間)
- 対象となる患者様・研究対象者として選定された理由
糖尿病随伴・非随伴の臨床前段階認知症を含む認知機能障害患者様および健常者の方。糖尿病誘導性に発現変動する血中因子と認知機能障害との因果関係を明らかにするため。
- 研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスク及び利益
既存の生体試料及びその成分データ並びに診療情報の利用のみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益並びに危険性は想定されません。また、対象者個人に対する直接の利益も想定されません。
- 研究実施について同意しないこと及び同意を撤回することの自由について
ご自身の生体試料及びその成分データ並びに診療情報が、当該課題に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する情報からあなたにかかる情報を削除いたしますので、17.に記載されているお問合せ先にご連絡いただけますようお願いいたします。家族等の代諾者からでも不同意・同意撤回の申し出があった場合には、あなたにかかる情報を削除いたします。研究期間の途中であっても構いません。また、情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等で既に公開されている場合などには解析結果を削除できないことがあります。
- 研究に関する情報公開の方法
研究成果を学術論文として発表し、ホームページにて研究内容を記した文書を公開する予定でおります。
http://www.ncgg.go.jp/research/organization/togokarei.html
- 研究計画書等の閲覧について
他の研究対象者等の個人情報等の保護及び当該研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書及び研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、17.に記載されているお問合せ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
- 個人情報等の取扱い(匿名化する場合にはその方法を含む。)
研究対象者のデータ解析についてはプライバシーの保護に配慮し、個人が特定されないよう研究対象者識別コードを用いて匿名化が行われています。対応表は厳重に管理され、研究部で情報共有はいたしません。
- 試料・情報の保管及び廃棄の方法
生体試料・抽出したデータについては、研究期間終了後10年もしくは学会や論文等での発表から10年の間保管いたします。試料は研究所内の施錠のかかる冷凍庫内で保管し、得られた解析結果はパスワードを設定し厳重に管理します。生体試料の廃棄はオートクレーブによる滅菌処理後に適切に廃棄されます。抽出したデータ、匿名化されたデータについては統合加齢神経科学研究部にて保存媒体を施錠保管いたします。また保管期間満了後は速やかにシュレッダーにかけ、復元不能な状態にしてデータを廃棄いたします。
- 研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反及び個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況
研究責任者の長寿医療研究開発費を充てる予定です。本課題に係る研究資金(長寿医療研究開発費)においての利益相反はありません。
- 研究対象者等及びその関係者からの相談等への対応
この研究に対する問い合わせは下記17.において随時受け付けます。この研究は、当該被験者が識別される保有する個人情報はございませんので、保有する個人情報についての開示は行っておりません。
- この研究に関するお問い合わせ先
問い合わせ先:国立開発法人国立長寿医療研究センター
統合加齢神経科学研究部 部長 田口明子 電話0562-44-5651