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ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.925-7

倫理・利益相反委員会受付番号No.925-7

「J-ADNI多施設共同研究のデータ解析(倫理・利益相反委員会受付番号No.925-7)」:人を対象とする生命科学・医学系研究実施についてのお知らせ

 

 

 国立長寿医療研究センター(病院・放射線診療部)では、下記の人を対象とする生命科学・医学系研究を実施しております。
 本研究は、Japanese Alzheimer's Disease Neuroimaging Initiative(以下、「J-ADNI」という。)から分譲を受けた試料・情報を用いて解析を行うものです。
 J-ADNIではお預かりした試料・情報の利用にかかる包括的同意をいただいているため、このような研究は、厚生労働省・文部科学省・経済産業省共管の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる試料提供者様のお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
 本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。

2021年11月10日

1.研究課題名

「J-ADNI多施設共同研究のデータ解析」
(倫理・利益相反委員会受付番号No.925-7)

本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。

2.研究機関の名称および研究責任者の氏名(部署名)

加藤隆司 国立長寿医療研究センター(放射線診療部)

3.研究分担者名(部署名)

金子直樹 株式会社島津製作所(田中耕一記念質量分析研究所)
中村昭範 国立長寿医療研究センター(バイオマーカー開発研究部)
伊藤健吾 国立長寿医療研究センター(理事長特任補佐)

4.本研究の意義、目的

本研究の目的は、アルツハイマー病の多施設共同研究であったJ-ADNIの公開データを事後的に解析し、アルツハイマー病の早期診断や病態解明、治療効果の評価などに寄与する知見やデータを得ることです。

5.本研究に使用する情報

血液および脳脊髄液、PETやMRI等の脳画像検査(解析結果を含む。)データ、臨床・心理検査データ、生化学検査データを使用致します。

6.本研究の方法

本研究は、健康高齢ボランティア(NL)、軽度認知障害患者(Mild cognitive impairment、 MCI)、アルツハイマー病患者(Alzheimer's disease、 AD)を対象とした探索的な研究で、非ランダム化、非介入、後ろ向き観察研究です。
本研究では、新たな検査は実施せず、J-ADNIで収集された諸データ、血液および髄液の試料を研究対象とします。データは、科学技術振興機構(JST)に設置された「バイオサイエンスデータベースセンター」(NBDC: National Bioscience Database Center)で公開されています。
J-ADNIで実施されたMRI(磁気共鳴撮像)、FDG PET(脳糖代謝PET)、PiB PET(アミロイドPET)、血液検査(ApoEなど)、血液および脳脊髄液バイオマーカーの検査結果、認知機能検査のデータ、生化学的検査データを使用します。血液および脳脊髄液のバイオマーカー測定は、島津製作所 田中耕一記念質量分析研究所との共同研究でも行います。
本研究は、国立長寿医療研究センター、島津製作所 田中耕一記念質量分析研究所およびオーストラリアの研究チーム(AIBL: The Australian Imaging, Biomarker & Lifestyle Flagship Study of Ageing)との共同研究として行われます。
血漿は、島津製作所 田中耕一記念質量分析研究所または島津テクノリサーチ社に送り、血液バイオマーカーの測定に用います。PET画像は、国立長寿医療研究センターおよびAIBLの研究グループにより解析されます。その他の検査データも、両研究グループによって解析に用いられます。尚、国立長寿医療研究センターの研究グループには、東京都健康長寿医療センターおよび近畿大学医学部の研究者もデータ解析のために参画します。

7.研究期間

2016年8月15日~2027年3月31日

8.対象となる患者さん・研究対象者として選定された理由

開発された血液バイオマーカーの有用性を検証するために、アルツハイマー病、非アルツハイマー型認知症性疾患、軽度認知障害および健康成人の血液や画像などのデータが必要となります。そのためにJ-ADNIに登録された方のデータを利用させていただきます。

9.研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスクおよび利益

J-ADNIに収集されている既存の試料・情報を利用するのみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益および危険性は想定されません。
また、対象者個人に対する直接の利益も想定されません。

10.研究実施について同意しないことおよび同意を撤回することの自由について

ご自身の試料・情報が、本課題に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する試料・情報からあなたにかかる試料・情報を削除いたしますので、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。
また、試料・情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、学会や論文等ですでに研究結果が公開されている場合などには、解析結果を削除できないことがあります。

11.本研究に関する情報公開の方法

本掲示により研究に関する情報公開といたします。本研究の概要はUMIN000034297としてUMINの公開データベースに登録済です。
研究結果の公開については、学会や論文での発表、ホームページ掲載やメディアを通じての情報発信によって行う予定でおります。

12.研究計画書等の閲覧について

他の研究対象者等の個人情報等の保護並びに本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部のお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。

13.個人情報等の取扱い

この研究では、J-ADNIより上記5.の試料・情報の分譲を受けて使用いたしますが、匿名化されたうえで研究者に提供されています。研究者に提供された試料・情報がどなたのものであるかがわかる対応表は、J-ADNIのみが保有しており研究者に提示されることはありません。
また、研究成果は学会や論文として発表されますが、その際にも患者さんを特定できるような内容を含むことはございません。

14.試料・情報の保管および廃棄の方法

J-ADNIより分譲された試料・情報については、研究期間終了後または論文発表から10年間、国立長寿医療研究センターにおいて保管します。保管期間終了後は、紙媒体データはシュレッダーにて、デジタルデータは保存メディアから速やかに削除いたします。
また、外部協力機関は、それぞれの機関における規定に則って、データ保管および削除を行います。

15.研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反および個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況

本研究にかかわる資金は、国立長寿医療研究センター 長寿医療研究開発費、日本医療研究開発機構 認知症研究開発事業等の公的資金によってまかなわれています。
本研究は株式会社島津製作所との共同研究のため、利益相反は存在しえます。しかし、当センター利益相反行為防止規則に則り、本研究は適正に遂行されます。
尚、本研究にかかわる国立長寿医療研究センターの職員が、島津製作所との共同研究によって何らかの報酬や利益を受けることはございません。

16.研究対象者等およびその関係者からの相談等への対応

この研究にご相談等がございましたら、下部の本研究に関するお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。また、提供いただいた試料・情報が研究に使用されることについて、ご家族のご了承をいただけない場合には、研究対象といたしませんので下部のお問い合わせ先にお申し出ください。

本研究に関するお問い合わせ先

国立研究開発法人国立長寿医療研究センター

放射線診療部 部長 加藤隆司

〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地

電話:0562-46-2311(代表)