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倫理・利益相反委員会受付番号No.830-10

「フレイルという側面から見た、地域包括ケア病棟システムの意義に関する研究(倫理・利益相反委員会受付番号No.830-10)」人を対象とする生命科学・医学系研究実施についてのお知らせ

 

 

 国立長寿医療研究センター(神経内科部)では、下記の人を対象とする生命科学・医学系研究を実施しております。
本研究は、
(a)入院中の検査、退院3ヶ月後および退院1年後の患者さんについては、郵送式調査でデータを収集
  する(退院1年後の患者さんの一部のデータについては、(b)の方法による。)
(b)長期予後に関する追跡調査は、通常の診療で得られた情報(電子カルテなど。)から必要な情報
  を取り出す
という2つの方法でデータを収集し、それらをまとめることによって行っております。

入院中の検査および退院3ヶ月後の郵送式調査:
対象となるすべての患者さんのお一人ずつから、すでに直接ご同意をいただいております。

退院1年後の郵送式調査:
・2017年12月1日から2022年3月31日までの間に国立長寿医療研究センター地域包括ケア病棟(南
 1病棟)に入院された患者さん
→対象となる方お一人ずつから、すでに直接ご同意をいただいております。

・2015年7月1日から2017年11月30日までの間に国立長寿医療研究センター地域包括ケア病棟(南
   1病棟)に入院された患者さん
→「(b) 通常の診療で得られた情報(電子カルテなど。)から必要な情報を取り出す」
 という方法で退院1年後の状態に関するデータを収集させていただきます。

長期予後に関する追跡調査:
・対象となるすべての患者さん
→「(b) 通常の診療で得られた情報(電子カルテなど。)から必要な情報を取り出す」
 という方法で長期予後に関するデータを収集させていただきます。

(a)の一部および(b)について
 通常の診療で得られた情報(電子カルテなど。)から必要な情報を取り出し、まとめることによってデータを収集することについては、厚生労働省・文部科学省・経済産業省共管の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる患者さんのお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。そこで、このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
 本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。

2021年12月8日

1.研究課題名

「フレイルという側面から見た、地域包括ケア病棟システムの意義に関する研究」
(倫理・利益相反委員会受付番号No.830-10)

本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。

2.研究機関の名称および研究責任者の氏名

新畑 豊 (国立長寿医療研究センター 神経内科部部長)

3.研究分担者名

近藤 和泉(国立長寿医療研究センター リハビリテーション科部部長・副院長)
竹村 真里枝(国立長寿医療研究センター ロコモフレイル診療部サルコペニア診療科医長)
山岡 朗子(国立長寿医療研究センター 神経内科部医師)
佐竹 昭介(国立長寿医療研究センター フレイル研究部副部長)
篠﨑 未生(国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 睡眠・覚醒障害研究部 科研費研
      究員、国立長寿医療研究センター 神経内科部 外来研究員)
栗山 健一(国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 睡眠・覚醒障害研究部 部長)

4.本研究の意義、目的

ご高齢の患者さんの長期入院に関しては、ご自宅との環境の変化によって、精神面へ与える影響や身体活動能力の維持などの点で有用なものであるかは十分にわかっていない面もあります。地域包括ケア病棟で入院することにより、フレイルの改善がみられ、退院後の生活の向上に結び付けば、有用なシステムであるとも考えられます。
本研究では、高齢者の病気の背景となるフレイル(虚弱)に関して、入院による改善効果を明らかとし、新しい入院システムの意義を検討することを目的としています。

5.本研究に使用する情報

本研究に口頭および書面にて研究への参加にご同意いただいた患者さんおよびご家族の皆さんにおうかがいした、入院前の状態に関する情報、入院時および退院時に評価させていただいた筋肉量、運動能力、認知機能や心理状態、日常生活動作の能力、栄養に関する結果、郵送で回収させていただいた退院後3か月の状態および1年後の状態に関する情報。
入院の際に直接ご同意をいただきました上記の情報の使用に加えて、以下の情報を追加で使用いたします。
(1)地域包括ケア病棟(南1病棟)入院中の聴力低下によるコミュニケーション阻害の有無と
        補聴器使用の有無に関する看護記録、医師の診療記録、聴力検査結果
(2)地域包括ケア病棟(南1病棟)退院後1年以内の状況変化(生活場所の変化、転倒・骨折
    の発生、再入院状況、生命予後)に関する電子カルテ上の記載事項
(3)長期予後(退院1年後から2023年3月末までの間に発生した再入院および生命予後)に関
        する電子カルテ上の記載事項

6.本研究の方法

入院中にどのようなフレイル要素を改善することで、患者さんの退院後の生活の質の維持向上、地域での生活の維持、再入院の予防、生命予後の改善などにつながるのかを検討させていただきます。

7.研究期間

2015年5月25日から2023年3月31日

8.対象となる患者さん・研究対象者として選定された理由

国立長寿医療研究センター地域包括ケア病棟(南1病棟)に2015年7月1日から2022年3月31日までの間に入院されたことがあり、「フレイルという側面から見た、地域包括ケア病棟システムの意義に関する研究」に、口頭および書面にて研究への参加にご同意いただいた方。(ただし、同意を取り下げられた方および同意をいただいた際に退院後の調査への不参加の意思表示をされた方は対象から除きます。)

9.研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスクおよび利益

既存の診療情報の利用のみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益および危険性は想定されません。また、対象者個人に対する直接の利益も想定されません。

10.研究実施について同意しないことおよび同意を撤回することの自由について

ご自身の診療情報が、本課題に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する情報からあなたにかかる情報を削除いたしますので、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。また、情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、学会や論文等ですでに研究結果が公開されている場合などには、解析結果を削除できないことがあります。

11.本研究に関する情報公開の方法

この掲示により本研究に関する情報公開といたします。研究結果の公開については、学会発表・論文投稿・ホームページ掲載にて行う予定でおります。

12.研究計画書等の閲覧について

他の研究対象者等の個人情報等の保護並びに本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。

13.個人情報等の取扱い

この研究では、入院中におうかがいした入院前の状態に関する情報、入院時および退院時の機能評価の結果、郵送で回収させていただいた退院後の情報に加えて、診療情報(電子カルテ)より上記5.の(1)と(2)に記載されている入院中の聴力低下によるコミュニケーション阻害の有無、補聴器使用の有無に関する情報と退院後1年以内の状況変化(生活場所の変化、転倒・骨折の発生、再入院状況、生命予後)および長期予後(退院1年後から2023年3月末までの間に発生した再入院および生命予後)に関する情報を抽出して使用いたしますが、患者さんが特定できる情報(氏名・住所・患者ID番号など。)を削除した状態で抽出しています。抽出データに残されている患者ID番号についても、患者ID番号とは別の新たな符号・番号に置き換えた上で保管し、研究に使用いたします。患者ID番号と置き換えた符号・番号との対応表は、研究に使用する抽出データとは別にされ、国立長寿医療研究センター内にて厳重に施錠保管されます。
また、研究成果は学会や論文として発表されますが、その際にも患者さんを特定できるような内容を含むことはございません。

14.試料・情報の保管および廃棄の方法

抽出したデータ、匿名化されたデータは、国立長寿医療研究センター神経内科部内でエクセルファイルにパスワードをかけた上で保存媒体を施錠保管いたします。
国立精神・神経医療研究センターで解析を行う際は、国立長寿医療研究センター神経内科部内で匿名化を行い、エクセルシートにパスワードをかけた上で電磁的に提供し、国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 睡眠・覚醒障害研究部内で保存媒体を施錠保管いたします。対応表は、研究に携わらない研究補助員が、国立長寿医療研究センター神経内科部内で抽出データとは別に施錠保管いたします。
解析のために匿名化した上で、国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 睡眠・覚醒障害研究部へ提供するデータは、基本情報(年齢、性別、入院時の疾患名、入院日、転棟日、退院日、入院前の介護度、退院時の介護度、退院先分類、退院阻害因子)、入院前のデータ(社会的背景とライフスタイル、日常生活自立度、Flow-FIM、IADL、Vitality Index)、転棟時および退院時のデータ(FOIS、FIM、GDS-15、MMSE+野菜想起、MNA-SF、聴力低下によるコミュニケーション阻害の有無および補聴器使用の有無、SF-8、RS-14、ストレスと生きがい、BMI、下腿周囲長、体組成)、退院3か月後のデータ(居住分類、介護度、歩行能力、意欲、食欲、Flow-FIM、SF-8、GDS-15、転倒の有無、骨折の有無、再入院状況、生命予後)、退院1年後のデータ(居住分類、介護度、歩行能力、意欲、食欲、転倒の有無、骨折の有無、再入院状況、生命予後)、長期予後(退院1年後から2023年3月末までの間に発生した再入院および生命予後)です。
研究期間の途中で、患者さんあるいはご家族よりデータ利用拒否の申し出があった場合は、国立精神・神経医療研究センターでの解析においてもそのデータの使用を中止し、データを消去いたします。
抽出したデータ、患者ID番号と置き換えた符号・番号との対応表、匿名化されたデータは、研究期間終了後10年間保管いたします。保存期間満了後は速やかに電子媒体データの消去、紙媒体データのシュレッダー処理にてデータを廃棄いたします。国立精神・神経医療研究センター 精神保健研究所 睡眠・覚醒障害研究部内で保管されたデータについても、保存期間満了後に速やかに電子媒体データを消去いたします。

15.研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反および個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況

この研究について申告すべき利益相反はありません。
この研究は長寿医療研究開発費26-34、29-1、29-35、科学研究費補助金19K03334で行います。

16.研究対象者等およびその関係者からの相談等への対応

研究計画および研究方法について患者さんあるいはご家族より説明を求められた際には、他の研究対象者の個人情報を保護した上で、本研究の独創性確保に支障を及ぼさない範囲で、研究計画書等の閲覧が可能です。また、患者さんあるいはご家族からの相談等があった際には、主治医に報告の上、担当者または主治医が対応させていただきます。

本研究に関するお問い合わせ先

国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
神経内科部 部長 新畑 豊

〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地

電話:0562-46-2311(代表)