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ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.708-8

倫理・利益相反委員会受付番号No.708-8

「血中DNAのメチル化を指標としたアルツハイマー病早期診断法の開発(倫理・利益相反委員会受付番号No.708-8)」人を対象とする生命科学・医学系研究実施についてのお知らせ

 国立長寿医療研究センター研究推進基盤センターでは、下記の人を対象とする生命科学・医学系研究を実施しております。
 本研究は、国立長寿医療研究センターバイオバンクから分譲を受けた試料・情報を用いて解析を行うものです。
 国立長寿医療研究センターバイオバンクではお預かりした試料・情報の利用にかかる包括的同意をいただいているため、このような研究は、厚生労働省・文部科学省・経済産業省の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる試料提供者様のお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
 本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。

2022年6月29日

1.研究課題名

「血中DNAのメチル化を指標としたアルツハイマー病早期診断法の開発」
(倫理・利益相反委員会受付番号No.708-8)
本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。

2.研究機関の名称および研究責任者の氏名(部署名)

  • 国立長寿医療研究センター 研究推進基盤センター 下田 修義
  • 東京大学大学院新領域創成科学研究科 菊池 正隆

3.研究分担者名(部署名)

  • 国立長寿医療研究センター 研究所 もの忘れセンター 櫻井 孝
  • 国立長寿医療研究センター もの忘れセンター 佐治 直樹
  • 国立長寿医療研究センター 研究所 研究推進基盤センター 新飯田 俊平
  • 国立長寿医療研究センター メディカルゲノムセンター 尾崎 浩一
  • 国立長寿医療研究センター メディカルゲノムセンター 重水 大智

4.本研究の意義、目的

本研究の目的は、血液からアルツハイマー病発症や発症のリスクを診断できるようにすることです。そのためにアルツハイマー病患者と認知機能健常高齢者由来の血液DNAの間でDNAのメチル化レベル(DNAの4つの塩基の中のシトシンについている水素がメチル基に変わっている割合)を網羅的に比較し、メチル化異常を示す遺伝子を発見します。血液から簡単にアルツハイマー病の発症やそのリスクが診断できるようになれば、今後現れることが期待される発症予防薬や治療薬の早期服用が可能になり、またマーカー遺伝子の機能をモデル動物で解析することでアルツハイマー病の発症メカニズムを解明できるようになるという意義があります。

5.本研究に使用する情報

本研究ではお預かりしたDNAに付随する以下の情報を使用します。
認知機能レベル、性別、年齢

6.本研究の方法

DNA の素材の一つであるシトシン塩基はメチル化という化学修飾を受けると、遺伝子の働き具合に違いが生まれます。ただし一般的なDNA解析装置ではメチル化されたシトシンとメチル化されていないシトシンの区別はつきません。そこで血液DNAを亜硫酸水素塩(バイサルファイト)という化学物質で処理すると、メチル化を受けたシトシンとメチル化を受けていないシトシンで構造が大きく変わり、普通のDNA解析装置でもメチル化シトシンと非メチル化シトシンを明瞭に区別できるようになります。私たちはいただいた血液を亜硫酸水素塩で処理した後、メチル化解析をほぼすべてのヒト遺伝子に対して行うことで、アルツハイマー病患者と健常高齢者の間でメチル化に差の見られる遺伝子を同定します。

7.研究期間

2014年4月1日 ~ 2024年3月31日

8.対象となる方・研究対象者として選定された理由

国立長寿医療研究センターバイオバンクでお預かりした試料・情報の中で、アルツハイマー病およびその方の年齢に近い健常者:480名

9.研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスクおよび利益

国立長寿医療研究センターバイオバンクに収集されている既存の試料・情報を利用するのみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益並びに危険性は想定されません。また、対象者個人に対する直接の利益も想定されません。

10.研究実施について同意しないことおよび同意を撤回することの自由について

ご自身の試料・情報が、本研究に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する試料・情報からあなたにかかる試料・情報を削除いたしますので、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。また、試料・情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等ですでに公開されている場合などには解析結果を削除できないことがあります。

11.本研究に関する情報公開の方法

この掲示により本研究に関する情報公開といたします。研究結果の公開については学会発表・論文投稿・ホームページ掲載などにて行う予定でおります。

12.研究計画書等の閲覧について

他の研究対象者等の個人情報等の保護および本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。

13.個人情報等の取扱い

本研究では、国立長寿医療研究センターバイオバンクより上記5.の試料・情報の分譲を受けて使用いたしますが、匿名化されたうえで研究者に提供されています。研究者に提供された試料・情報がどなたのものであるかが分かる対応表はバイオバンクのみが保有しており研究者に提示されることはありません。
また、研究成果は学会や論文として発表されますが、その際にも対象となる方を特定できるような内容を含むことはございません。

14.試料・情報の保管および廃棄の方法

国立長寿医療研究センターバイオバンクより分譲された試料・情報については、研究期間終了後10年もしくは学会や論文等での発表から10年の間、研究責任者にて施錠保管いたします。保管期間満了後は速やかに、試料については加圧滅菌処理による分解、情報につきましては紙媒体の場合は裁断機にかけ、またデジタル装置の場合はハードディスクの破壊にて、おのおの再現不能の状態に帰した後、廃棄いたします。

15.研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反および個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況

本研究は、研究責任者が所属する国立長寿医療研究センターの長寿医療研究開発費を主な研究費として実施します。本研究は倫理・利益相反委員会においてマネジメントを経ており、研究遂行にあたって、研究の結果および結果の解釈に影響を及ぼすような「起こりえる利益相反」は存在しません。

16.研究対象者等およびその関係者からの相談等への対応

研究に対するお問い合わせがございましたら、下記のお問い合わせ先まで御連絡ください。研究責任者が対応いたします。

本研究に関するお問い合わせ先

国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
 研究推進基盤センター分子機能解析室 室長 下田 修義

〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地

電話:0562-46-2311(代表)