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ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 受付番号No.22TB5

受付番号No.22TB5

「日本人認知症患者におけるタンパク質定量測定による認知症予測モデルの検討(受付番号No.22TB5)」人を対象とする生命科学・医学系研究実施についてのお知らせ

 国立長寿医療研究センターメディカルゲノムセンターおよび老化疫学研究部では、下記の人を対象とする生命科学・医学系研究を実施しております。
 本研究は、国立長寿医療研究センターバイオバンクから分譲を受けた試料・情報および「国立長寿医療研究センター・老化に関する長期縦断疫学研究(NILS-LSA)」への研究参加同意をいただいた方の試料・情報を用いて解析を行うものです。
 国立長寿医療研究センターバイオバンクではお預かりした試料・情報の利用にかかる包括的同意をいただいているため、このような研究は、厚生労働省・文部科学省・経済産業省の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる試料提供者様のお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。また、NILS-LSAの対象者の皆様からも、様々な調査・検査結果を老化・老年病予防を目的とした将来の研究に使用することについて、同意を得ており、このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
 本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。

2022年7月4日

1.研究課題名

「日本人認知症患者におけるタンパク質定量測定による認知症予測モデルの検討」
(受付番号No.22TB5)
本研究課題については、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。

2-1.研究機関の名称および研究代表者の氏名

  • 名古屋大学大学院医学系研究科 神経内科学 教授 勝野 雅央

2-2.研究機関の名称および研究責任者の氏名

  • 名古屋大学大学院医学系研究科 神経内科学 教授 勝野 雅央
  • 国立長寿医療研究センター 研究所 老年学・社会科学研究センター 老化疫学研究部 部長 大塚 礼
  • NECソリューションイノベータ株式会社 デジタルヘルスケア事業推進室 主席プロフェッショナル 柴山 正樹

3.研究分担者名(部署名)

名古屋大学大学院医学系研究科 神経内科学

  • 大学院生 平賀 経太
  • 大学院生 玉腰 大悟
  • 客員研究員 服部 誠
  • 客員研究員 佐竹 勇紀

国立長寿医療研究センター 研究所 研究推進基盤センター

  • センター長 新飯田 俊平

国立長寿医療研究センター 研究所 老年学・社会科学研究センター 老化疫学研究部

  • 副部長 西田 裕紀子
  • 研究員 丹下 智香子
  • 研究員 張 姝

国立長寿医療研究センター 神経内科部

  • 医師 橫井 克典

NECソリューションイノベータ株式会社 デジタルヘルスケア事業推進室

  • シニアプロフェッショナル 堀井 克紀
  • シニアプロフェッショナル 加藤 信太郎
  • プロフェッショナル 古市 真木雄
  • 主任 岡部 麻歩
  • 派遣 友田 史緒里
  • 派遣 小池 克幸

NECソリューションイノベータ株式会社 第二PFソフトウェア事業部

  • 主任 金子 直人

4.本研究の意義、目的

我が国の高齢化の進行に伴い認知症患者数は年々増え続けており、社会課題の1つと考えられています。認知症はその発症メカニズムも複雑で、有効な治療法が少ないと考えられています。現在、お薬の開発や予防法開発のために様々な取り組みがなされていますが、認知症を検査する方法の開発もその一つです。現在有効であると考えられている検査の方法は、いくつかありますが、患者さんに肉体的あるいは経済的負担を強いることが課題と考えています。血液を分析することで簡単に認知症のリスクが推定できるようなれば、負担の大きな精密な検査が必要な人が絞り込めるようになるため、課題解決に一歩近づけると考えています。本研究では、国立長寿医療研究センターバイオバンクおよび国立長寿医療研究センター・老化に関する長期縦断疫学研究(NILS-LSA)、並びに名古屋大学脳とこころの研究センター健常者コホートおよび名古屋大学大学院医学系研究科神経内科学における臨床研究「パーキンソン病、レビー小体型認知症患者における体液サンプルと健康診断データを用いたバイオマーカー解析」で得られた貴重な血液サンプルを使用させていただきます。血液中の7,000種類のタンパク質を網羅的に測定するという世界唯一の米国の技術を適用するため、検体を米国に送付してタンパク質の測定を行います。そのデータを用いて認知症のバイオマーカーの探索を行います。他の先行研究で開発されている欧米人の血液検体で探索されたバイオマーカーとも比較し、日本人の認知症予測モデルの検討を行います。

5.本研究に使用する試料・情報

  • 国立長寿医療研究センター バイオバンク
    血漿、臨床情報
  • 国立長寿医療研究センター NILS-LSA
    血漿、認知機能データ(MMSE)、病歴
  • 名古屋大学
    血漿、診療・研究目的で採取された病名、治療歴、認知機能等の診療データなど

6.本研究の方法

国立長寿医療研究センターバイオバンクおよび老化疫学研究部、名古屋大学神経内科にて保存してある血漿(血液の成分)を使用します。検体は、名古屋大学および国立長寿医療研究センターの監督のもと米国・SomaLogic社へ送付しタンパク質の測定を行います。
まず、保存された検体の状態の確認のため、少数検体を米国に送り測定をして判断します(解析に必要な試料は数滴程度です)。状態に問題がなければ検体数を増やし解析を行いますが、問題があれば研究計画を見直します。状態に問題なければ、国立長寿医療研究センター、名古屋大学およびNECソリューションイノベータとの共同研究とし、タンパク質のデータと背景情報を結合し、国立長寿医療研究センター、名古屋大学およびNECソリューションイノベータで共にデータ解析を行い、認知症予測モデルの統計的な評価を行います。

7.研究期間

2022年7月4日 ~ 2026年3月31日

8.対象となる方・研究対象者として選定された理由

国立長寿医療研究センターバイオバンク同意者およびNILS-LSA第2次調査(2000年~2002年)に参加した方のうち血液保存に同意をいただいた凍結保存血漿のある方、並びに名古屋大学脳とこころの研究センター健常者コホートおよび名古屋大学大学院医学系研究科神経内科学における臨床研究「パーキンソン病、レビー小体型認知症患者における体液サンプルと健康診断データを用いたバイオマーカー解析(承認番号2016-0238)」に登録されている方を研究対象者とします。

9.研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスクおよび利益

国立長寿医療研究センターバイオバンクおよび老化疫学研究部、および名古屋大学で収集されている既存の試料・情報を利用するのみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益並びに危険性は想定されません。また、対象者個人に対する直接の利益も想定されません。

10.研究実施について同意しないことおよび同意を撤回することの自由について

ご自身の試料・情報が、本研究に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する試料・情報からあなたにかかる試料・情報を削除いたしますので、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。また、試料・情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等ですでに公開されている場合などには解析結果を削除できないことがあります。

11.本研究に関する情報公開の方法

この掲示により本研究に関する情報公開とします。本研究で得られた研究結果は学会報告や論文投稿にて発表します。また研究成果の内容によってはホームページ掲載や広報紙にて、対象者および一般住民の方に向けた内容で公表します。

12.研究計画書等の閲覧について

他の研究対象者の個人情報等の保護および本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。

13.個人情報等の取扱い

本研究では、国立長寿医療研究センターバイオバンクまたはNILS-LSAコホート研究を行う老化疫学研究部より、上記5.の試料・情報の分譲を受けて使用いたしますが、匿名化されたうえで研究者に提供されています。研究者に提供されたバイオバンクまたは老化疫学研究部の試料・情報がどなたのものであるかが分かる対応表はバイオバンクについてはバイオバンクのみが、NILS-LSAの対応表はNILS-LSA固有のIDとの対応表を作成し、国立長寿医療研究センター内のNILS-LSA研究に直接関わらない者が保管しております。また、研究者に提示されることはありません。
解析にあたっては、匿名化データを用いるため、解析を行う研究者も、検査結果がどなたのものであるかは分かりません。また研究成果は集団として集計した結果を学会報告や論文として発表しますので、解析結果から個人が特定されることはありません。

14.試料・情報の保管および廃棄の方法

国立長寿医療研究センターバイオバンクおよび老化疫学研究部より分譲された試料・情報については、研究期間終了後10年もしくは学会や論文等での発表から10年の間、メディカルゲノムセンターおよび老化疫学研究部にて施錠保管、または外部からのアクセスが不可能な国立長寿医療研究センター内のパスワード管理されたサーバー内で保管します。本研究で利用する匿名化されたデータおよび学術的公表に関する解析結果や解析プログラムなどは、研究期間終了から10年後以降、個人が特定されない状態で所定の手続きにより完全に消去します。
また、本研究では、国立長寿医療研究センターバイオバンクおよびNILS-LSAの凍結血清検体を米国・SomaLogic社へ送付してタンパク質の測定を行いますが、名古屋大学および国立長寿医療研究センター監督のもと、個人が特定出来ない状態で厳重に取り扱います。また米国・SomaLogic社へ送付して測定を終えた残余血液は、国立長寿医療研究センターに返却され、当センターにて施錠保管します。
解析は、国立長寿医療研究センター、名古屋大学およびNECソリューションイノベータで行い、本研究の関係者以外からのアクセス制限のある所定の管理場所にてデータの保管を行います。

15.研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反および個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況

国立長寿医療研究センターバイオバンクおよびNILS-LSAの情報・試料は、国立長寿医療研究センターの運営費や公的研究費(競争的研究資金等)を主財源として収集しており、国立長寿医療研究センターが管理・運用を行っています。本研究遂行に際しては、主としてNECソリューションイノベータ株式会社との共同研究費を利用しますが、一部、長寿医療研究開発費からも支出いたします。
NECソリューションイノベータ株式会社と、国立長寿医療研究センター、名古屋大学および本研究に参加する国立長寿医療研究センターとNECソリューションイノベータ株式会社、名古屋大学の研究者の間に一切の利害関係はありません。利益相反については、当センターの利益相反対処方針に従い、利益相反行為防止規則を遵守し、適正に本研究を実施します。なお、共同研究成果の学術的公表に際しては、利益相反事項を明示し、研究成果に歪みが生じないよう細心の注意を払います。

16.研究対象者等およびその関係者からの相談等への対応

研究に対するお問い合わせがございましたら下記のお問い合わせ先まで御連絡ください。研究責任者(大塚礼)が対応いたします。

本研究に関するお問い合わせ先

国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
 研究所 老年学・社会科学研究センター 老化疫学研究部
 長期縦断疫学調査センター
 老化疫学研究部長 大塚 礼

〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地

電話:0562-46-2311(代表)(平日9時-15時)