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倫理・利益相反委員会受付番号No.22TB19

「認知症に関与する腸内細菌関連代謝物の探索(慶應大学医学部倫理委員会承認番号:20221101)(長寿医療センター受付番号No.22TB19)」人を対象とする生命科学・医学系研究実施についてのお知らせ

 この度、国立長寿医療研究センターと慶應義塾大学医学部微生物学・免疫学教室では、共同研究機関とともに下記の人を対象とする生命科学・医学系研究を実施しております。
 本研究は、国立長寿医療研究センターバイオバンクから分譲を受けた試料・情報を用いて解析を行うものです。
 国立長寿医療研究センターバイオバンクではお預かりした試料・情報の利用にかかる包括的同意をいただいているため、このような研究は、厚生労働省・文部科学省・経済産業省の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる試料提供者様のお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
 本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。

2022年10月11日

1.研究課題名

「認知症に関与する腸内細菌関連代謝物の探索」
(受付番号No.22TB19)
本研究課題については、慶應義塾大学医学部倫理委員会での審査、並びに国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。

2.研究代表者

  • 慶應義塾大学医学部微生物学・免疫学教室 教授 本田 賢也

3.研究責任者

  • 国立長寿医療研究センター研究所 研究推進基盤センター長 新飯田 俊平
  • 東京大学大学院医学系研究科小田吉哉リピドミクス講座 特任教授 小田 吉哉
  • 産業技術総合研究所細胞分子工学研究部門 主席研究員 研究センター長 夏目 徹
  • Axcelead Drug Discovery Partners株式会社統合トランスレーショナル研究 主席研究員 青山 誠
  • JSR株式会社JSR・慶應義塾大学 医学化学イノベーションセンター 領域3リーダー 滝本 哲也
  • 理化学研究所IMS消化管恒常性研究チーム 基礎科学特別研究員 寺嶋 秀騎

4.本研究の意義、目的

平均寿命が伸びる中、健康寿命(平均寿命から寝たきりや認知症などによる介護が必要な期間を除いたもの)が重要となってきています。一方腸管は、「第二の脳」と呼ばれるほど神経細胞が張り巡らされ腸と脳が互いに影響を与えており、これを脳腸相関といい、腸に常在する腸内細菌が脳腸相関に影響を与えることがわかっています。
先行研究で認知機能障害と腸内細菌が関与する代謝物質の関連が示唆されおり、本研究では、さらに詳しく代謝物質を解析したり、関連する細菌株の同定等を行う予定で、対象者の血漿・血清・便サンプルの解析を行います。

5.本研究に使用する試料・情報

  • 血漿 
  • 血清
  • 便
  • 被験者の年齢、性別、体重、身長、認知機能、既往症等の病歴などの臨床情報
  • 被験者の画像や体液バイオマーカーデータ

6.本研究の方法

分与された試料・情報を用いて腸内細菌叢や代謝産物の解析を解析し、認知機能障害に関与する代謝物や細菌を探索します。

7.研究期間

2022年10月11日 ~ 2032年3月31日

8.対象となる方・研究対象者として選定された理由

アルツハイマー病、非アルツハイマー病認知症、軽度認知障害、 認知機能に問題のない者のいずれかの20歳以上の方です。本研究では認知機能障害の方を研究対象とし、その比較対象として認知機能に問題のない方も対象としております。

9.研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスクおよび利益

国立長寿医療研究センターバイオバンクに収集されている既存の試料・情報を利用するのみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益並びに危険性は想定されません。また、対象者個人に対する直接の利益も想定されません。

10.研究実施について同意しないことおよび同意を撤回することの自由について

ご自身の試料・情報が、本研究に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する試料・情報からあなたにかかる試料・情報を削除いたしますので、部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。また、試料・情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等ですでに公開されている場合などには解析結果を削除できないことがあります。

11.本研究に関する情報公開の方法

この掲示により本研究に関する情報公開といたします。研究結果の公開については学会発表・論文投稿・公共のデータベース登録等を行う予定です。

12.研究計画書等の閲覧について

他の研究対象者等の個人情報等の保護および本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。

13. 研究対象者本人に関する研究結果等の取り扱い

腸内細菌解析の結果はまだ研究段階であり、ご本人へ結果をお知らせする予定はございません。

14.個人情報等の取扱い(匿名化する場合にはその方法を含む。)

本研究では、国立長寿医療研究センターバイオバンクより上記5.の試料・情報の分譲を受けて使用いたしますが、匿名化されたうえで研究者に提供されています。研究者に提供された試料・情報がどなたのものであるかが分かる対応表はバイオバンクのみが保有しており研究者に提示されることはありません。
また、研究成果は学会や論文として発表されますが、その際にも患者さんを特定できるような内容を含むことはございません。

15. 試料・情報の保管および廃棄の方法

 試料・情報の保管・廃棄方法

国立長寿医療研究センターバイオバンクより分譲された情報については、研究期間終了後10年もしくは学会や論文等での発表から10年の間、2.共同研究機関にて施錠保管いたします。保管期間満了後は速やかに特定の個人を識別することができないようにしたうえで情報を廃棄いたします。試料については研究期間終了後に速やかに廃棄いたします。

 将来の研究のために用いられる可能性又は他の研究機関に提供する可能性

将来、同意取得時には特定できない機関や目的で試料を使用することがあります。これは、便中細菌や物質の解析の方法が日々進化しており、新たな解析方法が見つかる可能性があるからです。認知症以外にも腸内細菌叢に関わる新たな疾患や生理現象が明らかになった場合はその研究に用いる可能性があります。更に有用な知見が得られた場合には、新たな共同研究機関や企業とともに試料の一部を用いて得られたデータや細菌を元に、病気の治療薬、診断薬の研究開発を行う場合があります。
以上のように新たな研究機関を追加したり別研究に用いる際には、慶應大学倫理委員会の承認の上で行います。追加機関や別研究の内容は、以下問い合わせにご確認いただくか、随時ホームページで公開します

16.研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反および個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況

本研究における研究者の利益相反については、各研究機関の利益相反マネジメント委員会等において、公正な研究を行うことができると判断を受けたうえで実施しています。

<研究資金源>

国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)
科学研究費 特別推進研究
公益財団法人 武田科学振興財団

<その他>

研究チームにはJSR株式会社を本務先としている研究員が参画し、JSR株式会社から物品提供を受けています。

17. 研究から生じる知的財産権の帰属

本研究の解析結果から特許権が生じる可能性がありますが、その権利は研究共同研究機関・企業などの研究遂行者に帰属し、提供者の方々には属さないことをご理解ください。

18.研究対象者等およびその関係者からの相談等への対応 

この研究に対する問い合わせは下記において随時受け付けます。

本研究に関するお問い合わせ先

分譲試料・情報に関して

国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
 研究所 研究推進基盤センター長 新飯田 俊平

〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地

電話:0562-46-2311(代表)

 

研究内容に関して

慶應義塾大学

 医学部微生物学・免疫学教室 教授 本田 賢也

〒160-8582 東京都新宿区信濃町35番地

電話:03-5363-3769