ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.21TB36
国立長寿医療研究センター脳機能画像診断開発部では、下記の人を対象とする生命科学・医学系研究を実施しております。
本研究は、国立長寿医療研究センター バイオバンクから分譲を受けた試料・情報を用いて解析を行うものです。
国立長寿医療研究センター バイオバンクでは、お預かりした試料・情報の利用にかかる包括的同意をいただいているため、このような研究は、厚生労働省・文部科学省・経済産業省共管の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる試料提供者様のお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。
2022年1月17日
記
「ナショナルセンター・バイオバンクネットワークを基盤とする疾患別情報統合データベースを活用した産学官連携による創薬開発」
(倫理・利益相反委員会受付番号No.21TB36)
本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。
後藤 雄一 (国立国際医療研究センター バイオバンクアドバイザー)
金子 礼志 (国立国際医療研究センター病院 膠原病科長)
新飯田 俊平 (国立長寿医療研究センター 研究所長)
加藤 隆司 (国立長寿医療研究センター 放射線診療部長)
服部 功太郞 (国立精神・神経医療研究センター メディカル・ゲノムセンター バイオリソース部長)
髙橋 祐二(国立精神・神経研究センター)
飯田 有俊(国立精神・神経研究センター)
蒔田 直昌(国立循環器病医療研究センター )
南雲 啓充(旭化成ファーマ株式会社)
戸村 裕一(アステラス製薬株式会社)
伊野 充洋(エーザイ株式会社)
松屋 秀和(小野薬品工業株式会社)
林 義治(田辺三菱製薬株式会社)
高崎 渉(第一三共株式会社)
高垣 和史(日本新薬株式会社)
今回、研究へのご参加をお願いする目的は、“自己抗体による免疫異常”を示す指定難病並びに精神疾患および神経変性疾患の病態の解明のためです。自己免疫疾患では多くの方が20~30代で発症し、10万人あたり40人程度の発症が推定されています。それは、“所見”と血液検査の“検査項目”、“症状”の継続期間などを元に診断されます。発症する原因はまだ解明されていないため、対症療法と呼ばれる、症状を和らげる治療が中心に行われています。このような病態は軽症~重症まで多様性に富んでいます。疾患活動性と障害臓器、治療薬への反応性を区別しながら検討することにより、病態解明や治療法の選択を最適化できるようになります。統合失調症は入院患者が日本の総病床数の1/7を占める重大な疾患ですが、症候群であり複数の病気が含まれると考えられています。これらを一つ一つ分けていくことが必要です。この中には、自己免疫の異常が含まれることも近年明らかになってきました。多系統萎縮症、筋萎縮性側索硬化症(ALS)および非アルツハイマー型認知症は神経変性疾患の代表的疾患であり、現在に至るまで根本的な治療法は開発されていません。根本治療の開発のためには、早期の正確な診断と、進行度の鋭敏な評価が必須です。本研究では、早期診断、疾患活動性・進行度や治療反応性の識別指標(バイオマーカーともいいます)を発見するとともに、あなたの病気の診断のために用いる血液や脳脊髄液、組織の残余部分やそれらの解析データ、診療情報を、画期的な新薬や治療法の開発につなげるために、御提供頂きたくお願い申し上げます。
すでにご提供いただいた脳脊髄液および血液並びにご提供時に聴取させていただいた情報を本研究に使用させてください。
また、診療に用いた血液検査データや画像(X線・CT・MRI・超音波検査画像等)、病理診断、薬歴および治療歴、副作用情報などの診療情報を参照します。
使用に際しては、政府が定めた倫理指針に則って個人情報を厳重に保護し、研究結果の発表に際しても、個人が特定されない形で行います。
研究データの提供は、特定の関係者以外がアクセスできない状態で行います。この研究で収集した情報は、匿名化のままで“疾患別情報統合データベース(英文名称:Integrated Disease-specific Information Database [IDID])”に情報を移行します。データベースでは、多くの研究者が、研究者自身の“目的”の研究目的のために利用することができます。
2022年1月17日 ~ 2025年3月31日
国立長寿医療研究センターで受診され、統合失調症、パーキンソン病、多系統萎縮症、小脳脊髄変性症、筋萎縮性側索硬化症、非アルツハイマー型痴呆症と診断された方で、バイオバンクへの試料情報提供を同意された方または健常ボランティアの方でバイオバンクにご参加いただき試料をご提供いただいた方。
国立長寿医療研究センター バイオバンクに収集されている既存の試料・情報を利用するのみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益および危険性は想定されません。また、対象者個人に対する直接の利益も想定されません。
ご自身の試料・情報が、本研究に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する試料・情報からあなたにかかる試料・情報を削除いたしますので、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。
また、試料・情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、学会や論文等ですでに研究結果が公開されている場合などには、解析結果を削除できないことがあります。
この掲示により、本研究に関する情報公開といたします。研究結果の公開については、学会や論文での発表、ホームページ掲載やメディアを通じての情報発信によって行う予定でおります。
他の研究対象者等の個人情報等の保護並びに本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
本研究では、国立長寿医療研究センター バイオバンクより上記5.の試料・情報の分譲を受けて使用いたしますが、匿名化されたうえで研究者に提供されています。研究者に提供された試料・情報がどなたのものであるかがわかる対応表は、バイオバンクのみが保有しており、研究者に提示されることはありません。
また、研究成果は学会や論文として発表されますが、その際にも、患者さんを特定できるような内容を含むことはございません。
国立長寿医療研究センター バイオバンクより分譲された試料・情報については、研究期間終了後または論文発表から10年間、国立長寿医療研究センターにおいて保管します。保管期間終了後は、紙媒体データはシュレッダーにて、デジタルデータは保存メディアから速やかに削除いたします。
また、外部協力機関は、それぞれの機関における規定に則って、データ保管および削除を行います。
利益相反の状況については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会に報告し、その指示を受けて適切に管理します。本研究に関する研究全体および研究者個人として申告すべき利益相反の状態はありません。
本研究にご相談等がございましたら、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
脳機能画像診断開発部 加藤隆司
〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地
電話:0562-46-2311(代表)