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倫理・利益相反委員会受付番号No.2054

「入院および外来患者におけるBioelectrical Impedance Vector Analysis(BIVA)を用いた体組成評価の関連因子の検討」についてのお知らせ

 国立長寿医療研究センター(リハビリテーション科部)では、下記の人を対象とする生命科学・医学系研究を実施しております。
 本研究は、通常の診療で得られた情報(電子カルテなど)から必要な情報を取り出し、まとめることによって行われるものです。
 このような研究は、厚生労働省・文部科学省・経済産業省の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる患者さんのお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
 本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。

2026年6月17日

1.研究課題名

「入院および外来患者におけるBioelectrical Impedance Vector Analysisを用いた体組成評価の関連因子の検討」(倫理・利益相反委員会受付番号No.2054)

本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。

2.研究機関の名称および研究責任者

国立長寿医療研究センター リハビリテーション科部 理学療法主任 川村皓生

3.研究分担者

国立長寿医療研究センター

  • リハビリテーション科部 橋本駿、石野晶大
  • 栄養管理部 高木咲穂子
  • 老年内科部 宮原周三、前田圭介

4.本研究の意義、目的

高齢者の筋肉量の減少は、「サルコペニア」や「低栄養」を判定する中心的指標であり、健康寿命の短縮や生活の質の低下の危険を早期に知るための重要な評価項目です。筋肉量の評価手法として、BIA法(生体電気インピーダンス法)と呼ばれるものがありますが、これは微弱な電流を用いて体内の電気的特性から体組成を評価する非侵襲的な手法です。比較的簡便かつ安価に筋肉量、脂肪量、水分量を測定できるため、入院・外来患者や地域住民を対象とした臨床・研究で広く普及しています。これまでは、四肢筋肉量やそれを身長で補正した四肢骨格筋指数などの「量的指標」が、多く用いられてきました。しかし、これらの推定値(筋肉量)のみでは、必ずしも予後予測や治療介入効果の判定において十分な感度や有用性が得られない可能性があります。

そこで近年、体組成を定性的に評価する手法「Bioelectrical Impedance Vector Analysis(BIVA)」が注目されています。BIVAは、体水分量や細胞の量・質を反映し、推定式に依存しない個人差を考慮した評価が可能となり、体組成の異常や変化をより鋭敏に判定できる可能性があります。

しかしながら、多様な疾患を有する高齢患者において、BIVAパターンと臨床アウトカムとの関連や、治療介入による変化感度を検証した報告は限られています。そこで本研究では、疾患ごとのBIVAプロットの特徴を明らかにし、転倒・入院・死亡などの予後との関連を検討し、高齢者診療におけるBIVAの有用性を確立することを目的としています。

5.本研究に使用する情報

本研究に利用する情報は、以下の通りです。

  1. 主要アウトカム:転倒、入院、死亡、介護認定の有無、(入院患者の場合)退院先
  2. 基本情報:1)年齢、性別、身長、体重、Body Mass Index(BMI)、同居家族、主疾患、既往歴、併存疾患、服薬状況、要介護度 2)血液生化学検査値
  3. 心臓超音波検査値
  4. 体組成測定値:1)Inbody 770、270、S10(いずれもInbody Japan(株)製)により計測された実測値および、筋肉量、体脂肪量、水分量などの推定値 2)体組成の測定日
  5. 日常生活活動・行動:日常生活活動や活動に関する評価表、質問紙票
  6. 身体機能:歩行速度、歩行距離、筋力、関節可動域、立ち上がりテスト、バランステストなどの身体機能評価
  7. 栄養状態:栄養状態に関する評価表、質問紙票
  8. 認知・精神機能:認知機能や精神状態に関する評価表、質問紙票
  9. 口腔機能:滑舌、舌圧、嚥下機能に関する検査、口腔機能に関する評価表、質問紙票
  10. フレイル、サルコペニア:フレイル、サルコペニアに関する検査および質問紙票(サルコペニアの評価にかかわる筋肉量は前述の体組成測定値を用います)

上記の情報については、利用前に被験者保護の観点から、倫理・利益相反委員会承認後1か月以上経過後から、利用予定です。

6.本研究の方法

本研究では、国立長寿医療研究センターに入院または外来通院する患者の、InBody(InBody Co., Ltd.)による体組成測定結果を中心とした診療情報を対象に解析を行い、体組成測定値と予後との関連性や、治療介入前後での変化を明らかにすることを目的としています。当センターでは、日常診療において、体組成測定を含め臨床上必要な心身機能の評価や情報収集を行っています。これらの診療情報を診療録(電子カルテ)およびリハビリテーション科部データベースから抽出し、データの整理を行います。

7.研究期間

2026年6月17日から2028年3月31日

8.対象となる患者さん・研究対象者として選定された理由

2020年4月1日から2027年3月31日までの間に当センターに入院または外来通院された患者のうち、InBodyによる体組成測定が行われた方の診療データを対象とし、研究期間内においてそれらのデータを後方視的に収集します。

9.研究対象者に生じる負担ならびに予測されるリスクおよび利益

既存の診療情報の利用のみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益および危険性は想定されません。また、対象者個人に対する直接の利益は想定されません。

10.研究実施について同意しないことおよび同意を撤回することの自由について

ご自身の診療情報が、本研究に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に利用する情報からあなたにかかる情報を削除いたしますので、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。また、情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等ですでに公開されている場合などには、解析結果を削除できないことがあります。

11.本研究に関する情報公開の方法

この掲示により、本研究に関する情報公開といたします。研究結果の公開については、学会発表・論文投稿などにて行う予定でおります。

12.研究計画書等の閲覧について

他の研究対象者等の個人情報等の保護および本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。

13.個人情報等の取扱い

本研究では、診療情報(電子カルテ)より上記5.の情報を抽出して利用いたしますが、患者さんが特定できる情報(氏名・住所など)を削除した状態で抽出しています。
抽出データに残されている患者ID番号についても、患者ID番号とは別の新たな符号・番号に置き換えた上で保管し、研究に利用いたします。患者ID番号と置き換えた符号・番号との対応表は、研究に利用する抽出データとは別にされ、当センター内にて厳重に保管されます。
また、研究成果は学会や論文として発表されますが、その際にも患者さんを特定できるような内容を含むことはございません。

14.試料・情報の保管および廃棄の方法

抽出したデータ、患者ID番号と置き換えた符号・番号との対応表、ID化されたデータについては、研究期間終了後10年または学会や論文等での発表から10年の間、保管いたします。抽出したデータ、ID化されたデータおよび対応表についてはリハビリテーション科部にて保存媒体を施錠保管いたします。保管期間終了後は、紙媒体データはシュレッダーにて、デジタルデータは保存メディアから速やかに削除いたします。

15.研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反および個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況

本研究は、長寿医療研究開発費(予定)の助成にて行われます。その他に開示すべき利益相反はありません。

16.研究対象者等およびその関係者からの相談等への対応

研究に対するお問い合わせがございましたら、下部のお問い合わせ先までご連絡ください。研究責任者が対応いたします。

本研究に関するお問い合わせ先

国立研究開発法人国立長寿医療研究センター

リハビリテーション科部 理学療法主任 川村皓生

〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地

電話:0562-46-2311(代表)