ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.2001
「NILS-LSA対象者における血中ビタミンD濃度と認知機能および海馬容積変化との関連に関する研究」についてのお知らせ
国立長寿医療研究センターでは、「国立長寿医療研究センター・老化に関する長期縦断疫学研究(NILS-LSA)」への研究参加同意をいただいた方を対象とした、生命科学・医学系研究を実施しております。NILS-LSAでは、対象者の皆様の様々な調査・検査結果を、老化・老年病予防を目的とした研究に利用しております。尚、対象者の皆様からは、様々な調査・検査結果を老化・老年病予防を目的とした研究に使用することについて、同意を得ております。
このような研究は、厚生労働省・文部科学省・経済産業省の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる方のお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。
2026年1月9日
記
「NILS-LSA対象者における血中ビタミンD濃度と認知機能および海馬容積変化との関連に関する研究」(倫理・利益相反委員会受付番号No.2001)
本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。
血中25-ヒドロキシビタミンD(25(OH)D)は、体内のビタミンD状態を評価するためにもっとも広く用いられている指標です。血中25(OH)D濃度は、骨代謝やカルシウム恒常性を調節する主要な因子として知られており、近年では神経保護作用、抗炎症作用、酸化ストレスの抑制など、多面的な作用も報告されています。これまでの疫学研究において、血中25(OH)D濃度の低値は認知機能低下と関連することが示唆されていますが、その多くは欧米を中心とした研究であり、日本人における研究は限られています。
さらに、ビタミンDは海馬などの記憶・学習にかかわる脳領域の機能に関与する可能性が示唆されていますが、ビタミンD欠乏と海馬容積を含む脳構造変化との関連に関する疫学研究の結果は、一貫していません。
そこで本研究では、NILS-LSAにおける血中25(OH)D濃度測定データを用い、認知機能および海馬容積の変化との関連を検討することを目的とします。日本人は血中25(OH)D濃度が比較的低く、認知症有病率も上昇傾向にあることから、この関連を明らかにすることは公衆衛生上、重要であると考えられます。ビタミンDが脳構造および認知機能維持に果たす役割を明らかにすることで、認知機能低下や認知症の一次予防に資する新たな根拠を提供できる可能性があります。
本研究では情報のみを使用し、試料は使用しません。
上記の情報については、利用・提供前に被験者保護の観点から、倫理・利益相反委員会承認後1か月以上経過後から、利用・提供予定です。
本研究では、上記の情報を国立がん研究センターに提供します。
愛知県大府市および知多郡東浦町の地域住民(観察開始時年齢40歳から79歳)からの無作為抽出者を対象とした、「国立長寿医療研究センター・老化に関する長期縦断疫学研究(NILS-LSA)」第5次調査(2006年から2008年)に参加した方を対象とし、血中25(OH)D濃度と認知機能との関連性を検証します。また、第7次調査(2010年から2012年)に参加した方を対象とし、血中25(OH)D濃度と海馬容積との関連性を検証します。
2026年1月9日から2028年3月31日
NILS-LSA第5次調査(2006年から2008年)または第7次調査(2010年から2012年)に参加した60歳以上の男女のうち、解析に使用する変数に欠損のない約1,600名を対象者とします。
NILS-LSAに提供いただいた既存の調査票記録および調査結果を研究に利用するのみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、対象者の方に新たに発生する負担はありません。予測されるリスクは個人情報の流出ですが、個人から得られたデータは、個人が特定できないIDにより管理し、解析の際は氏名など個人を特定できる情報を除いた状態のデータを用いるため、個人情報流出の可能性は極めて低いです。また研究成果は、集団として解析した結果のみを示すため、研究成果から個人が特定されることはありません。
対象者個人に対する直接の利益は想定されませんが、本研究から健康に有益な情報が発信された場合、その情報を個人の健康増進に役立てることにより、間接的に利益が得られる場合があります。
対象者の方ご自身の検査結果が、本研究課題に利用されることに同意いただけない場合には、研究に使用する検査結果からあなたにかかる情報を削除いたしますので、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。
情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会報告や論文等ですでに公開されている場合などには、解析結果を削除できないことがあります。
本掲示により、研究に関する情報公開とします。本研究で得られた研究結果は、国立長寿医療研究センターが実施する研究として、学会報告・論文投稿にて発表します。また研究成果の内容によってはホームページ掲載や広報紙にて、対象者および一般住民の方に向けた内容で公表します。
他の対象者の個人情報保護および本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
NILS-LSAの情報と試料は、氏名など個人を特定できる情報を除いた状態で保管・解析しております。尚、対象者の方からの申し出による同意の撤回や、転居や死亡など追跡に必要な情報を更新するため、特定の個人を識別可能なデータとNILS-LSA固有のIDとの対応表を作成し、国立長寿医療研究センター内のNILS-LSA研究に直接関わらない者が保管しております。
解析にあたっては、氏名など個人を特定できる情報を除いた状態のデータを用いるため、解析を行う研究者も、検査結果がどなたのものであるかは分かりません。
また研究成果は集団として集計した結果を学会報告や論文として発表しますので、解析結果から個人が特定されることはありません。
本研究で、試料は用いません。本研究で利用するすべてのNILS-LSAに関する情報は、外部からのアクセスが不可能な、国立長寿医療研究センター内のパスワード管理されたサーバ内で保管します。国立がん研究センターにおいても解析をおこないますが、その際はVPNを介し、アクセスを許可された操作端末からデータサーバにアクセスします。本研究で利用する、氏名など個人を特定できる情報を除いた状態にされたNILS-LSAデータおよび学術的公表に関する解析結果や解析プログラムなどは、一般からの問い合わせに応じることができるよう、研究終了(研究期間終了)後も10年間は、外部からのアクセスが不可能な、国立長寿医療研究センター内のパスワード管理されたサーバ内で保管します。また、本研究に関する解析結果や解析プログラムについては、国立がん研究センター内のパスワード管理されたコンピュータ内においても、研究終了(研究期間終了)後10年間、保管を行います。尚、研究終了後10年間の保管期間内に、国立がん研究センターの研究責任者および研究分担者が、異動等により国立がん研究センターの所属がなくなる場合は、国立がん研究センターに保管したNILS-LSAデータは国立長寿医療研究センターに移管し、上述の通り保管します。
特定の個人を識別可能なデータとNILS-LSA固有のIDとの対応表は、国立長寿医療研究センター内のNILS-LSA研究に直接関わらない者が研究終了(研究期間終了)後も10年間は、外部からのアクセスが不可能な、国立長寿医療研究センター内のパスワード管理されたサーバ内で保管します。ただし、研究期間終了から10年後以降は、本研究に用いたすべての情報は個人が特定されない状態で完全に消去します。
NILS-LSAのすべての情報・試料は、国立長寿医療研究センターの運営費や公的研究費(競争的研究資金等)を主財源として収集しており、国立長寿医療研究センターが管理・運用を行っています。本研究は、国立長寿医療研究センターの長寿医療研究開発費および日本学術振興会科学研究費を資金源とします。本研究に参加する研究者間に一切の利害関係はなく、研究費について開示すべきCOI(利益相反)はありません。
本研究に関するご不明点などございましたら、下部に記載のお問い合わせ先までご連絡ください。
国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
研究所 老年学・社会科学研究センター 老化疫学研究部
長期縦断疫学調査センター
老化疫学研究部長 大塚礼
〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地
電話:0562-46-2311(代表)