ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.1979
「高齢者一般地域住民コホートにおけるサルコペニアの実態調査:肥満症を含むBMIの観点からの解析 -筋量推定法の可能性を探る-:東浦研究」についてのお知らせ
国立長寿医療研究センター フレイル研究部では、下記の人を対象とする生命科学・医学系研究を実施しております。
この研究は、東浦研究で得られた情報・試料(身体測定値、血液検査、疾患や生活に関する質問など)から必要な情報を取り出し、まとめることによって行われるものです。
このような研究は、厚生労働省・文部科学省・経済産業省の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる方のお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。
2025年11月13日
記
「高齢者一般地域住民コホートにおけるサルコペニアの実態調査:肥満症を含むBMIの観点からの解析 -筋量推定法の可能性を探る-:東浦研究」(倫理・利益相反委員会受付番号No.1979)
本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。
トランスレーショナルリサーチ本部 メディカルディレクタ 小林潤平
医科学薬理部 バイオマーカーリード 蔵田敦夫
健康寿命延伸のために予防や治療が重要な疾患のひとつに、サルコペニア(筋量と筋力が低下した状態)があります。しかし、サルコペニアを診断するための筋量の評価方法について、最適なものはどのような方法か、いまだに世界中の研究者や臨床家が議論を重ねているという現状があります。
本研究の目的は、様々な筋量測定法の特性を調べ、より臨床的に有用な方法(運動機能との関連が強い筋量を推定する方法)を探索することです。また、最適化された筋量推定法を活用し、治療介入が必要な(運動機能が低下している)サルコペニアの判断基準を検討します。
性別、年齢、身長、体重、世帯構成、教育歴、仕事、世帯収入、健康状態、生活機能、生活習慣、医学的問診、身体の形態データ
大腿部CT画像から算出された筋量、生体電気インピーダンス法(BIA法)で測定された筋量
握力、歩行速度、5回立ち上がり、タンデムバランス、ステップテスト
ウェアラブルデバイスを装着して得られる身体活動や睡眠状態のデータ
一般項目および保存血清検体を使用して測定する筋分解関連血液バイオマーカー
本研究では、会場調査に参加し、試料・情報を将来の新たな研究に使用することに同意した方の血清検体を使用し、筋分解関連血液バイオマーカーを測定します。
東浦研究で取得された上記の情報は、国立長寿医療研究センターから中外製薬株式会社に共有されます(大腿部CT画像データは、国立長寿医療研究センターから中京大学に共有され、中京大学にて解析されたデータが国立長寿医療研究センターにて保管されています。中外製薬株式会社は、国立長寿医療研究センターから解析済みの大腿部CT画像データを共有されます)。また、東浦研究で取得された保存血清検体は、国立長寿医療研究センターまたは国立長寿医療研究センターが検体保管を委託している委託先から、中外製薬が委託した検体測定施設に提供され、筋分解関連血液バイオマーカーを測定後、速やかに廃棄されます。筋分解関連血液バイオマーカーの情報は、測定委託会社から国立長寿医療研究センターおよび中外製薬株式会社に共有されます。
上記の情報について、被験者保護の観点より、倫理・利益相反委員会承認後30日を経過後から利用・提供予定です。研究に使用する試料・情報は、14.に記載された方法に基づいて適切に保管および廃棄されます。
東浦研究で得られた情報から、上記5.の情報を入手し、インターネットに接続されていない環境下の独立したコンピュータで同一人物の情報を連結します。連結にあたって個人を特定できるお名前等の情報を扱うことはなく、東浦研究で付された調査IDのみを用います。
統計的手法を用いて、様々な筋量推定法によって算出された筋量と運動機能との関連性を検討します。また、最適化された筋量推定法を活用して、新たに定義したサルコペニアに該当する方の特徴を調べます。
2025年11月13日から2029年3月31日
2023年度から2026年度にかけて実施される東浦研究に参加し、試料・情報を将来の新たな研究に使用することに同意した、65歳以上の男女約1,300名。対象者として選定された理由は、東浦研究の参加者であるためです。
既存の東浦研究における情報の利用のみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益および危険性は想定されません。予測されるリスクは個人情報の流出ですが、個人から得られたデータは、個人が特定できない調査IDにより管理し、解析の際はID化データを用いるため、個人情報流出の可能性は極めて低いです。
対象者個人に対する直接の利益も想定されませんが、本研究から健康に有益な情報が発信された場合、その情報を個人の健康増進に役立てることにより、間接的に利益が得られる場合があります。
ご自身の情報・試料が、本課題に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する情報からあなたの情報を削除いたしますので、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。また、情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等ですでに公開されている場合などには、解析結果を削除できないことがあります。
本掲示により、研究に関する情報公開といたします。本研究で得られた研究結果は国立長寿医療研究センターおよび中外製薬、中京大学が実施する研究として、学会報告・論文投稿等を通して発表します。また、研究成果の内容によってはホームページ掲載や広報紙にて、対象者および一般住民の方に向けた内容で公表します。
他の研究対象者等の個人情報等の保護および本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
この研究では、東浦研究の有する情報より上記5.の情報を抽出して使用いたしますが、個人から得られたデータは、個人が特定できないID(調査ID)により管理し、解析の際はID化データを用います。個人を特定できる情報と調査IDとの対応表は研究に使用するデータとは別にされ、国立長寿医療研究センターにて厳重に保管されます。解析にあたっては、ID化データを用いるため、解析を行う研究者も、検査結果がどなたのものであるかは分かりません。研究成果は集団として集計した結果を学会報告や論文として発表しますので、解析結果から個人が特定されることはありません。
本研究で利用する情報(電子化された研究データ)は、国立長寿医療研究センターおよび中外製薬株式会社で厳重に保管します。本研究において、保存血清検体から新たに測定された筋分解関連血液バイオマーカーの測定値および対応する調査IDも同様に、国立長寿医療研究センターフレイル研究部にて10年が経過した日まで保管され、中外製薬では研究終了後5年経過した日まで保管されます。保存血清検体から新たに測定されたデータ以外の情報は、長期保存して将来の新たな研究に使用することに同意している場合を除き、原則として研究成果発表後10年が経過した日まで国立長寿医療研究センターにて保存し、その後、破棄します。同情報は、中外製薬株式会社においても、少なくとも研究期間終了(2029年3月)まで保管します。
試料は、検査委託業者にてバイオマーカーを測定、ID化が保たれた状態で速やかに破棄されます。
研究遂行にあたって必要な経費は、中外製薬株式会社からの共同研究費から支出します。資金提供元である中外製薬株式会社は、研究費の他に、役務の提供をおこないます。また、本研究の企画、運営、解析、論文に関与します。また、本研究の成果として特許等の知的財産が生じる可能性もありますが、その権利は国立長寿医療研究センターおよび中外製薬、中京大学に帰属し、研究対象者の方に帰属することはありませんのでご了承ください。
この研究に対する問い合わせは、下部において祝祭日を除く平日の9時から15時まで受け付けます。この研究に関するお問い合わせ先までご連絡いただけますようお願いいたします。
国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
研究所 老年学・社会科学研究センター
フレイル研究部
東浦研究 研究事務局
〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地
電話:0562-46-2311(内線7398)
受付時間:祝祭日を除く平日(月曜日から金曜日)9時から15時