ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.1952
「地域在住高齢者における食事時間の不規則性、食事摂取内容と老化関連バイオマーカーの関連の検討:東浦研究」についてのお知らせ
国立長寿医療研究センター フレイル研究部では、下記の人を対象とする生命科学・医学系研究を実施しております。
この研究は、東浦研究で得られた情報(血液検査、食事調査、疾患や生活に関する質問など)から必要な情報を取り出し、まとめることによって行われるものです。
このような研究は、厚生労働省・文部科学省・経済産業省の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる方のお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。
2025年9月11日
記
「地域在住高齢者における食事時間の不規則性、食事摂取内容と老化関連バイオマーカーの関連の検討: 東浦研究」(倫理・利益相反委員会受付番号No.1952)
この研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。
国立長寿医療研究センター 老年学・社会科学研究センター フレイル研究部 研究員 木下かほり
地球は24時間周期ですが、私たち人間の体内時計は24時間より少し長いといわれています。そのため、体内時計を地球の24時間に合わせるよう、リセットする必要があります。近年、体内時計の乱れは老化を加速することが示唆されています。体内時計は、脳にある中枢時計と、末梢組織にある末梢時計により制御されており、食事の摂取時間や内容は、体内時計を司る末梢時計のリセットに関与します。つまり、食事時間が不規則になると体内時計が乱れやすくなります。とくに高齢者では、光による中枢時計のリセットが減弱するとされており、食事による末梢時計のリセットが重要な可能性があります。
血液検査(末梢血液検査結果、血液生化学検査結果、代謝マーカー、老化関連マーカー)、食事記録、基本情報(性別、年齢、身長、体重、既往歴、就業状況、世帯収入)、抑うつ症状(GDS-15)、身体活動量(三軸加速度計による計測値)
*本研究では、すでに調査済の情報のみを使用します。
上記の情報について、被験者保護の観点より、倫理・利益相反委員会承認後3週間以上経過後から利用予定です。
東浦研究で得られた情報から、上記5.の情報を入手し、各資料をインターネットに接続されていない環境下の独立したコンピュータで、同一人物の情報を連結します。個人名は調査IDに変換し管理します。統計学的手法を用いて、食事時間の不規則性、食事内容と老化関連バイオマーカーとの関連性を検討します。
2025年9月11日から2028年3月31日
本研究の対象となる方は、「フレイルの進行と改善の機序を多角的に解明する長期縦断研究:東浦研究」への参加に同意いただき、2024年度から2026年度に実施された東浦研究の会場調査に参加してくださった、65歳以上の方です(約1,200名)。対象者として選定された理由は、東浦研究の参加者であるためです。
既存の東浦研究における情報の利用のみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益および危険性は想定されません。予測されるリスクは個人情報の流出ですが、個人から得られたデータは、個人が特定できない調査IDにより管理し、解析の際はコード化データを用いるため、個人情報流出の可能性は極めて低いです。
対象者個人に対する直接の利益は想定されませんが、本研究から健康に有益な情報が発信された場合、その情報を個人の健康増進に役立てることにより、間接的に利益が得られる場合があります。
ご自身の情報が、本課題に利用されることに同意いただけない場合には、研究に使用する情報からあなたの情報を削除いたしますので、以下に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。また、情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等ですでに公開されている場合などには、解析結果を削除できないことがあります。
本掲示により、研究に関する情報公開といたします。本研究で得られた研究結果は、国立長寿医療研究センターが実施する研究として、学会報告・論文投稿等を通して発表します。また、研究成果の内容によってはホームページ掲載や広報紙にて、対象者および一般住民の方に向けた内容で公表します。
他の研究対象者等の個人情報等の保護および本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、以下に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
この研究では、東浦研究の有する情報より上記5.の情報を抽出して使用いたしますが、個人から得られたデータは、個人が特定できないID(調査ID)により管理し、解析の際はコード化データを用います。個人を特定できる情報と調査IDとの対応表は研究に使用するデータとは別にされ、国立長寿医療研究センターにて厳重に保管されます。解析にあたっては、コード化データを用いるため、解析を行う研究者も、検査結果がどなたのものであるかは分かりません。研究成果は集団として集計した結果を学会報告や論文として発表しますので、解析結果から個人が特定されることはありません。
本研究は、すでに調査済のデータを使用するため、血液などの試料を新たに用いることはありません。本研究で利用する情報(電子化された研究データ)は、国立長寿医療研究センターで厳重に保管します。保管期間は、長期保存して将来の新たな研究に使用することに同意している場合を除き、原則として研究成果発表後10年が経過した日まで保存し、その後、破棄します。
本研究では、新たな試料・情報の授受は行いません。
本研究は、「ロッテ財団2024年度奨励研究助成」「日本老年医学会2024年度高齢者栄養研究助成」「令和6年度浦上食品・食文化振興財団学術研究助成」を資金源として行います。なお、本研究に係る特別な利益相反状態はありません。
この研究に対する問い合わせは、以下において、祝祭日を除く平日の9時から15時まで受付けます。この研究に関するお問い合わせ先まで、ご連絡いただけますようお願いいたします。
国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
研究所 老年学・社会科学研究センター
フレイル研究部
東浦研究 研究事務局
〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地
電話:0562-46-2311(内線 7398)
受付時間:祝祭日を除く平日(月曜日から金曜日)9時から15時