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ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.1948

倫理・利益相反委員会受付番号No.1948

「不顕性肝性脳症の発症予測や予後改善を目指した、脳の炎症・免疫機能の評価」についてのお知らせ

 国立長寿医療研究センター(認知症先進医療開発センター 脳機能画像診断開発部)では、下記の人を対象とする生命科学・医学系研究を実施しております。
 本研究は、通常の診療で得られた情報(電子カルテなど)や試料(血液)を用いて解析を行うものです。
 このような研究は、厚生労働省・文部科学省・経済産業省の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる患者さんのお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
 本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。

 2025年8月28日

1.研究課題名

「不顕性肝性脳症の発症予測や予後改善を目指した、脳の炎症・免疫機能の評価」(倫理・利益相反委員会受付番号No.1948)

本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。

2.研究機関の名称および研究責任者

  • 国立長寿医療研究センター 認知症先進医療開発センター 脳機能画像診断開発部 木村泰之
  • 国立健康危機管理研究機構 国立国際医療研究所 肝炎・免疫研究センター 考藤達哉
  • 岐阜大学大学院 医学系研究科 清水雅仁

3.研究分担者

国立健康危機管理研究機構 国立国際医療研究所 肝炎・免疫研究センター 肝疾患研究部 松田道隆

4.本研究の意義、目的

本研究の目的は、加齢性にリスクの高まる疾患である不顕性を含む肝性脳症において、脳の炎症や免疫機能がその発症や症状、予後に与える影響を明らかにすることで、脳の炎症や免疫機能を標的とした新たな治療開発を促進させることです。

5.本研究に使用する情報

利用・提供する情報・試料の対象となる方

国立健康危機管理研究機構

2010年から2025年8月までの間に、国立健康危機管理研究機構/国立国府台医療センター 消化器・肝臓内科において慢性肝疾患と診断された方

岐阜大学

2013年4月9日から2025年1月29日までの間に、岐阜大学医学部附属病院 消化器内科において慢性肝疾患と診断された方

利用・提供する情報・試料

診療の過程で得られた既存情報(診断名、年齢、性別、既往歴、合併症、教育歴、投薬内容、精神神経機能検査)および試料(血液(血漿・血清))

利用・提供を開始する予定日

被験者保護の観点から、倫理・利益相反委員会承認後1か月以上経過後から、利用・提供予定です。

情報・試料の提供元の機関の名称およびその研究責任者氏名

  • 国立健康危機管理研究機構 国立国際医療研究所 考藤達哉
  • 岐阜大学大学院 清水雅仁

情報・試料の提供先の機関の名称およびその研究責任者氏名

  • 国立長寿医療研究センター 木村泰之
  • 国立健康危機管理研究機構 国立国際医療研究所 考藤達哉

6.本研究の方法

本研究は、後ろ向き研究として実施します。国立健康危機管理研究機構や岐阜大学にて慢性肝疾患を有する患者さんで、診療において血液検査と定量的な精神神経機能検査が行われている方を対象に、血液中のバイオマーカー(生物的な指標のこと)の測定および解析を行います。これにより、不顕性肝性脳症における認知機能低下と脳の炎症や免疫機能との関係を明らかにし、不顕性肝性脳症を早期発見するための新たなバイオマーカー候補を見出します。

7.研究期間

2025年8月28日から2029年3月31日

8.対象となる患者さん・研究対象者として選定された理由

肝性脳症において、脳の炎症や免疫機能がその発症や症状、予後に与える影響を明らかにするためには、慢性肝疾患と診断され治療を受けられた方の診療データや血液が必要となるためです。

9.研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスクおよび利益

既存の診療情報の利用のみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益および危険性は想定されません。また、対象者個人に対する直接の利益は想定されません。

10.研究実施について同意しないことおよび同意を撤回することの自由について

ご自身の診療情報が、本研究に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に利用する情報からあなたにかかる情報を削除いたしますので、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。また、情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等ですでに公開されている場合などには、解析結果を削除できないことがあります。

11.本研究に関する情報公開の方法

この掲示により、本研究に関する情報公開といたします。研究結果の公開については専門学会、専門学術誌等にて学術的に公表を行う予定です。

12.研究計画書等の閲覧について

他の研究対象者等の個人情報等の保護および本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。

13.個人情報等の取扱い

本研究では、診療情報(電子カルテ等)より上記5.の情報を抽出して利用いたしますが、患者さんが特定できる情報(氏名・住所など)を削除した状態で抽出しています。また、研究成果は学会や論文として発表されますが、その際にも患者さんを特定できるような内容を含むことはございません。

14.試料・情報の保管および廃棄の方法

研究にかかわる情報は、論文発表から少なくとも10年間保管します。試料の保存期間は、論文発表後少なくとも5年間とします。保存先は、以下のとおりです。

保存場所 情報(原資料、コード化したデータ、対応表を含む) 試料 バイオマーカー測定時の試料
国立長寿医療研究センター 脳機能画像診断開発部

バイオバンク

脳機能画像診断開発部 超低温フリーザー

研究推進基盤センター バイオマーカー測定室

国立健康危機管理研究機構 国立国際医療研究所 肝炎・免疫研究センター 肝疾患研究部

肝疾患研究部 超低温フリーザー

肝疾患研究部

保管終了後は、以下の方法に則り廃棄します。

  • 紙で記録された情報(データ)については、シュレッダー処理して判読不可能な形にした後、廃棄する。
  • 電子的に保存された情報(データ)は、研究用の記録メディア上から消去する。
  • コード化IDなどについても、すべて削除し破棄する。
  • 試料は、施設の手順に従い廃棄する。

15.研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反および個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況

本研究は、国立高度専門医療研究センター横断的研究開発費および長寿医療研究開発費の公的研究費にて行います。研究代表者等は、本研究の実施に先立ち、本研究に係る利益相反に関する状況について各研究機関の規定にしたがって報告し、透明性を確保します。

16.研究対象者等およびその関係者からの相談等への対応

研究に対するお問い合わせがございましたら、下記のお問い合わせ先までご連絡ください。研究責任者が対応いたします。

本研究に関するお問い合わせ先

国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
認知症先進医療開発センター 脳機能画像診断開発部 副部長 木村泰之

〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地

電話:0562-46-2311(代表)