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ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.1903

倫理・利益相反委員会受付番号No.1903

「高齢者医療における多職種連携のあり方に関しての後ろ向き研究」についてのお知らせ

 国立長寿医療研究センター摂食嚥下・排泄センター消化管排泄機能研究室では、下記の人を対象とする生命科学・医学系研究を実施しております。
 本研究は、通常の診療で得られた情報(電子カルテなど)から必要な情報を取り出し、まとめることによって行われるものです。
 このような研究は、厚生労働省・文部科学省・経済産業省の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる患者さんのお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
 本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。

2025年4月14日

1.研究課題名

「高齢者医療における多職種連携のあり方に関しての後ろ向き研究」(倫理・利益相反委員会受付番号No.1903)

本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。

2.研究機関の名称および研究責任者の氏名(部署名)

国立長寿医療研究センター 

病院長(摂食嚥下・排泄センター 消化管排泄機能研究室長) 松浦俊博 

3.研究分担者名(部署名)

国立長寿医療研究センター

  • 医療安全推進部 感染管理主任看護師 藤崎浩太郎
  • 消化器内科部 客員研究員 小栁礼恵
  • 看護部4W病棟 副看護師長・認知症専門看護師 萩原淳子
  • 老年内科部 老年内科医長/医療経済研究部 副部長 大西丈二
  • 泌尿器外科部 医師/長寿医療研修センター 長寿医療研修部  研修開発研究室長 西井久枝
  • 薬剤部 製剤・試験主任 梅村実希

4.本研究の意義、目的

チーム医療とは「医療に従事する多種多様な医療スタッフが各々の高い専門性を前提に、目的と情報を共有して業務を分担しつつも互いに連携・補完し合い、患者さんの状況に的確に対応した医療を提供すること」とされております。近年の医療技術の急速な進歩とともに様々な疾患を有する高齢患者さんに対しては、多方面からの情報を収集して医療を提供していくことが求められ、特に多職種連携によるチーム医療を推進する必要があります。
本研究では、当センターで行われている多職種連携によるチーム医療(特にラウンドしている)としての代表格である感染対策チームと、排尿チーム、認知症ケアサポート(DST)チームの現状と課題、有用性の検証を行います。これを踏まえて、チーム医療のさらなる質向上に向けての課題の検証と、特にチーム医療が有効に活用できていない現状に対しての改善案を構築(推奨治療を確実に遂行する方策やチームの負担感軽減(AI等の利用))し、新たな多職種連携の立ち上げに関して検討を行う予定です。

5.本研究に利用する情報、利用を開始する予定日

利用する情報

電子カルテ内の記載情報

  • 背景因子:年齢、性別、罹病期間、体重、BMI、飲酒、喫煙、睡眠時間、病歴(神経疾患、糖尿病の有無)、内服薬(服薬種類、数、回数、腸蠕動に影響をおよぼす可能性のある内服薬の有無)、生活習慣(食生活、乳酸菌を含んだ食事やサプリメントの摂取の有無)
  • 栄養状態:MNA (mini nutritional assessment)
  • 生活機能調査:日常生活の自立度(判定基準使用)
  • 認知機能検査: Mini-Mental State Examination(MMSE)
  • ラウンド記録:

上記のデータより、統一的臨床指標(介入経緯、方法、介入結果、介入効果判定、チーム認知度)、チーム事の個別的臨床指標を設定して、介入患者ごとにモニタリングを行いチームによる介入効果を検証します。また、全体および各チームの現状・課題をまとめて、どのチーム医療の評価にも適応可能な、普遍的なチーム医療の有用性の検証法を確立できるように検討します。

利用を開始する予定日

上記の情報については、利用前に被験者保護の観点から、倫理・利益相反委員会承認後1か月以上経過後から、利用予定です。

6.本研究の方法

2025年4月1日から2028年3月31日までの間に、当センターにてチーム医療による介入が行われた患者さんを対象とし、過去に行われた治療に関するデータを電子カルテから収集し検討を行います(後ろ向き研究)。なお、得られたデータは匿名化し、個人が特定できない形で解析を行います。

7.研究期間

2025年4月14日から2028年4月30日

8.対象となる患者さん・研究対象者として選定された理由

2025年4月1日から2028年3月31日までの間に、当センターでチーム医療(感染対策チーム、排尿ケアチーム、認知症サポートチーム)により介入が行われた患者さんを対象者とします。

9.研究対象者に生じる負担ならびに予測されるリスクおよび利益

既存の診療情報の利用のみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益ならびに危険性は想定されません。また、対象者個人に対する直接の利益も想定されません。

10.研究実施について同意しないことおよび同意を撤回することの自由について

ご自身の診療情報が、本研究に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する情報からあなたにかかる情報を削除いたしますので、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。また、情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等ですでに公開されている場合などには、解析結果を削除できないことがあります。

11.本研究に関する情報公開の方法

この掲示により、本研究に関する情報公開といたします。研究結果の公開については、学会発表・論文投稿にて行う予定でおります。

12.研究計画書等の閲覧について

他の研究対象者等の個人情報等の保護および本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。

13.個人情報等の取扱い

本研究では、診療情報(電子カルテ)より上記5.の情報を抽出して利用いたしますが、患者さんが特定できる情報(氏名・住所など)を削除した状態で抽出しています。
抽出データに残されている患者ID番号についても、患者ID番号とは別の新たな符号・番号に置き換えた上で保管し、研究に利用いたします。患者ID番号と置き換えた符号・番号との対応表は、研究に利用する抽出データとは別にされ、当センター内にて厳重に保管されます。
また、研究成果は学会や論文として発表されますが、その際にも患者さんを特定できるような内容を含むことはございません。

14.試料・情報の保管および廃棄の方法

抽出したデータ、患者ID番号と置き換えた符号・番号との対応表、匿名化されたデータについては、研究期間終了後10年もしくは学会や論文等での発表から10年の間、保管いたします。抽出したデータ、匿名化されたデータ、対応表については国立長寿医療研究センター 摂食嚥下排泄センターにて、保存媒体を施錠保管いたします。保管期間満了後は速やかに紙媒体をシュレッダーにかけ、USB等の記録媒体は物理的に破壊しデータを廃棄いたします。また、パソコン上のデータは専用のソフトウエアを使用し情報を完全に消去いたします。

15.研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反および個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況

本研究は、国立長寿医療研究センター長寿医療研究開発費を資金源としています。また、本研究に係る利益相反および研究者の収益はありません。

16.研究対象者等およびその関係者からの相談等への対応

研究に対するお問い合わせがございましたら、下記のお問い合わせ先までご連絡ください。研究責任者が対応いたします。

本研究に関するお問い合わせ先

国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
 病院長(摂食嚥下・排泄センター 消化管排泄機能研究室長) 松浦俊博

〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地

電話:0562-46-2311(代表)