ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.1864
国立長寿医療研究センター精神科部では、下記の人を対象とする生命科学・医学系研究を実施しております。
本研究は、国立長寿医療研究センターバイオバンクから分譲を受けた試料・情報を用いて、解析を行うものです。
国立長寿医療研究センターバイオバンクでは、お預かりした試料・情報の利用にかかる包括的同意をいただいているため、このような研究は、厚生労働省・文部科学省・経済産業省の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる試料提供者様のお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。
2024年12月9日
記
「アルツハイマー病(Alzheimer’s disease;AD)に伴う抑うつ状態の原因因子としての全身性炎症に関する研究」
(倫理・利益相反委員会受付番号No.1864)
本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。
国立長寿医療研究センター 精神科部 安野史彦
なし
この研究においては、当院精神科を受診したアルツハイマー型認知症患者のうち、抑うつ状態を有する患者および対照群としての幻覚妄想を有さない患者の群に対して、血液中の炎症という現象に関連した物質の検討を行います。また、認知機能に問題のない健常対照者の方との比較も行います。これらにより、アルツハイマー型認知症患者の抑うつ状態の発現に関連する、全身性炎症の詳細を明らかにします。本研究によって、アルツハイマー型認知症の抑うつ状態が炎症に関連してどのようにおこるのかについての解明と、抗炎症作用に基づく治療法の開発に役立つ情報が期待できます。
血液検体、APOE遺伝子情報(バイオバンクの解析結果に基づく、既存の情報)
MRI画像情報、認知症病態関連情報
上記の情報については、被験者保護の観点から、2025年1月から利用予定です。
当センターバイオバンクに、血液および臨床情報が登録保存されているアルツハイマー型認知症(AD)患者群において、抑うつ状態を有する群(うつ+)と有さない対照群(うつ-)を選別し、それぞれに該当する患者さんの、血液中の炎症系サイトカインを中心とした炎症関連物質に関する網羅的解析を実施します。認知機能に問題のない、健常対照者の方との比較も行います。得られた結果から、抑うつ状態における全身性の炎症の役割について検討を行います。
2024年12月9日 ~ 2028年3月31日
臨床診断に基づく適格基準を満たすアルツハイマー型認知症(AD)患者さんの中から、抑うつ状態を有する群(うつ+)と有さない対照群(うつ-)のいずれかに属する方、およびうつ状態および認知機能低下のない健常対照者の方として選定されます。
国立長寿医療研究センターバイオバンクに収集されている、既存の試料・情報を利用するのみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益ならびに危険性は想定されません。また、対象者個人に対する直接の利益も想定されません。
ご自身の試料・情報が、本研究に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に利用する試料・情報からあなたにかかる試料・情報を削除いたしますので、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。また、試料・情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等ですでに公開されている場合などには解析結果を削除できないことがあります。
この掲示により、本研究に関する情報公開といたします。研究結果の公開については論文や学会において発表し、必要に応じてホームページやメディアを通じた情報公開を行う予定でおります。
他の研究対象者等の個人情報等の保護および本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
本研究では、診療情報(電子カルテ、当センターバイオバンクでの登録情報)より上記5.の情報を抽出して使用いたしますが、その際は、被験者ごとにID番号を決め、匿名化し抽出され、研究責任者のデータサーバにおいて、パスワード管理されたマイクロソフトエクセルファイルに入力され、統計処理が行われます。被験者とIDとの対応表は、研究に携わらない第3者が精神科部にて施錠管理されます。また研究成果は学会や論文として発表されますが、その際にも患者さんを特定できるような内容を含むことはございません。
抽出したデータ、患者ID番号と置き換えた符号・番号との対応表、匿名化されたデータについては、論文発表から10年の間保管いたします。抽出したデータ、匿名化されたデータについては、精神科部の研究責任者のデータサーバにおいて、対応表については研究に携わらない第3者が精神科部にて施錠保管いたします。保管期間終了後は速やかに紙に書かれたデータについてはシュレッダー処理にて、電子データについてはデータサーバから消去することで、データを廃棄いたします。
本研究に必要な費用は、研究責任者の獲得する研究資金で賄います。研究機関の研究にかかわる利益相反および個人の収益等、研究者等の研究にかかわる利益相反はありません。
研究対象者等およびその関係者の方からの相談等ございましたら、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
精神科部 安野史彦
〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地
電話:0562-46-2311(代表)