本文へ移動

 

文字サイズ

ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.1822

倫理・利益相反委員会受付番号No.1822

「NILS-LSA対象者における身体活動量と脳容積に関する研究(倫理・利益相反委員会受付番号No.1822)」:人を対象とする生命科学・医学系研究実施についてのお知らせ

 国立長寿医療研究センターでは、「国立長寿医療研究センター・老化に関する長期縦断疫学研究(NILS-LSA)」への研究参加同意をいただいた方を対象とした生命科学・医学系研究を実施しております。NILS-LSAでは、対象者の皆様の様々な調査・検査結果を、老化・老年病予防を目的とした研究に利用しております。尚、対象者の皆様からは、様々な調査・検査結果を老化・老年病予防を目的とした研究に使用することについて、同意を得ております。
 このような研究は、厚生労働省・文部科学省・経済産業省の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる方のお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
 本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。

2024年6月27

1.研究課題名

「NILS-LSA対象者における身体活動量と脳容積に関する研究」
(倫理・利益相反委員会受付番号No.1822)
本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。

2-1.研究代表者の氏名

  • 国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センター 老化疫学研究部 副部長 西田裕紀子

2-2.研究責任者の氏名

  • 国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センター 老化疫学研究部 副部長 西田裕紀子
  • 高知大学教育研究部 人文社会科学系教育学部門 副部門長・准教授 幸篤武

3.研究分担者名

  • 国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センター 老化疫学研究部 部長 大塚礼

4.本研究の意義、目的

運動を含む身体活動は認知機能の維持に有効であるとされており、身体活動と脳容積の関連についての検討が行われてきています。しかし、多くの研究では質問票に基づく聞き取り調査によって身体活動量を評価しており、身体活動量を客観的な指標で評価した研究は多くありません。また、身体活動の強度や活動内容など、身体活動の質的側面からの検討は十分になされていないという問題があります。
本研究では、客観的な指標となる活動量計によって測定した身体活動量を用いて、身体活動量が脳容積に与える影響について縦断的に明らかにすることを目的とします。その際、身体活動の強度や活動の内容を考慮し、身体活動の質と脳容積の関連についても検討していきます。脳容積や認知機能の低下を抑制する身体活動の量や強度、内容が明らかになることで、認知症予防の方策の確立にむけて新たな知見を提供することができると考えられます。

5.本研究に利用・提供する試料・情報、利用・提供を開始する予定日

以下のNILS-LSA第1次~第9次調査のデータを用います。

  • MRI3次元画像から抽出した脳の局所容積データ
  • 活動量計に基づく身体活動量(歩数、消費エネルギー、運動強度別時間)
  • 聞き取り調査に基づく身体活動内容
  • その他:年齢、性、BMI、身体機能、教育年数、経済状況、職業、疾患既往歴(脳卒中、高血圧、心疾患、糖尿病)、喫煙習慣、飲酒量、APOE遺伝子型、認知機能(WAIS-R-SF、MMSE)

本研究では情報のみを使用し、試料は使用しません。
また、上記の情報については、利用前に被験者保護の観点から、倫理・利益相反委員会承認後1か月以上経過後から、利用予定です。
本研究では、上記の情報を以下に提供予定です。

  • 提供を行う機関の名称:高知大学
  • 提供を行う機関の研究責任者名:高知大学教育研究部 人文社会科学系教育学部門 副部門長・准教授 幸篤武

6.本研究の方法

愛知県大府市および知多郡東浦町の地域住民(観察開始時年齢40歳~79歳)からの無作為抽出者を対象とした「国立長寿医療研究センター・老化に関する長期縦断疫学研究(NILS-LSA)」第1次調査から第7次調査(1997年~2012年)のいずれかに参加した男女を研究対象者として、身体活動の量・強度・内容が脳容積に与える影響について検討します。

7.研究期間

2024年6月27日 ~ 2030年3月31日

8.対象となる方・研究対象者として選定された理由

NILS-LSA第1次調査(1997年~2000年)から第7次調査(2010年~2012年)のいずれかに参加した方のうち、必要なデータに欠損のない男女約2,000名を研究対象者とします。

9.研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスクおよび利益

NILS-LSAに提供いただいた既存の調査票記録および調査結果を研究に利用するのみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、対象者の方に新たに発生する負担はありません。予測されるリスクは個人情報の流出ですが、個人から得られたデータは、個人が特定できないIDにより管理し、解析の際は匿名化データを用いるため、個人情報流出の可能性は極めて低いです。また研究成果は、集団として解析した結果のみを示すため、研究成果から個人が特定されることはありません。
対象者個人に対する直接の利益も想定されませんが、本研究から健康に有益な情報が発信された場合、その情報を個人の健康増進に役立てることにより、間接的に利益が得られる場合があります。

10.研究実施について同意しないことおよび同意を撤回することの自由について

対象者の方ご自身の検査結果が、本研究課題に利用されることに同意いただけない場合には、研究に使用する検査結果からあなたにかかる情報を削除いたしますので、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。
情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会報告や論文等ですでに公開されている場合などには解析結果を削除できないことがあります。

11.本研究に関する情報公開の方法

本掲示により研究に関する情報公開とします。本研究で得られた研究結果は国立長寿医療研究センターが実施する研究として、学会報告・論文投稿等を通して発表します。また研究成果の内容によってはホームページ掲載や広報紙にて、対象者および一般住民の方に向けた内容で公表します。

12.研究計画書等の閲覧について

他の対象者の個人情報保護および本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。

13.個人情報等の取扱い

NILS-LSAの情報と試料は氏名など個人を特定できる情報を除いた状態で保管・解析しております。尚、対象者の方からの申し出による同意の撤回や転居や死亡など追跡に必要な情報を更新するため、特定の個人を識別可能なデータとNILS-LSA固有のIDとの対応表を作成し、国立長寿医療研究センター内のNILS-LSA研究に直接関わらない者が保管しております。
解析にあたっては、氏名など個人を特定できる情報を除いた状態のデータを用いるため、解析を行う研究者も、検査結果がどなたのものであるかは分かりません。
また研究成果は集団として集計した結果を学会報告や論文として発表しますので、解析結果から個人が特定されることはありません。

14.試料・情報の保管および廃棄の方法

本研究で試料は用いません。解析に先立ち、国立長寿医療研究センター研究責任者から、高知大学の研究責任者に、本研究で使用する氏名など個人を特定できる情報を除いた状態の情報を提供します。本研究で利用する全てのNILS-LSAに関する情報は、外部からのアクセスが不可能な国立長寿医療研究センター内のパスワード管理されたサーバー内および外部からのアクセスが不可能な高知大学教育学部棟内の施錠管理された研究室(1206室)のコンピュータで保管します。また、本研究で利用する氏名など個人を特定できる情報を除いたNILS-LSAデータおよび学術的公表に関する解析結果や解析プログラムなどは、一般からの問い合わせに応じることができるよう、研究終了(研究期間終了)後も10年間は、外部からのアクセスが不可能な国立長寿医療研究センター内のパスワード管理されたサーバー内および外部からのアクセスが不可能な高知大学教育学部棟内の施錠管理された研究室(1206室)のコンピュータで保管します。尚、特定の個人を識別可能なデータとNILS-LSA固有のIDとの対応表は、国立長寿医療研究センター内のNILS-LSA研究に直接関わらない者が研究終了(研究期間終了)後も10年間は、外部からのアクセスが不可能な国立長寿医療研究センター内のパスワード管理されたサーバー内で保管します。ただし、研究期間終了から10年後以降は、本研究に用いた全ての情報は個人が特定されない状態で完全に消去します。

15. 研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反および個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況

NILS-LSAの全ての情報・試料は、国立長寿医療研究センターの運営費や公的研究費(競争的研究資金等)を主財源として収集しており、国立長寿医療研究センターが管理・運用を行っています。本研究は、国立長寿医療研究センター所属の研究者による共同研究であり、国立長寿医療研究センターの長寿医療研究開発費を資金源とします。本研究に参加する研究者間に一切の利害関係は無く、研究費について開示すべきCOI(利益相反)はありません。

16.研究対象者等およびその関係者からの相談等への対応

本研究に関するご不明点などございましたら、以下に記載のお問い合わせ先までご連絡ください。

本研究に関するお問い合わせ先

国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
老年学・社会科学研究センター 老化疫学研究部
長期縦断疫学調査センター
老化疫学研究部長 大塚礼
〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地
電話:0562-46-2311(代表)