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倫理・利益相反委員会受付番号No.1816

「回復期リハビリテーション病棟における生活交流活動による参加者の精神的側面に関する調査研究(倫理・利益相反委員会受付番号No.1816)」人を対象とする生命科学・医学系研究実施についてのお知らせ

 国立長寿医療研究センター回復期リハ病棟では、下記の人を対象とする生命科学・医学系研究を実施しております。
 本研究は、通常の診療で得られた情報(電子カルテなど)から必要な情報を取り出し、まとめることによって行われるものです。
 このような研究は、厚生労働省・文部科学省・経済産業省の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる患者さんのお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
 本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。

2024年8月26日

1.研究課題名

「回復期リハビリテーション病棟における生活交流活動による参加者の精神的側面に関する調査研究」
(倫理・利益相反委員会受付番号No.1816)

本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。

2.研究機関の名称および研究責任者の氏名(部署名)

国立長寿医療研究センター 看護部 東真奈美

3.研究分担者名(部署名)

国立長寿医療研究センター 代謝・内分泌研究部 サブレ森田さゆり

4.本研究の意義、目的

意義

認知機能が低下している後期高齢患者さんにおいて、脳を活性化し認知機能を維持、コミュニケーション能力を向上させ、社会的なつながりを築くことで病棟生活のQuality of Life(以下、QOL)の向上につなげます。

目的

本研究では、当回復期リハビリテーション病棟で実施している生活交流リハの効果を、精神的側面に着目して検討します。

5.本研究に利用・提供する情報、利用・提供を開始する予定日

情報

  • 患者背景:年齢・性別・疾患・MMSE・FIM(理解・表出・社会的交流・記憶)
  • 精神機能:意欲の指標(Vitality index)、生活満足度尺度K(Life Satisfaction Index-L:LSI-K)、やる気スコア(Apathy Rating Scale:ARS)
MMSE(Mini Mental State Examinaition)

時間の見当識、場所の見当識、3単語の即時再生と遅延再生、計算、物品呼称、文章復唱、3段階の口頭命令、書字命令、文書書字、図形模写の計11項目から構成される30点満点の認知機能検査。

FIM(Funkctional Independence Measure)

運動項目13項目と、認知項目5項目からなる機能的自立度評価表。

意欲の指標(Vitality index)

鳥羽らによって開発された指標で、虚弱高齢者を対象とする、起床、意思疎通、食事、排泄、リハビリテーションの5項目の、日常生活に関する「意欲」についての客観的機能評価表。5項目の評価をそれぞれ0点・1点・2点の3段階で評価し、得点範囲は0~10点となり、得点が高いほど生活意欲が高いことを示しています。

生活満足度尺度K(Life Satisfaction Index-L:LSI-K)

古谷野らが、カットナー・モラール・スケール、生活満足度尺度A(LSIA)、PGCモラールスケールを組み合わせて開発した尺度である、人生全体についての満足感、心理的安定、老いについての評価の3つの下位尺度の計9項目を、2件法で回答する主観的尺度。9項目の評価をそれぞれ0点・1点の2段階で評価し、得点範囲は0~9点となり、得点が高いほど生活満足度が高いことを示しています。

やる気スコア(Apathy Rating Scale:ARS)

Starksteinらが提唱したApathy Scaleを岡田らが日本語版に訳した評価尺度で、意欲や興味に関する14項目を4件法で回答する主観的評価法。14項目の評価をそれぞれ0点・1点・2点・3点の4段階で評価し、得点範囲は0~42点となり得点が高いほどアパシーが重症であることを示しています。

予定日

上記の情報については、利用前に被験者保護の観点から、倫理・利益相反委員会承認後1か月以上経過後から、利用予定です。

6.本研究の方法

後ろ向き観察研究

7.研究期間

2024年8月26日 ~ 2026年3月31日

8.対象となる患者さん・研究対象者として選定された理由

対象は、国立長寿医療研究センターにおいて2023年4月から2024年2月に、回復期リハビリテーション病棟に入院かつ生活交流リハに参加した48名です。

9.研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスクおよび利益

既存の診療情報の利用のみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益並びに危険性は想定されません。また、対象者個人に対する直接の利益も想定されません。

10.研究実施について同意しないことおよび同意を撤回することの自由について

ご自身の診療情報が、本研究に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に利用する情報からあなたにかかる情報を削除いたしますので、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。また、情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等ですでに公開されている場合などには、解析結果を削除できないことがあります。

11.本研究に関する情報公開の方法

この掲示により、本研究に関する情報公開といたします。研究結果の公開については、ホームページ掲載・学会発表にて行う予定でおります。

12.研究計画書等の閲覧について

他の研究対象者等の個人情報等の保護および本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で、研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。

13.個人情報等の取扱い

本研究では、診療情報(電子カルテ)より上記5.の情報を抽出して利用いたしますが、患者さんが特定できる情報(氏名・住所など)を削除した状態で抽出しています。
抽出データに残されている患者ID番号についても、患者ID番号とは別の新たな符号・番号に置き換えた上で保管し、研究に利用いたします。患者ID番号と置き換えた符号・番号との対応表は研究に利用する抽出データとは別にされ、当センター内にて厳重に保管されます。
また、研究成果は学会や論文として発表されますが、その際にも患者さんを特定できるような内容を含むことはございません。

14.試料・情報の保管および廃棄の方法

抽出したデータ、患者ID番号と置き換えた符号・番号との対応表、匿名化されたデータについては、研究期間終了後10年もしくは学会や論文等での発表から10年の間保管いたします。抽出したデータ、匿名化されたデータについては回復期リハビリテーション病棟にて、対応表についてはロッカーにて、保存媒体を施錠保管いたします。保管期間満了後は速やかにシュレッダーにかけ、電子データは復元不可能な状態にしてデータを廃棄いたします。

15.研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反および個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況

本研究は、本研究用資金として、長寿医療研究開発費、日本医療研究開発機構バイオバンク研究開発事業にて研究実施をします。研究機関の研究にかかわる利益相反および個人の収益はありません。

16.研究対象者等およびその関係者からの相談等への対応

研究に対するお問い合わせがございましたら、下記のお問い合わせ先までご連絡ください。研究責任者が対応いたします。

本研究に関するお問い合わせ先

国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
回復期リハビリテーション病棟 看護部 療養介助専門員 東真奈美

〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地

電話:0562-46-2311(代表)