ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.1789-3
国立長寿医療研究センター放射線診療部では、下記の人を対象とする生命科学・医学系研究を実施しております。
本研究は、通常の診療で得られた情報(電子カルテなど)から必要な情報を取り出し、まとめることによって行われるものです。
このような研究は、厚生労働省・文部科学省・経済産業省の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる患者さんのお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。
2024年5月2日
記
「両脚立位膝関節側面X線撮影の基礎的検討」
(倫理・利益相反委員会受付番号No.1789-3)
本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。
近年、運動機能が低下するロコモティブシンドロームが社会問題になっています。その中でも変形性膝関節症(膝OA)は代表的な疾患であり、症状が進行すると人工膝関節置換術を行うことになります。人工膝関節置換術を行った後も、定期的な経過観察が大切となります。膝OAの診断および人工膝関節置換術後の定期経過観察などでは、膝関節立位X線撮影が大切となっています。膝OAの診断では膝関節正面立位X線撮影が一般的に行われており、最近では当センターでは側面立位X線撮影も行っています。
膝関節側面立位X線撮影においては側面性の良い画像を提供する必要がありますが、このためには膝関節の内外旋(膝関節を左右に回転させる)を調整することと、X線を大腿骨の下面に対して一直線になるように入射させる必要があります。この膝関節の内外旋の回転角度やX線の入射角度は膝OAの進行度(いわゆる膝関節軟骨の減少等)などで人により異なります。本研究ではこれらの角度を計測し、どの程度のばらつきがあるのかを調べ、膝関節側面立位X線撮影時の参考とすることを目的としています。
電子カルテに記載・保存されている診療情報および画像情報のうち、以下の情報を取得・使用します。
倫理・利益相反委員会承認後1か月以上経過後から利用予定です。
当センターで撮影されたCT画像および膝関節正面立位X線画像を計測することにより、X線撮影時に参考となる角度を求めます。
2024年3月8日 ~ 2026年3月31日
今回の研究で対象となる方は、2022年4月1日から2023年12月31日の間に膝関節CT検査または膝関節正面立位X線撮影を受けた、膝OA患者さんです。
既存の診療情報・検査画像の利用のみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益並びに危険性は想定されません。個人が特定される情報が公開されることもありません。
直接の利益はありませんが、将来的にはX線撮影技術の向上に繋がる可能性があります。
ご自身の診療情報が、本研究に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に利用する情報からあなたにかかる情報を削除いたしますので、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。また、情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等ですでに公開されている場合などには解析結果を削除できないことがあります。
この掲示により本研究に関する情報公開といたします。研究結果の公開については学会発表、論文投稿等にて行う予定でおります。
他の研究対象者等の個人情報等の保護および本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
この研究では、診療情報(電子カルテ)および検査画像より上記5.の情報を抽出して使用いたします。抽出データは患者IDとは別の研究用IDに変換して保管します。対象者の方からの申し出によるデータの削除等の対応のため、患者ID、氏名と研究用IDとの対応表を作成し、抽出データと対応表はそれぞれ別々の人間が別々の場所で保管します。
また、研究成果は学会や論文等で発表されますが、個人を特定できるような内容を含むことはございません。
抽出したデータおよび解析値を記録したデータは、患者IDを研究用IDに変換して、記憶媒体にて保管します。また、共同研究者による病名判定および研究辞退時の対応のため、患者IDと研究IDとの対応表を作成し、保存媒体を施錠保管いたします。外部記憶媒体は、それぞれ別々の施錠できる場所で保管し、鍵は研究担当者および対応表保管者が放射線診療部内の別々の場所で管理します。
研究に用いたデータは保管期間満了後速やかにメモリーからの削除および保存媒体の破壊、紙媒体はシュレッダー裁断にてデータを廃棄いたします。
研究に使用する資金は、国立長寿医療研究センターより放射線診療部に配分された治験協力費を使用します。
本研究に関わる研究者には、開示すべき利益相反に関する事項はありません。
研究に対するお問い合わせがございましたら、下記のお問い合わせ先までご連絡ください。担当者が対応いたします。
国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
放射線診療部 診療放射線技師 清水裕也
〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地
電話:0562-46-2311(代表)