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ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.1665

倫理・利益相反委員会受付番号No.1665

「地域在住中高年者における感覚機能と認知機能の相互作用-NILS-LSA第10次調査の実施と既存試料・情報の活用-(倫理・利益相反委員会受付番号No.1665)」人を対象とする生命科学・医学系研究実施についてのお知らせ

 国立長寿医療研究センターでは、「国立長寿医療研究センター・老化に関する長期縦断疫学研究(NILS-LSA)」への研究参加同意をいただいた方を対象とした生命科学・医学系研究を実施しております。NILS-LSAでは、対象者の皆様の様々な調査・検査結果を、老化・老年病予防を目的とした研究に利用しております。尚、対象者の皆様からは、様々な調査・検査結果を老化・老年病予防を目的とした将来の研究に使用することについて、同意を得ております。
 このような研究は、厚生労働省・文部科学省・経済産業省の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる方から直接同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
 本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。

 2022年12月16日

1.研究課題名

「地域在住中高年者における感覚機能と認知機能の相互作用-NILS-LSA第10次調査の実施と既存試料・情報の活用-」
(倫理・利益相反委員会受付番号No.1665)
本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。

2.研究機関の名称および研究責任者の氏名

  • 国立長寿医療研究センター老年学・社会科学研究センター 老化疫学研究部 部長 大塚 礼

3.研究分担者名

国立長寿医療研究センター

  • 老年学・社会科学研究センター 老化疫学研究部 副部長 西田 裕紀子
  • 老年学・社会科学研究センター 老化疫学研究部 研究員 丹下 智香子
  • 老年学・社会科学研究センター 老化疫学研究部 研究員 張 姝
  • 老年学・社会科学研究センター 老化疫学研究部 研究員 古屋 かな恵
  • 理事長 荒井 秀典
  • 認知症先進医療開発センター バイオマーカー開発研究部 部長 中村 昭範
  • 放射線診療部 部長 加藤 隆司
  • 感覚器センター センター長 稲冨 勉
  • 耳鼻咽喉科部 医長 鈴木 宏和
  • 老年学・社会科学研究センター 老化疫学研究部 客員研究員 下方 浩史
  • 老年学・社会科学研究センター 老化疫学研究部 客員研究員 安藤 富士子
  • 耳鼻咽喉科部 非常勤医師 内田 育恵

4.本研究の意義、目的

日本は超高齢社会となり、高齢期の健康寿命を脅かす老年病、特に高齢化に伴い急増している認知症の予防対策が求められています。近年、視聴覚を含む感覚器の機能低下が認知症と関連すると考えられていますが、実証的な研究は稀少であり、視聴覚機能低下と認知機能低下の相互関連性は明らかではありません。
本研究では、「国立長寿医療研究センター・老化に関する長期縦断疫学研究(NILS-LSA)」第10次調査として、「身体とこころの健康調査」を実施し、感覚機能、認知機能、頭部MRI3次元画像や生活習慣等に関するデータを収集します。その後、「身体とこころの健康調査(第10次調査)」のデータと、全NILS-LSA参加者の既存データを統合した縦断データベースを構築し、感覚機能や認知機能の縦断的変化を明らかにするとともに、感覚機能低下と認知機能低下、脳形態学的加齢変化の関連およびその要因の解明に関する研究を実施いたします。
本研究では特に、老化・老年病の中でも感覚器障害、認知機能障害、脳萎縮、フレイル、サルコペニアなど、加齢に伴い頻度が高くなる老年病に着目した解析研究を実施することとしており、認知症予防に有効な知見の創出および高齢化が進む世界の公衆衛生の向上に資すると考えられます。
NILS-LSAは老化の進行過程や老化要因の解明、老年病の予防策の発見・確立を目的として、1997年に国立長寿医療研究センターが開始し、運用してきたコホート研究であり、これまでも皆様のご協力により多くの研究成果が発表されています。本研究によりNILS-LSAに新たなデータが加わることで、NILS-LSAコホートの維持と既存試料・情報のさらなる活用が見込まれ、今後、日本人の老化・老年病予防に資する疫学的知見が多数見出されることが期待されます。

5.本研究の研究計画

愛知県大府市および知多郡東浦町の地域住民(観察開始時年齢40歳から79歳)からの無作為抽出者を対象とした「国立長寿医療研究センター・老化に関する長期縦断疫学研究(NILS-LSA)」第1次調査から第7次調査(1997年~2012年)に1度でも参加した男女のうち、今後の調査参加について永久辞退を表明した方、死亡が判明した方、転居等による追跡不能者を除いた約2,200名に対して、「身体とこころの健康調査」の案内を送付し、同意していただいた方、約2,000名に調査を実施します。その後、NILS-LSA第1次調査から第7次調査(1997年~2012年)に1度でも参加した男女3,983名の第1次調査~第9次調査および郵送調査で得られた試料・情報と、「身体とこころの健康調査」での収集データを統合し、縦断データベースを構築します。このデータベースを用いて、感覚機能や認知機能の縦断的変化を明らかにする研究、感覚機能低下と認知機能低下、脳形態学的加齢変化の関連およびその要因に関する研究を実施いたします。

6.本研究で使用する試料・情報

NILS-LSA第1次調査~第9次調査および郵送調査①②③で得られた試料・情報と、「身体とこころの健康調査」で得られた試料・情報を使用いたします。

7.研究期間

2022年12月16日 ~ 2028年3月31日

8.対象となる方・研究対象者として選定された理由

「身体とこころの健康調査」は、NILS-LSA第1次調査から第7次調査(1997年~2012年)に1度でも参加した方のうち、今後の調査参加について永久辞退を表明した方、死亡が判明した方、転居等による追跡不能者を除いた約2,000名に対して実施します。また、データベースの構築および解析のために、過去のNILS-LSA調査に1度でも参加したことのある全NILS-LSA参加者、3,983名も本研究の対象とし、既存データを使用いたします。

9.研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスクおよび利益

「身体とこころの健康調査」に参加されない方については、NILS-LSAに提供いただいた既存のデータを研究に利用するのみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する負担はありません。また、「身体とこころの健康調査」の参加者におかれましては、参加に伴う時間的負担および交通費の経済的負担の発生や、採血および頭部MRI検査の実施による身体的負担の発生および体調不良が生じるリスクがありますが、問題が生じた際はすぐに検査を中止し適切な処置を行います。なお、これらの内容については参加の前に文書により説明を行い、同意を得てから実施いたします。
予測されるリスクとして個人情報の流出があげられますが、個人から得られたデータは、個人が特定できないIDにより管理し、解析の際は、氏名など個人を特定できる情報を除いた状態のデータを用いるため、個人情報流出の可能性は極めて低く、また、研究成果は集団として解析した結果のみを示すため、研究成果から個人が特定されることはありません。
「身体とこころの健康調査」に参加される方については、検査結果の返却により、直接的な利益として対象者個人の健康管理に役立つ可能性があります。また、本研究から健康に有益な情報が発信された場合、その情報を個人の健康増進に役立てることにより、間接的に利益が得られる場合があります。

10.研究実施について同意しないことおよび同意を撤回することの自由について

対象者の方ご自身の調査結果が、本研究課題に利用されることに同意いただけない場合には、研究に使用する調査結果からあなたにかかる情報を削除いたしますので、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。
情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会報告や論文等ですでに公開されている場合などには解析結果を削除できないことがあります。
「身体とこころの健康調査」への参加に関しましては、調査参加依頼時に、同意等に関する詳細な説明書をお送りいたします。

11.本研究に関する情報公開の方法

この掲示により本研究に関する情報公開とします。本研究で得られた研究結果は国立長寿医療研究センターが実施する研究として、学会報告・論文投稿にて発表します。また研究成果の内容によってはホームページや広報紙にて、対象者および一般住民の方に向けて公表します。

12.研究計画書等の閲覧について

他の対象者の個人情報保護および本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。

13.個人情報等の取扱い

NILS-LSAデータは氏名など個人を特定できる情報を除いた状態で保管・解析しており、この度の「身体とこころの健康調査」で取得するデータも個人を特定できる情報を除いた状態で保管・解析いたします。また、「身体とこころの健康調査」で取得する血液検体の解析および調査票情報の電子化は外部委託をしますが、その際には個人が特定できる情報を除き、NILS-LSA固有のIDのみが付与された状態で委託いたします。尚、対象者の方からの申し出による同意の撤回や転居や死亡など追跡に必要な情報を更新するため、特定の個人を識別可能なデータとNILS-LSA固有のIDとの対応表を作成し、国立長寿医療研究センター内のNILS-LSA研究に直接関わらない者が保管しております。既存のDNA試料に関しましては、NILS-LSA固有のIDではなく、DNAに関するID(検体番号)として保管・解析しております。ただし、対象者からの申し出による同意の撤回などにより、対象者を識別する必要性が生じる可能性があるため、NILS-LSA固有のIDとDNAに関するIDとの対応表を作成し、国立長寿医療研究センター内のNILS-LSA研究に直接関わらない者が保管します。
解析にあたっては、氏名など個人を特定できる情報を除いた状態のデータを用いるため、解析を行う研究者も、調査結果がどなたのものであるかは分かりません。
また、研究成果は集団として集計した結果を学会報告や論文として発表しますので、解析結果から個人が特定されることはありません。

14.試料・情報の保管および廃棄の方法

本研究で取得および利用する全てのNILS-LSAに関する情報は、外部からのアクセスが不可能な国立長寿医療研究センター内のパスワード管理されたサーバー内にて保管します。本研究で利用する氏名など個人を特定できる情報を除いた状態にされたNILS-LSAデータおよび学術的公表に関する解析結果や解析プログラムなどは、一般からの問い合わせに応じることができるよう、研究終了(研究期間終了)後も10年間は、外部からのアクセスが不可能な国立長寿医療研究センター内のパスワード管理されたサーバー内にて保管します。また、既存の血液およびDNA試料は、国立長寿医療研究センターバイオバンク棟の冷凍庫(鍵管理)にて凍結保存しております。今後、これら凍結保存中の試料を用いて新規物質の測定を行う際は、バイオバンク委員会での事前審査等センター内の所定の手続きを踏みます。なお、新規物質測定後の残余検体等は、個人が特定されない状態で廃棄を行う可能性があります。「身体とこころの健康調査」で取得する血液検体は、外部委託先で解析された後、規定に則って廃棄されます。また、調査票は外部委託先で、それ以外の紙媒体で取得した調査データは研究部内で随時電子化を行い、電子化終了後に溶解あるいは裁断処理して廃棄します。
尚、特定の個人を識別可能なデータとNILS-LSA固有のIDとの対応表は、国立長寿医療研究センター内のNILS-LSA研究に直接関わらない者が研究終了(研究期間終了)後も10年間は、外部からのアクセスが不可能な国立長寿医療研究センター内のパスワード管理されたサーバー内で保管します。ただし、研究期間終了から10年後以降は、本研究に用いた全ての情報は個人が特定されない状態で完全に消去します。

15.研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反および個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況

NILS-LSAの全ての情報・試料は、国立長寿医療研究センターの運営費や公的研究費(競争的研究資金等)を主財源として収集しており、国立長寿医療研究センターが管理・運用を行っています。本研究は、国立長寿医療研究センターの長寿医療研究開発費および公的研究費を資金源とします。本研究に参加する研究者間に一切の利害関係は無く、研究費について開示すべきCOI(利益相反)はありません。

16.研究対象者等およびその関係者からの相談等への対応

本研究に関するご不明点などございましたら、下部に記載のお問い合わせ先までご連絡ください。

本研究に関するお問い合わせ先

国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
 研究所 老年学・社会科学研究センター 老化疫学研究部
 長期縦断疫学調査センター
 老化疫学研究部長 大塚 礼

〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地

電話:0562-46-2311(代表)