ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.1659
国立長寿医療研究センターもの忘れセンターでは、下記の人を対象とする生命科学・医学系研究を実施しております。本研究は、すでに実施された研究データから必要な情報を取り出し、まとめることによって行われるものです。このような研究は、厚生労働省・文部科学省・経済産業省の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる患者さんのお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。
2022年11月15日
記
「統一した解析手法に基づく疾患横断的な腸内環境研究:JH合同プロジェクト」
(倫理・利益相反委員会受付番号No.1659)
本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。
本研究は国立がん研究センターが主任研究機関となる多機関共同研究「統一した解析手法に基づく疾患横断的な腸内環境研究基盤拠点の構築(JH共同研究)」に付随する国立長寿医療研究センターにおけるサブ研究として実施します。JH共同研究は6つのナショナルセンター(6NC:国立がん研究センター、国立循環器病研究センター、国立精神・神経医療研究センター、国立国際医療研究センター、国立成育医療研究センター、国立長寿医療研究センター)が連携し、便サンプルを収集、より詳細な測定・解析を実施することにより、腸内フローラに基づく診断や治療応用へ展開させることを目的としています。
国立長寿医療研究センターでは、これまでの腸内フローラ(腸に生息している細菌グループ)と認知機能の研究から、認知症の有無で、腸内フローラの内訳が有意に異なっていることが判明しましたが、地域住民を対象にした認知機能と腸内フローラとの関連については未解明な機序があり、新しい解析視点も加味して、このテーマについての研究を推進する必要があります。
今回、既に稼働している国立長寿医療研究センターの腸内フローラ研究の保存サンプル(血液、尿や便)を活用して、腸内フローラに関連するバイオマーカーや腸内フローラの代謝物質を6NC合同の研究体制で測定・解析し、腸内フローラや様々な疾患との関連を見いだすことを目的としています。
本研究は、下記の研究課題で取得した既存の試料・データを二次利用した後ろ向き観察研究です。 当センターの研究対象者から得られた研究試料・データを他の研究機関の試料・データと統合してより詳細に解析します。
国立長寿医療研究センター(2016〜2022年現在実施中)
当センターの上記研究から得られた試料及び上記5.の情報を国立がん研究センターへ送付し、他の研究機関の試料・データと統合します。試料は国立がん研究センター研究所で統一した方法で解析します。統合した研究データベースは、共同研究機関である6NCで共有され、さらに詳細に解析されます。
2022年11月15日 ~ 2027年3月31日
上記6.の研究に参加された研究対象者
すでに得られた匿名化データベースの利用であり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益並びに危険性は想定されません。予測されるリスクは個人情報の流出ですが、個人から得られたデータは既に参加された研究データ収集時に匿名化されており、個人が特定できないIDにより管理しているため、個人情報流出の可能性は極めて低いです。登録データの研究目的使用については研究代表者によってデータ管理を徹底し、学会・論文などの研究成果発表以外に外部へデータが流出しないよう注意し、また万が一個人情報の流出により個人のプライバシーを侵害した可能性が生じた場合はすぐに倫理・利益相反委員会に報告します。また、対象者個人に対する直接の利益も想定されません。
ご自身の診療情報が、本研究に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する情報からあなたにかかる情報を削除いたしますので、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。また、情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等ですでに公開されている場合などには解析結果を削除できないことがあります。
この掲示により本研究に関する情報公開といたします。研究結果の公開については、ホームページ掲載・学会発表・論文発表にて行う予定でおりますが、その場合にも匿名化された情報のみを公表します。
他の研究対象者等の個人情報等の保護および本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。
本研究では、すでに得られた研究データより上記5.の情報を抽出して使用いたしますが、患者さんが特定できる情報(氏名・住所・患者ID番号など)は匿名化されています。保存試料及び抽出データには新たな研究登録番号を付与して保管し、匿名化された研究情報として研究に使用いたします。患者情報と研究登録番号の対応表は研究に使用する保存試料及び抽出データとは別にされ、国立長寿医療研究センターにて厳重に保管されます。また、研究成果はホームページや学会、論文にて発表されますが、その際にも患者さんを特定できるような内容を含むことはございません。
抽出したデータ・試料、患者ID番号と置き換えた符号・番号との対応表、匿名化されたデータについては、研究期間終了後10年もしくは学会や論文等での発表から10年の間保管いたします。抽出したデータ、匿名化されたデータについては研究代表者事務局にて、対応表については国立長寿医療研究センターの個人情報管理者(研究補助員)が厳重に管理し、保存媒体を施錠保管いたします。保管期間満了後は速やかにデータを廃棄いたします。紙で記録された臨床情報はシュレッダーで処理して廃棄します。紙以外の記録メディアで記録されたデータ(電子データ)は、それぞれの記録メディアから消去します。
匿名化された保存試料は国立がん研究センターに送付・解析されます。残余検体は研究終了まで国立がん研究センターで保管・管理されます。研究終了後の残余検体は廃棄されます。
本研究は国立高度専門医療研究センター医療研究連携推進本部横断的研究推進費や長寿医療研究開発費、公的研究費を用いて実施しますので、本研究による内外の利益団体は存在しません。また、本研究遂行による研究機関・研究者個人の利益はありません。なお、本研究において特許などの知的財産権が生じた際は、研究者と研究機関がその知的財産権を持つこととします。
研究に対するお問い合わせがございましたら下部のお問い合わせ先まで御連絡ください。研究代表者が対応いたします。
国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
もの忘れセンター 副センター長 佐治 直樹
〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地
電話:0562-46-2311(代表)