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ホーム > 研究の推進 > 人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針に基づく研究実施の情報公開 > 倫理・利益相反委員会受付番号No.1611

倫理・利益相反委員会受付番号No.1611

「認知症の発症および重症化予防のための介入手段の構築に向けた探索的縦断研究(倫理・利益相反委員会受付番号No.1611)」人を対象とする生命科学・医学系研究実施についてのお知らせ

 国立長寿医療研究センター研究推進基盤センター、先端医療開発推進センター治験・臨床研究推進部、メディカルゲノムセンター、もの忘れセンター、認知症先進医療開発センター脳機能画像診断開発部、バイオマーカー開発研究部、バイオインフォマティクス研究部、予防科学研究部では、下記の人を対象とする生命科学・医学系研究を実施しております。
 本研究は、国立長寿医療研究センターバイオバンクおよびオレンジレジストリに登録された情報を用いて解析を行うものです。国立長寿医療研究センターバイオバンク、オレンジレジストリではお預かりした情報の利用にかかる包括的同意をいただいております。そのため、このような研究は、厚生労働省・文部科学省・経済産業省の「人を対象とする生命科学・医学系研究に関する倫理指針」の規定により、対象となる試料提供者様のお一人ずつから直接ご同意をいただかずに実施することができますが、研究内容の情報を公開することが必要とされています。このお知らせをもって研究内容の情報公開とさせていただきますので、ご理解いただけますようお願いいたします。
 本研究に関するお問い合わせなどがございましたら、下記の「本研究に関するお問い合わせ先」までご連絡いただけますようお願いいたします。

  2022年5月30日

1.研究課題名

「認知症の発症および重症化予防のための介入手段の構築に向けた探索的縦断研究」
(倫理・利益相反委員会受付番号No.1611)
本研究課題については、国立長寿医療研究センター倫理・利益相反委員会による倫理審査を経て、国立長寿医療研究センター理事長の実施許可を受けております。

2.研究機関の名称および研究責任者の氏名(部署名)

国立長寿医療研究センター 研究所長 櫻井 孝

3.研究分担者名(部署名)

国立長寿医療研究センター 研究推進基盤センター
 センター長  新飯田 俊平
国立長寿医療研究センター 先端医療開発推進センター
 センター長  鈴木 啓介
国立長寿医療研究センター メディカルゲノムセンター
 センター長  尾崎 浩一
国立長寿医療研究センター 認知症先進医療開発センター バイオマーカー開発研究部
 部長  中村 昭範
国立長寿医療研究センター 認知症先進医療開発センター 脳機能画像診断開発部
 部長  加藤 隆司
国立長寿医療研究センター メディカルゲノムセンター バイオインフォマティクス研究部
 部長  重水 大智
国立長寿医療研究センター 先端医療開発推進センター 治験・臨床研究推進部
 治験・臨床研究推進室長  辻󠄀本 昌史
国立長寿医療研究センター もの忘れセンター
 副センター長 佐治 直樹
 医師 岸野 義信
国立長寿医療研究センター 認知症先進医療開発センター 予防科学研究部
 主任研究員 黒田 佑次郎
 研究員 杉本 大貴
 特任研究員 藤田 康介
 特任研究員 松本 奈々恵
 特任研究員  内田 一彰

4.本研究の意義、目的

本邦では高齢化に伴い認知症高齢者が急速に増加しており 2025年には高齢者の5人に1人(730万人)が認知症を有すると推計されています。認知症の中でも最も割合が多いアルツハイマー型認知症では、個人差はありますが健常な状態から、軽度認知障害 (Mild Cognitive Impairment: MCI)、軽度認知症、中等度認知症、重度認知症と長い年月をかけて進行する場合が多くを占めます。その他にも認知症にはいくつか病型があり、それぞれで経過が異なります。そのため, 認知症の臨床経過の全体像を把握することが, 認知症の発症や重症化を予防するための介入を適切に行うために重要です。
しかし、日本では臨床上利用可能な参考情報は乏しいのが現状です。そのため, 認知症に関連する臨床症状に加え、脳機能や脳構造, 血液指標も考慮した包括的な検討を行い、日本における知見を蓄積していく必要があると考えています。
国立長寿医療研究センターは, 2010年からもの忘れ外来が新設され, 年間1000名を超える初診患者の診察を行っています。もの忘れ外来には, 医師による臨床診断に加え, 認知機能や日常生活動作を含む総合的機能評価, Magnetic Resonance Imaging (MRI)などの脳画像検査, 血液検査など包括的な検査の情報が縦断的に蓄積されています。したがって, 認知症発症やその後の重症化に至るまでの臨床経過や病理学的な変化を長期間追跡することが可能となります。
本研究は、もの忘れ外来に蓄積されている膨大な臨床データを活用し、認知症発症やその後の重症化に至るまでの経時変化とその関連因子について検討することを目的としています。

5.本研究に使用する情報

本研究では、もの忘れ外来における通常診療で得られた情報およびオレンジレジストリに登録された情報を使用します。具体的には、病名、年齢、性別、認知機能、身体機能、脳画像、血液検査の結果、ApoE情報、体組成、栄養状態などが含まれます。今回、これらの情報をもとに、対象者の方の認知機能や身体機能、精神機能など様々な機能の経時的な変化を調査します。また、その経時的な変化や認知症発症に関連する因子も調査します。

6.本研究の方法

2010年9月1日から2031年3月31日にもの忘れ外来を受診した患者さん、またはオレンジレジストリに登録した患者さんを対象とし、その患者さんの情報を分析します。

7.研究期間

2022年5月30日 ~ 2032年3月31日

8.対象となる方・研究対象者として選定された理由

本研究の対象者は, 2010年9月1日から2031年3月31日にもの忘れ外来を受診しバイオバンク事業への参加に同意した患者さん、またはオレンジレジストリに登録されている患者さんです。

9.研究対象者に生じる負担並びに予測されるリスクおよび利益

国立長寿医療研究センターバイオバンクおよびオレンジレジストリに登録されている情報を利用するのみであり、プライバシーの保護についても十分に配慮されるため、新たに発生する不利益並びに危険性は想定されません。また、対象者個人に対する直接の利益も想定されません。

10.研究実施について同意しないことおよび同意を撤回することの自由について

ご自身の情報が、本研究に利用されることにご同意いただけない場合には、研究に使用する試料・情報からあなたにかかる試料・情報を削除いたしますので、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。研究期間の途中であっても構いません。また、試料・情報の削除依頼をしたことにより、不利益な取扱いを受けることはございません。ただし、ご連絡をいただいた時点で、研究結果が学会や論文等ですでに公開されている場合などには、その研究結果に含まれるあなたの情報を削除できないことがあります。

11.本研究に関する情報公開の方法

この掲示により本研究に関する情報公開といたします。研究結果の公開については、当センターのホームページや学会発表、論文投稿などにて行う予定でおります。

12.研究計画書等の閲覧について

他の研究対象者等の個人情報等の保護および本研究の独創性の確保に支障がない範囲内で研究計画書および研究の方法に関する資料を閲覧することができます。閲覧を希望される場合には、下部に記載されているお問い合わせ先にご連絡いただけますようお願いいたします。

13.個人情報等の取扱い

本研究で利用するすべての情報は、匿名化されたうえで研究者に提供されています。また、研究者に提供された試料・情報がどなたのものであるかが分かる対応表は、研究者に提示されることはありません。研究成果は学会や論文として発表されますが、その際にも個人を特定できるような内容を含むことはございません。

14.試料・情報の保管および廃棄の方法

本研究で利用する全ての情報は、外部からのアクセスが不可能な国立長寿医療研究センター認知症先進医療開発センター予防科学研究部、およびもの忘れセンター内のパスワード管理されたサーバー内で保管します。また、本研究で利用する匿名化されたデータベースおよび学術的公表に関する解析結果や解析プログラムなども研究終了後10年間は同サーバー内に保管します。研究期間終了から10年後以降は、当該研究に用いた全ての情報は個人が特定されない状態で完全に消去します。

15.研究の資金源等、研究機関の研究に係る利益相反および個人の収益等、研究者等の研究に係る利益相反に関する状況

研究資金は、以下の研究資金によりまかなわれています。本研究の計画・実施・報告・作成するデータベースおよび結果の解析と解釈に影響を及ぼすような利益の衝突は存在しません。この研究に関する利益相反に関しては、当センターの利益相反対処方針に従い、利益相反行為防止規則を遵守し、適正に本研究を実施します。
国立研究開発法人国立長寿医療研究センター 長寿医療研究開発費 (22-23)
 代表:櫻井 孝
 認知症の共生と予防に貢献するエビデンス構築研究
国立研究開発法人国立長寿医療研究センター 長寿医療研究開発費 (22-2)
 代表:櫻井 孝
 認知症予防と栄養・代謝、がんに関する研究 〜1次予防から3次予防を考える~

16.遺伝情報の開示および遺伝カウンセリング

本研究では、アルツハイマー病に関連する可能性があるApoEフェノタイプという遺伝子の情報を利用しますが、その結果は、対象者本人、ご家族、主治医には開示しません。その理由は、認知症に関連する遺伝子異常が判明しても、今の医学では遺伝子異常を治療できる可能性が低く、遺伝子の情報によって治療方針が変わらないからです。また、遺伝カウンセリングは実施しません。

17.研究対象者等およびその関係者からの相談等への対応

研究に対するお問い合わせがございましたら下記のお問い合わせ先まで御連絡ください。研究責任者が対応いたします。

本研究に関するお問い合わせ先

国立研究開発法人国立長寿医療研究センター
 研究所長 櫻井 孝

〒474-8511 愛知県大府市森岡町七丁目430番地

電話:0562-46-2311(代表)